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■ 渋谷 ■ G01 Z01 F16
【1日の乗降客数】銀座線→225,471 半蔵門線→472,058 副都心線→122,895(平成21年度)
【駅周辺ランドマーク】ハチ公広場、SHIBUYA109、bunkamura、NHK放送センター
【ロンドンのチューブに例えると…】ピカデリー・サーカス駅
<<★渋谷人気が先か? 沿線人気が先か? >>
鉄道業界においてブランド価値が最も高いのは電車の方向幕が「渋 谷」であることだろう。
京王井の頭線と東急東横線というリッチで羨望の的の2大路線は行き先がこの「渋 谷」だ。
地下鉄の中で最も歴史が古く、沿線に多数の商業地域とオフィス街を抱える銀座線にしても
「渋 谷」である。ターミナル駅としての規模や乗降客数は新宿や池袋の後塵を拝するものの、
渋谷に結集する路線は一般論として評価、人気が高い。
こう言うと「渋谷が人気なのではない。東急沿線や井の頭線沿線にある数々の街の魅力故
なのだ。特に東急様の素晴らしい開発が…」といった、もはや宗教論争的な話になってしまう。
しかし、73年にはNHK移転や渋谷パルコ誕生により、文化、ファッションの発信地として
トレンディ渋谷が全国にその名を轟かせはじめたことを考えれば、認知度の一点においても
渋谷の開発がそこからのびる沿線に及ぼした好影響はやはり計り知れないものがある。
それに渋谷は趣味がよい。ファッションや音楽にしてもただ消費するだけにとどまらず、
オピニオンリーダーを自認する人々が、それぞれのセンスを競い合って発信する気風がある。
そういった進取の気性に富んだ主役が、大型店よりも個人店、表通りよりも裏通りへと
渋谷の街を独自のものに発展させることにより、さらに多くの若者を惹き付けていったのだろう。
秋葉原や池袋のオタク文化が趣味として劣位と言う気は毛頭無いが、やってることが
あまりにも二次消費的で「この場所から発信している」という説得力はどうしても欠ける。
それにコスプレにしても忠実度やひねりを競うことはできても、そのセンスを池袋の衣装店が
セレクトして提供するというは難しいのではないだろうか?
ついでにいうと「アニメ制作会社があるからアニメのまちでござい」なんて類の街興しも、
せいぜいギョーカイ人が打ち上げに駅前の飲み屋を利用する程度の痕跡しか街には残さない
のだから、アニメのまちと必死にアピールされても「それがどーした」としか言いようがない。
「ラーメン激戦区」なんて称号はもっと悲惨で、こんなものは街の個性でも強みでも何でもなく、
単なる食費による客層のリトマス試験紙でしかない。だいたいラーメン激戦区なるものは
津々浦々、どこにでも突如として現れては消えるのを繰り返しているではないか。ネタ切れした
雑誌の企画に体よく利用されているだけとみるのが妥当であろう。もちろん渋谷にだって
非常に多くの求道系ラーメン店は存在する。でも、余所みたいにラーメン激戦区であることを
声高に叫ぶ必要がない時点で、それはもう渋谷というブランドの勝ちなのである。
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さて、昔話はこのへんにして時計の針を現代に戻そう。今の渋谷を象徴する特徴的な事例
として、HMVやブックファーストといった大型店が撤退した後に、海外ファストファッションが
その穴を埋めたことがあげられるだろう。残念ながら銀座や原宿の後塵を拝する、それどころか
最近すっかりファストファッション街と化した新宿三丁目と比べてもやや出遅れての出店である。
若者の気質や文化の変容の中で、往年の先鋭さが失われてしまったのが今の渋谷の姿だ。
楽器専門店やライブハウスの集積などは未だ衰えぬ渋谷の面目躍如といったところだが、
これさえも、40代以上のオヤジ世代の青春回顧癖が支えている側面がある。
渋谷はかつての神通力を失った今、ターミナルとしての構造的欠陥ばかりが浮き彫りに
なってきている。具体的に言い換えると、渋谷を目的地ではなく乗換駅として捉えたときの
渋谷駅の機能性は果たしてどうか? ということだ。さて、どうであろう?
地下5階から地上3階まで、道玄坂の中枢から並木橋の目と鼻の先まで、非常に広範で
かつ多くの上下動を要求される素晴らしいエクササイズマシンとしての駅に仕上がっている。
さらにどの改札を出るかでまったく通路が異なるうえ、見通しの利かない中で細い通路が
立体的に入り組むなど、高齢者の脳トレとしてもなかなか出来がよい駅ではないだろうか?
