- 掲示板
12月末から出現し、的確なアドバイスを下さるゼネコンボーイさん。
毎度感心して記事を読ませてもらっています。
そんなゼネコンボーイさんとQ&Aをするコーナです。
みなさま質問をどうぞ!
[スレ作成日時]2006-01-06 01:34:00
12月末から出現し、的確なアドバイスを下さるゼネコンボーイさん。
毎度感心して記事を読ませてもらっています。
そんなゼネコンボーイさんとQ&Aをするコーナです。
みなさま質問をどうぞ!
[スレ作成日時]2006-01-06 01:34:00
>>188の方へ
>① スラブ厚の4cmの違いはどうして生じて来るのか、部屋によって違うのか
>階によってちがうのか?
この240ー200の意味は、居住部=240、水回り段差スラブ部=200だと思いますが。
もちろん、部屋の間口の違いで厚さを変えることはありますが、アンボンドではまず
各戸のスラブ厚さは同じにすると思います。(自重キャンセル量を統一できないので)
>② パンフに梁のない天井とあるけれど、どの部屋にも50cmくらいの幅の
>下がり天井があるのはなぜか?
これは、厨房換気ダクト、及びトイレ換気扇+浴室換気扇のダクトが外壁面で排気する
ためのダクトを隠す下がり天井の部分で、戸境壁側に寄せて作ります。
(「一流建築家」はこれがあるから、部屋に小梁の横断があっても同じと主張しています)
>③ そもそもこれだけスパンがあって小梁がなくて大丈夫なのか?
7.5mの間口で240mm厚さですね。アンボンドがない場合は270mm程度必要ですね。
アンボンドでつり上げるので、この薄さで大丈夫になります。ただし、スラブ自体の
剛性は240mmのままなので、スパンとの組み合わせで重量衝撃音が悪くなるケースが
あります。(ここに、「一流建築家」のつけ入るスキがあった訳ですが)
前にも紹介したことがありますが、橋本先生の拡散度法でチェックしてみてください。
http://www.ngy.hi-tech.ac.jp/labo/hashimoto/
>音を扱ってるのは建設の世界だけではないし、どこでも音の処理はやっかいです。
そうですね。
>でもね、出来ても居ないことを売るときには平気で謳う、なんてことはしませんね。
だから、ほとんどのデベは品確法で謳わないでしょ?
あくまで、「LL-40」のフローリングを使ってます・・・とかレベル。
使っているだけで、その性能が出ている、出てないは関与してないんですよ。
皆様 ご意見ありがとうございます。
感覚的には>>193の方のたとえの通りなのですが、>>196の方のご意見も一理あるのかも。
まず、重量衝撃音への影響はありません。薄板部分の共振周波数が1kH当たりだから
です。また高音域の場合ですが、下室への音響放射はスラブ下面がこの周波数で振動して
いることより生じます。よって仮に、小さい孔から上部空気音が漏れてこようが、
その音圧エネルギーはこの下面板部の振動エネルギーに比較すると微々たるものです。
(と推測します)よって、板部の振動が少なくなるのであれば、総合的な音響放射は
小さくなる方向かと想像しての発言でした。
>バスレフ型SP
を勉強したいのですが、参考にできるHPはないのでしょうか?
