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家を失ったオイラが青テントで仮住まいを始めました。
基本的には放置です。
毎日は書き込みません。
連絡窓口として使ってください。
[スレ作成日時]2010-10-28 22:15:25
家を失ったオイラが青テントで仮住まいを始めました。
基本的には放置です。
毎日は書き込みません。
連絡窓口として使ってください。
[スレ作成日時]2010-10-28 22:15:25
はりか出没中♡
あの世で逢えば恨みもチャラってこと?
豪ちゃんのレスも懐かしいね(T_T)
>むー化現象?
おもしろい !(^^)!
わしもターヤマが言いたいことはよく分からん(-_-;)
まぁ、いいや。
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/256350/res/4426
↑↑↑
このとき、わしが盛んに後を振り返るので嫁に
「どうしたの?」
と聞かれた。
「後の人の声がお母ちゃんに似とる」
と言うと、嫁はしばらくジッと聞いていた。
「マーちゃんの声に似てるね」
んなアホな。
テキトーなこと言いやがって。
妹の声とは全然違うよ。
現実の嫁ってこんなもんやね┐('~`;)┌
ここではイタリアンレストランと書いてあるが、地中海料理の店かもしれん。
最後に鳩のステーキが出てきた。
「鳩のステーキでございます」
ウェイターに言われた途端に食欲がなくなった。
鳩やで、鳩!
んなもん食えるかいな!
食ってみるとそんなに美味しくない。
二口ぐらい食って嫁にやった。
「もう、ええわ」
「なんで?美味しいのに」
「おまえな、昔の和歌山は犬食うねんで。殺して埋めて一週間ぐらい放置すると、絶妙の塩味で旨いねんて」
「ちょっと食欲なくなること言うのやめてくれる?」
嫁は犬の話で一気にテンションが下がったようだ。
それから夜這いの話もした。
「和歌山に出張に行った哲さんが、地元の職人にそそのかされて志津子さんに夜這いをかけた。それでできたんが、おれやて。30年前の出来婚やな」
テントのみんなは既に知ってる話だが、リアで知ってる人はほとんどいない。
もちろん、嫁にも初のカミングアウトであった。
絶句しとったよ、嫁。
ざまあ。
追伸
明日から「わしVS清原」再開です。
ここで匿名と語り合い心境は何ですか?
犬の話は食事中にやめれ
あなたの食事の時間は今ですか?
なんで、ざまあ?(T_T)
はるかが来たからよ(*´艸`)
返しとしては「今でしょう」が正解。
犬と鴨、違うやん?
カモ?ハトだよ?ハトキモいよ…。
んだ☆
おフェリスの嫁に犬の話すな(T_T)
まーの股間臭は絶対カミングアウトしちゃダメだよ?(T_T)
>>43073-43074続き
阿波野は非常に頭が切れて弁が立つ男だ。
その才能はわし以上と言ってもいい。
社内でも有数の能力をわしは高く評価していた。
たったひとつの欠点を除いては。
彼は弁が立つあまり喋りすぎる傾向があった。
負けん気が強く、相手を言い負かせたいと思っている。
言わなくてもいいことを言って場を炎上させてしまったことは何度もある。
その欠点があるが故に、社内屈指の潜在能力を持ちながら今ひとつ開花しきれないでいた。
しかし阿波野も成長した。
しかも重要な話は終って雑談と言っていい内容だ。
あと1人、阿波野に任せることにした。
彼も喋りたくてウズウズしていた。
トラが檻から放たれた。
「清原さんには失望しました」
阿波野はこう切り出した。
「2年前に会ってから、私はある意味清原さんを尊敬していました。でもガッカリです。でべろっぱが申し上げた事は決して失礼な事ではなく、清原さんの物件購入の目的を確認したに過ぎません。それを清原さんは個人攻撃で返された。非常に愚劣なやり方と言っていいと思います」
脚を組んだ清原が腕組みをする。
そして阿波野を睨みつけた。
気の強い阿波野は臆せず続けた。
「しかも私共のことを死体に群がるハイエナとおっしゃった。私共は人の死を喜んでるわけではありません。そこにビジネスが発生する。ただそれだけのことです。清原さんも優秀なビジネスマンだったのなら、その違いはお分かりのはずですよね」
清原は黙って聞いていた。
しかし阿波野を見る視線が厳しい。
更に阿波野が続ける。
「百歩譲って私共が死体に群がるハイエナだとしましょう。しかしハイエナも食物連鎖の中で生きているわけです。この世で不必要な連鎖などありません。ハイエナがいなかったらジャングルは病原菌だらけになりますね。私共もそういった経済の循環、連鎖の中で生きています。人が**ば相続が発生する。相続税を払えない人は土地建物を売却するしかない。そこに買い手が現れる。極めて自然な経済の連鎖です」
「僕が言ってるのは君たちの心の持ち様を言ってるんだ。それをハイエナに例えているわけだ」
「清原さん、少なくとも私共は物件の売主に感謝されたことはあれ、ハイエナなどと罵倒されたり侮辱されたことなど一回もありません。また、そうやって仕入れた土地に作った弊社の商品も、社会貢献度の高いものだと思っております」
「新聞は昔こう言われたんだ。『インテリが作ってヤ クザが売る』ってね。君たちの場合はこうだ。『ヤ クザが仕入れてインテリが作る』社会貢献度が高くても実情はそんなもんなんだよ」
「清原さん、ヤ クザ呼ばわりはやめてください。私共がヤ クザなら、清原さんは人殺しですよ」
「なんだって!今なんて言った!おい!」
最後の一言は余計だな。
阿波野暴発事件や〜。
ははは〜っ!笑
万事急須、だな?
土地(人)を生かさない?活かさない?から
人(土地)殺しって言っちゃった?
そこでわしは履いていたスリッパをおもむろに脱ぎ阿波野の頭頂部めがけて思いっきりスリッパを振り下ろした。
パコ~~~ン!
その時
スリッパの底がふっとんで清原の額を直撃!
のけぞった清原の巨体が後ろの一千万の壺に倒れかかり
小僧許さん
by清原
年寄りをナメなよ。
あっちの方はまだ現役だ!
by清爺
一番言ってはいけないことを阿波野は言ってしまった。
いくらなんでも「人殺し」はマズイ。
マウンドを託したのになんてことだ。
しかし阿波野の気持ちはよく分かった。
清原との会話で相当腹に据えかねたものがあったのだ。
溜まりに溜まったマグマが爆発した。
そんな感じの言い方だった。
わしとしては場をとりなす必要がある。
慌てて仲裁に入った。
「ちょっと待て、ちょっと待て、阿波野!」
しかし清原の怒りは凄まじい。
「いい加減にしろ!」
「清原さん、すみません。阿波野、謝れ」
わしがそう言うと阿波野は立ち上がって深々と頭を下げた。
「申し訳ございませんでした」
清原が大きく溜息をついた。
今度こそ潮時だ。
わしはもう切り上げて帰ろうと思った。
そのとき、清原が口を開いた。
静かな口調ではあったが、怒りを抑えているのが分かる。
「阿波野君、君は何を思ってそんなことを言うんだね?」
ここでわしは話をさえぎって帰るべきか、阿波野に答えさせるべきか、逡巡した。
さえぎって帰るのは簡単だ。
しかしこの形で帰ってしまうと、心理的に清原優位で会談を終らせることになってしまう。
自分優位で別れなければならないのが営業の鉄則だ。
流れに任せてみよう。
いざとなったら、わしが出ていって形勢逆転させればいい。
「ヤ クザといわれてカッとなったのは申し訳ございません。端的に申し上げます。弊社の商品で人が不幸になったことはございません。しかしライオンズ社の製品が戦争に使用されて、多くの人が苦しんだのは事実です」
「多くの人が苦しんだ?君はなんのことを言ってる?」
「ベトナム戦争のことです」
「うちが戦争に加担したとでも言うのかね?」
「そう思いますが」
そういうことか。
それが言いたかったのか。
わしはペットボトルの麦茶を飲み干し、再び頭を回転させた。
また清原のテンションが上がってきた。
「うちは軍事産業じゃないよ。なにを言ってるんだ。戦争に加担なんかしていない」
「たしかに軍事産業じゃありません。しかし御社の製品を軍が大量購入を発注した時点で使用目的が分かるのが普通ですよね?」
「軍の使用目的はあくまで製品の用途に沿ったものだったんだよ!いいか、あの戦争はだな・・・・・・・・・・・」
ここから清原の長い説明が始まる。
戦争の概要から経過、終結に到るまで、彼は熱弁を振るった。
そこで最後に衝撃の一言が出た。
「君たちはまさか、この録音機を家電メーカーが直販してるとは思っていまい?売っているのは電気屋だ。そうだろ?」
清原は録音機を持ち上げて左右に振った。
「新聞を売ってるのは新聞社かね?車を売るのは自動車メーカーかね?違うだろ?」
清原の顔が興奮で赤くなってきた。
右手を阿波野に突き出し、人差し指で彼の顔を差した。
その人差し指を上下に振りながら、絶叫するように言った。
目を見開き、鬼の形相だ。
「それをやったのが若かりし頃の野茂英雄君なんだよ!!」
目の前の風景がグニャリと歪んだ。
誰も知らない歴史の裏側を知ってしまった。
どゆこと?