確かに、特定長さの特定口径の孔が特定周波数を励振させることもあるのでしょうから。
「ヘルムホルツ型吸音装置」というものがあって、下記の前田建設工業の公開特許
(特開2001-173122。特許庁HPの特許DBで内容が閲覧できます)に、矩形ボイドに
対して孔を設置したアイデアが記載されています。孔は上向きですが、下向きに設置
しても吸音原理は同じかも知れません。やや長くなりますが、下記は特許明細の抜粋です。
時間のある方は、全文読みましょう。床衝撃音の勉強になります。
>特開2001-173122(ヘルムホルツ型吸音装置を有する二重床 の構造)の抜粋
【0023】このヘルムホルツ型吸音装置16は、次に説明するように床 仕上部材12に
発生した衝撃音 を減衰するように作用する。すなわち、床 仕上部材12に衝撃が加わ
ると、この衝撃によって発生する衝撃音 の波長に比べて、寸法の小さい空洞である
閉鎖空間20の中の空気がバネとして働く。
【0024】このとき、閉鎖空間20に設けられた小さな開口21が外に通じているため、
開口21内の空気の塊をマス(mass)として1質点系バネ・マスモデルが形成される。
そして、この系の共振周波数においては、開口21内の空気の塊が激しく振動し、
開口21の周壁と空気の塊との摩擦によって、衝撃音 のエネルギーが熱エネルギーに
変換される。つまり、衝撃音 が減衰される。
【0025】いま、図3に示すように開口21の長さをL、開口21の横断面積をS、
閉鎖空間20の容積をV、音速をC、開口21の有効長さをLe(Le=L+0.8・S1/2)
とすると、ヘルムホルツ型吸音装置16の共鳴周波数f0は、
f0=1/2π(C2S/Le・V)1/2となる。
【0026】この式から、開口21の横断面積S又は有効長さLe、すなわち、管状
部材19の内径d又は長さLを変えることによって、共鳴周波数f0を調整でき、
これにより、周波数の異なる衝撃音 を減音できることが分かる。
【0027】このヘルムホルツ型吸音装置16は、ボイド スラブ 10の現場施工時に
同時に組み入れることができる。すなわち、ボイド スラブ 10の現場施工においては、
まず、予め工場でプレキャストコンクリート版13上にヘルムホルツ型吸音装置16を
取り付けておく。
先の特許例に特にサイレンサーの記載がある訳でもなく、
また、一般に「ヘルムホルツ型」の検索でこの消音技術がでてきます。
http://www.showa-aircraft.co.jp/products/honeycomb/features/ch_kyuuon....
http://www.iri.metro.tokyo.jp/publish/report/14/N12F.pdf
GBは建築屋なので、他の産業機械の消音設計の原理など知る由もないが、
バイクのマフラーはピストンエンジンの排気ガスの流れがピストン運動の衝撃波を
巻き込みながら生じている訳であり、この「ヘルムホルツ型」とは同じに扱うものでも
ないのだろう。また、矩形ボイドの下面にこの原理が適用できるのかもやや自信がない。
いずれにしても、GBは孔あけでよくなると断定した訳でもなく、>>196の方のように
考えるのもある意味自然な発想ですので、機会があれば実地検証してみたくなる
議題ですね。(GBの予想は、>>204に記載した通りですが、測定誤差の範疇である
可能性が高いでしょう。)
いや、”空洞に小さな開孔があって外に通じている”という”ヘルムホルツ型吸音装置”それ自体
がサイレンサーですよ。
その作動原理は、小さな開孔を通して”空洞に”音波が入射すると音波が減衰するというもので、
”空洞から”音波が出てくる水孔つきボイドとは逆のカタチですね。こちらには吸音装置はついて
ません。
ゼネコンボーイさん教えて下さい!
もう散々やってるかもしれませんが、もう一回お願いします。
二重床と直床は、遮音性能的に二重床の方が、この掲示板等で言われるほど明らかに優れているのでしょうか?
それとも、一長一短あるのでしょうか?二重壁と直壁についても教えて下さい。よろしくお願い致しますm(_ _)m
ゼネコンボーイさんへ
2重床で長くなる前に、出来ればこちらをお願いします。
橋本先生の「一般用拡散度法」を試してみました。
<マンションの構造>・・・[2]
<部屋の位置パターン>・・・[1]
<住戸寸法(m)>・・・[6.00×11.90]
<部屋寸法(m)>・・・[6.00×2.75]
<床厚(mm)>・・・[210]
<天井高さ(m)>・・・[2.50]
質問1.