あ〜あ、とんでもない所に首突っ込んでしまったね。
相手の挑発に乗ってやらかした。
「ヤ クザと暴言吐かれた可哀想な僕たち」で終われば良かったのに。
なんで清原怒ってんの?
でべはそんなに悪ドイ事をやってる会社にいたんですね。笑
ベトナム戦争で検索してみようっと(^з^)-☆
今日の一句:
昼休み
連載読むのが
楽しみだ
なんだかな
意味わからず
明日を待つ
まあええわ
どう転んでも
楽しみだ
おきてみて
更新あるかな
それがさき
商社はそんなもんだよ。何に使われる知ってるくせに知らんぷりして契約取ってくるんだな。
明日の朝はウンコ漏らすなよ?(≧▼≦)
普通に考えればこの喧嘩は当然だ。
清原爺さんは追い込まれて面白くない気持ちでいた。
そこに、初っ端から明らかにデベの挑発で始り。
清原も売り言葉に買い言葉。
最後に阿波野まで相手の挑発に乗っかり参戦。
言いがかり的な「人殺し」発言まで飛び出す。
あ~、もう泥沼だ!
次号が楽しみだ。
ショックだった。
どんな本を読んでも書いていない歴史の裏側。
その生き証人が目の前にいる。
2人はそういう関係だったのか。
切っても切れない2人の絆の原点はここにあった。
野茂英雄、清原和博、とんでもない怪物だった。
部屋中がシーンと静まり返った。
わしと阿波野はひたすら固まっていた。
もうアイコンタクトもしない。
目を合わせることもなく、ふたりとも一点を見つめていた。
なにも考えられない。
頭の中は真っ白だ。
清原はソファーの背もたれに頭を乗せ、天井を見つめていた。
なにを考えているのだろう?
もしかしたら言ってしまったことを後悔しているのかもしれない。
そんな風にも見て取れた。
もう話すことはない。
試合は終った。
「では清原さん、これで失礼します。ご連絡お待ちしてます」
「ああ」
立ち上がり、リビングから玄関まで歩く。
後から清原が歩いてきた。
玄関について、ふたり並んでお辞儀をした。
「では、失礼します」
踵を返してドアを開ける。
阿波野が先に出た。
わしがドアを押して外に出ようとしたとき、清原に呼び止められた。
「でべろっぱ君」
振り返って清原を見る。
「僕は君より50年近く長く生きてる。それだけは覚えておきなさい」
わしは返事をしなかった。
「Do you understand?」
時間にして数秒だろうか。
わしと清原の視線が空中でぶつかって、火花を散らした。
「ドゥ ユウ アンダースターーーーーーン!!!!」
とてつもない大声だ。
洋風の高い天井に鳴り響き、家全体が揺れるようだ。
先に出た阿波野が何事かと、ドアを開けて入ってきた。
別室にいた亜紀夫人が駆けてくる音が聞こえた。
パタパタとスリッパの音がけたたましい。
その後を犬が吠えながらついてくる。
静かな家は一瞬にして喧騒に包まれた。
わしは清原から視線をはずし、軽く会釈をした。
「失礼します」
何かおめカッケー!!
完全な敗北だよ。
元の案件から離れ、天に唾吐いた。
阿波野使えねー。
感情的になって、本題から逸れた話するんじゃないよ。
墓穴を掘ったな?
結局のところここで言う社会の裏側ってなんですのん?
わてにはチンプンカンプンですがな。
わかってる人はわかってるよね。
それってはっきり書かない方がいいのかも。
わかりま10。
んだんだ★
働くママさん教えてよ(^з^)-☆
今で言う遠心分離機とか3Dプリンターみたいな事だよね。
元とは違う用途で使われる可能性が分かってたのに、それを清原氏から大量に仕入れて野茂氏が売ったんだ。
阿波野やでべさんは誰が作ったかは知ってたけど、誰が売ったかは知らなかったんだよ。
名誉毀損で訴えられたらOUT。
和解に持ち込むだろうけど、元の案件云々より大損するな。
そうだと思う。
多分その事は、心の奥底の誰にも触れられたくない所にしまっていたんだろう。
もしかしたら、十字架を背負い合う関係だったのかな?
そこに土足で入った阿波野。
んだんだ★
何だろう?枯れ葉剤しか思いつかん。
そうだとしたら大スキャンダルだね
そうか?よくわからん。
今更スキャンダルにはならないよ。
そんな事は昔も今も幾らでもある。
ただ張本人2人に対して「人殺し」って言うのはマズイよね。
野茂って元会長だっけ?そうやって出世していくんだな。
日本経済の基礎を築いてくれた人達。
その恩恵を自分達は受けて来た事は忘れてはいけない。
ふ~ん。。
なるほどね。
つまり清原氏はこの地雷を持ってる限りおめらに喰わせるタンメンはねぇ~!ってこっちゃね?
コールド負けやんか。
除草剤として開発した枯葉剤を「マラリア蚊退治のため」という名目(建前)で使用したアメリカ。
清原が製造して野茂さんが販売したってことかしら?
ダイナマイトを発明したノーベルが戦争で巨万の富を得て「死の商人」と呼ばれたようなものね。
あぁ、阿波野くんったら大失敗(>_<)
働くママさんお久しぶり(^з^)-☆
分かりやすい〜(^_^)
働くママさん(夢~眠)ありがとー!
働くママさん=ちゅら?
アメリカだって除草剤で奇形児が生まれるというのは想定外だったはず、
まあ今でもアメリカは除草剤と健康の関係は認めていないけど。
日本悪~
使い方の問題なんだよ。
日本が悪い訳ではない。
日本が悪いからデベと阿波野がショック受けたのでは?
え?何でそうなるの?
売ったのが自分のとこの元会長だったからでしよ?
ラベルの低い会話だわ。
まあ話としてはおもろいけど、現実としてはあまりにも誇張しすぎやね。笑
盛ってナンボやん。
このストーリーは今週で終わるはずがない。
そこで一句:
面白い
続けていいよ
来週も
自分だけ
男前すぎ
なんやねん
おい待てよ
嫁も良妻
賢母やねん
外は明るかった。
陽は傾いていたが相変わらずの蒸し暑さが街を包んでいた。
わしの記憶では18時ごろだったと思う。
16時に清原邸入りして2時間が過ぎていた。
外に出てすぐ、阿波野がわしに謝った。
「でべさん、すみません」
彼は軽く頭を下げた。
わしは返事をしなかった。
阿波野に対して怒っていたわけではなく、どう言っていいか分からなかったのだ。
駅に向かうまでの間、わしと阿波野は無言だった。
非常に珍しいことだ。
ふたりで歩くときは必ず何か喋っている。
それは仕事の話だったり、社内の噂話だったり、様々な世間話だったりして、掛け合いの漫才のような丁々発止の会話が展開される。
黙って歩くということはない。
実はこのとき、わしは駅までの道のりを覚えていない。
放心状態だったと言っていい。
清原、野茂、ベトナム・・・
頭のなかでそれらの言葉がグルグル廻っていただけだった。
気がつくと駅に着いていた。
ふと、我に帰る。
これからどうしよう?
阿波野に聞いてみた。
「疲れたな。軽くビール飲んで帰ろうや」
「いえ、僕は会社に帰って今日の議事録を作ります」
阿波野が酒の誘いを断るのは珍しい。
失敗したという思いが強いのだろうか?
わしに説教でもされると思っているのだろうか?
酔って喧嘩になるのを避けたいのだろうか?(今年の3月にわしと阿波野は酔って大喧嘩をしている)
「お茶ぐらいちょっと付き合えや。喉渇いたやろ」
明るい口調で言ってみた。
「そうですね」
言葉は少ないながら、同意してくれた。
わしは少しホッとした。
でべたんと阿波野はいつも仲良し(^з^)-☆
書類があるからと、相手を舐めてかかったのが全ての元凶だろうな。
何か一言で法律関係が大きく変わることなどありません。
あなた方の一言が大きな影響を及ぼすことはありません。
自意識過剰人の妄想ですな。
↑意味不明(笑)
あなたも羨ましいんですね。笑
いいえ無職のニートです。
で、衝撃的なベトナムの話の詳細は?