2重床でアンボンド工法ですが、床厚は210mmのままで良いでしょうか?
質問2.
上記の住戸寸法・部屋寸法の戸境壁から戸境壁の距離を6mから増減してゆくと、
3m:L47
4m:L50
5m:L49
6m:L47
9m:L46
10m:L45
11m:L44
12m:L43
16m:L42
と性能がだんだん良くなってきます。
壁から壁までの距離が長くなればそれだけ振動しやすくなりそうですが、逆の傾向が見られます。
何故でしょうか?
周波数の問題?
私も211さんと同じ疑問を感じていました。
私の部屋は
アンボンド工法、リビングは台所も含めてつながってるので
<住戸寸法(m)>・・・[10.00×7.5]
<部屋寸法(m)>・・・[10.00×7.5]
でL49と出て、
知人の同じマンションの部屋は
<住戸寸法(m)>・・・[10.00×8.00]
<部屋寸法(m)>・・・[10.00×8.00]
でL48とでました。
単純に、スラブ面積が大きくなればなるほど遮音性が落ちると解釈していたのですが、
どうやら違うようです。私も、ぜひ教えて欲しいです。
↑すみません、212の
<住戸寸法(m)>・・・[10.00×7.5]
<部屋寸法(m)>・・・[3.1×7.5]
と
<住戸寸法(m)>・・・[10.00×8.00]
<部屋寸法(m)>・・・[3.1×8.00]
の間違いです。
すみませんでした。
>>209さんへ
これで打ち切りにしたいのですが、上部薄板部分の振動で内部の空気が振動すれば、
それは水孔を出入りする動きではないのですか?
仮にこのようなものが放置されるとすれば、二重天井内ですが、二重天井内の空気音は
ごく若干ですが、緩和される方向かと。直天放置でも室内の吸音率の向上にごくわずか
だが、寄与すると思われます。それもある範囲の周波数帯域だけですが。
>>210さんへ
やがて、このスレッドでまとめて紹介する予定ですが、それまでは
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/3700/
の163.以降をご参照ください。
>>らむださんへ >>212さんへ
これは、すばらしい発見です。やや長くなるので、体調のよいときにご返答させて
いただきます。(アンボンドスラブの厚さはそのまま代入してOKです)
>>209さんへの補足
214の言い方は、あまりに一方的でよくないですね。(反省)
まず、孔が大きければこれは間違いなく、上板の振動を直接空気音で受けるので、
悪くなります。この孔が例えば、径3mmとします。75mmの長さがある下板を
抜けてくる音はどの波長でどの程度の音圧でしょうか。たぶん無視できるかと。
すると、今回の水孔の径10mm×75mm長さではどうなのか。205.に紹介した式で
計算できそうだ。内部は発泡スチロールの中空材が入っているので、
完全な空気ではないのですが、290mm厚さでは、ボイドの高さ=130mmぐらいで、
縦横=400mm×1200mmサイズです。このときどの波長になるのだろう。
(多忙なGBは、この計算をする時間がない。どちみち、閉鎖する孔なので、
いらんことを言わなければよかったと反省している)
>単純に、スラブ面積が大きくなればなるほど遮音性が落ちると解釈していたのですが、
どうやら違うようです。私も、ぜひ教えて欲しいです。
ヒント:人間の耳は低周波になればなるほど聞こえにくくなる。
218さんではないが、
「ある程度は責任ある発言にしたい」ということは保障する物ではないということなので
責任は各自でしょう。(別スレの内覧のやり取りの時に思いました)
それでも一般人にはちょっとわからない(調べにくく判断があいまいになりそうな)情報の提供は
ありがたいし道筋を作ってはくれている。
そういう意味で感謝しています。
「分からないものは的確な返答ができない」ってことも言ってるので専門外はしょうがないでしょう。
ただ、曖昧な所と、経験則での実績とが明確にかかれてれば何も問題ではないでしょう。
そういう点で215はありだと思います。