せめてシントを下さい!
あっ、ヒントね
だから枯葉剤って事でその話終わってんじゃん!
働くママさんが教えてくれたじゃん(^з^)-☆
夕方のカフェは混んでいて、レジに長蛇の列ができていた。
わしは阿波野に1000円札を渡した。
「おれはアイスコーヒーな。おまえも好きなもん買え。釣りはいらん」
そう言って二階の客席に上がった。
満員だったが、運よく窓際の席の人が立ち上がった。
わしはすかさず、その席に座った。
阿波野が来るまでボーッと窓から外の景色を見ていた。
夕方の商店街は賑やかだった。
学校から帰る高校生、ベービーカーを押しながら歩くお母さんたち、レジ袋を下げてスーパーから出てくる主婦たち。
そこにはそれぞれの生活があった。
駅の入り口付近を見ると、ティッシュ配りの若者がいた。
左手にティッシュの束を抱えて、右手で通行人にティッシュを差し出す。
前から来た人にはそのまま右手を差し出し、後から来た人にはターンしてティッシュを渡す。
後ろにも目があるようだった。
彼は状況判断が的確で、差し出された人全員がそのティッシュを受け取っていた。
まるで踊っているような柔らかい動きにわしは見惚れていた。
阿波野がトレイを持って席にやってきた。
「なに見てるんですか?」
「いや、別に」
アイスコーヒーにクリームとシロップを入れ、一口飲んだ。
「でべさん、さっきはすいませんでした」
わしは阿波野を責める気はなかった。
説教をする気もない。
後輩(部下)に謝られたときの対応の仕方をわしは知らなかったのだ。
一言だけ言ってみた。
「あのティッシュ配り見てみ?どんな状況にも対応しているやん。阿波野よ、あれがプロやで」
阿波野はジッとティッシュ配りを見ていた。
わしが言いたかったことを理解したようだった。
泣いているような、自分を責めているような、そんな表情だった。
「今日の議事録どうまとめる?」
暫しの沈黙のあと、わしの方から切り出した。
「それを相談したかったんです」
わしは腕組みして考えた。
清原は怪物だ。
もう会社に隠し事はできない。
「ありのままを書いていいよ。特に清原には物件を売ろうとした失態があるんだしな」
「野茂さんのことも書いていいですか?」
「いいよ」
「野茂さんのことを書くということは、2年前の段階で秘密にしていたことも書かざるを得ませんけど」
「仕方ないよな。怒られるけどな」
「なんで隠してたかって絶対聞かれますよ」
「それはおれが口頭で説明するから。報告書には書かなくていい」
「ベトナムのくだりもそのまま書いていいですか?」
「ベトナムか・・・・難しいな・・・どうしようかな・・・」
ありのままを書くしかない。
本題とは別の話だが、重要な問題だ。
しかしデリケートすぎて扱いが難しい問題だ。
どうしようか?
また暫く考えた。
アイスコーヒーがなくなる頃、ひとつの結論が出た。
「議事録とは別にベトナムのくだりだけのペーパーを作ってくれ。ワードで打って印刷したら、それはファイルせずに削除してくれ。」
「どういうことですか?」
「サーバーに記録を残すな。ファイルしたら社内の誰に見られるか分からない。印刷した紙だけを残せ。その紙をコピーしない限り誰も見ることができない」
「なるほど」
「それから、今日印刷した紙は会社に置いていくな。おまえが持って帰ってくれ。世界で一枚しかない紙だから絶対なくすな」
「わかりました」
わしにはずっと喉に刺さった小骨があった。
思い切って阿波野に言ってみた。
「今日の会話さ、全部録音されてんだよな。うちにとって不利になるような気がして仕方ないな」
下手な小細工しない方が良いような。
いつかは野茂氏の耳にも入るだろうから、自分なら処分覚悟で野茂氏も含めて会社で対策を練ってもらう。
自分達自身の保身を考えていたら後手に回る気がする。
普通、会話内容で契約内容が変わるとは思えない。
現に清原は物件を売っていないし。
分からない。