ここらへんの乗り換えの簡便さは地下1階だけですべての路線の改札につながる池袋駅に
遙かに軍配が上がる。特に東武東上線の都内区間は井の頭線と同じく地下鉄直通が
ないのでターミナル駅で乗り換える機会が必然的に多いが、そのスムーズさはというと、
JR線とも丸ノ内線ともほとんど隣り合わせの東武東上線の方がずっと便利といえる。
池袋にしても東武東上線にしてもすこぶるイメージも見栄えも悪いが、だからといって
何でもかんでもマイナスバイアスをかけるのは事実を単純化しすぎているし、単なる偏見だ。
もっというと、3大ターミナルの中で私鉄、地下鉄各線からりんかい線直通電車や
湘南新宿ラインへの乗換えがちゃんと機能しているのは池袋だけである。渋谷駅における
埼京線、湘南新宿ラインの不便さは、東京駅の京葉線ホームと並んで語り種になっている。
そんな渋谷駅の乗換コンコースの中で異彩を放っているのが、井の頭線の駅舎に飾られた
岡本太郎による巨大壁画「明日の神話」だ。第五福竜丸事件をテーマにした芸術を
なるべく多くの人の目に留まるようにという理念はあまりにも崇高だが、はっきりいって
毎日拝みたくなるようなものではない。実際に観てもらえばわかるがむしろ部屋に
飾りたくないタイプのシロモノだ。とにかく巨大なのでオブジェとしての存在感は抜群だし
高名な芸術家の代表作が毎日利用する駅にあるというのは誇らしいけど、これが乗換えの
煩わしさを癒してくれるわけではもちろんない。こんなことに騙されてはいけない。
また、渋谷は乗り換えが不便なだけには留まらず、乗り換えの際にちょっと買い物するにも
不便だ。なにより渋谷の駅ビルは池袋や新宿のそれと比べて圧倒的に規模が小さい。
その上、各大型店内部の移動も不便極まりない。複数館体制で分かれている「西武」や
「パルコ」は言うに及ばず、エスカレータのない独特な構造の「東急ハンズ」は坂が多い
地形の影響が滲み出ている。東急東横店や渋谷マークシティに至っては同じフロアなのに
館によって相互に移動できなかったり、逆に同じ館なのに上のフロアに行けなかったりと
ドラクエのダンジョンのような複雑怪奇さだ。
渋谷のフツーの街としての買い物の不便さの象徴として大型書店がある。駅周辺にも
それなりに品揃えの良い本屋は渋谷にだってあるが、池袋や新宿並の品揃えを求めると
坂の上の雲ならぬ坂の上の東急本店にある「丸善&ジュンク堂書店」という呼び名に
困る店までえっちらおっちら足を運ばなければならない。しかもこの東急本店、一筋縄では
いかない。店に入った途端、ただ一冊の本が欲しいだけの客に対し、ブルガリやら
グッチやらのいかめしいブティックが無駄に威圧してくる。なんだか本しか買わないのは
申し訳ないような、そんな嫌な気分にさせられるのだ。それにしてもこの東急本店、端から
みていると客の入りが悪いけど大丈夫なのかな? 豪奢なブティックを入口に固めるのは
虚栄のような気がしてならない。そりゃあ、渋谷駅周辺は日本でも最も富裕層の多い
リッチなエリアだけどさ。
<<★2012年 その時 渋谷が動いた >>
そんな劣悪な環境の渋谷駅舎、駅ビルに、今、まさに変革の波がおしようせようとしている。
発端は副都心線の東急東横線の直通化だ。その後、古くて使い勝手の悪い東急百貨店を
取り壊し、離れた埼京線ホームも山手線の隣に移動させようというものだ。
しかし、このターミナルの大改造計画も具体的な中身をみてみると微妙と言わざるを得ない。
以下に、問題点を列挙したのでご覧あれ。
【1】東横線は新宿、池袋エリアにも直通できるし、上り電車の進入速度も向上するが、
始発着席機会が無くなり山手線への乗り換えも不便になるのは代償として大きい。
【2】その東横線は銀座線への乗り換えも不便になるので、そのことにより半蔵門線経由の
乗客が増え、田園都市線のホームの混雑が極限まで悪化。田園都市線の遅延を誘発する。
【3】山手線ホームは島式ホームに変更されるので、山手線外回りから井の頭線への
乗り換えも上下動が増えて今より不便になる。銀座線ホームも井の頭線からさらに離れる。
とまあ、こう書くとロクでもない計画に思えてくるが、これが渋谷駅の未来の姿である。
特に1と2に関しては目前に迫っている問題だ。しかしやむを得ない面もある。
そもそも渋谷はそのすり鉢状の地形からして、地下も地上も空間に制約が多い。
これも有名な話だが渋谷駅の真下には暗渠と化した渋谷側も流れている。いずれの
レベルにおいても面的に展開することは不可能であるし、駅もビルも内部で分断されて
しまう。これまでの渋谷は「公園通り」や「スペイン坂」を筆頭に地形を逆手にとって
洒落た雰囲気を演出してきたが、坂の街というのはベールがひとたび剥がれれば
日常の不便さが残るだけだ。同じことが田園都市線の丘陵地帯などにもいえる。
田園都市線に関してはもう一つ心配の種がある。渋谷駅利用者の食を支えてきた
「東急フードショー」が再開発の期間、どうなるかということである。文化会館跡地に
2012年に開業する「渋谷ヒカリエ」内にも当然食品フロアはできるだろうが、乗り換えの
動線からはだいぶ外れてしまう。渋谷駅再開発の期間は予定でも16年間もかかる。
また、渋谷駅再開発が完了しても新駅ビルは246沿いになるので、やはり田園都市線や
井の頭線の乗り換え動線からも離れてしまう。あとに残るは「ザ・ガーデン」にしたり
元に戻したりと改装で迷走した挙げ句、「客のいないデパ地下」という世にも珍しい
売り場を完成させた「シブヤ西武」だけである。
<<★シブヤが若者の街という幻想 >>
とまあ、なんだか暗い話ばかりになってしまったが、総じて言えることは「イメージは
悪いけど乗り換えも買い物も便利な池袋」に対して、「イメージは良いけど、乗り換えも
買い物も不便な渋谷」ということになる。同じ若者の街でもまったく性格が違うということだ。
もう一つ池袋と大きな違いがある。それは渋谷は決して若者だけの街ではないということ。
「センター街」の周辺ばかりで遊んでいないで、マークシティの周辺も歩いてみて欲しい。
マークシティの内部はいかにも癒されたいOLの園といった趣だが、その周囲は徹底して
昔ながらのオヤジの町である。
さらに南下して246沿いに至ると渋谷がビジネス街としてもけっこう成熟していることが
わかってくる。意外に思われる向きもあるかも知れないが、渋谷の「セルリアンタワー」や
「インフォスタワー」は新宿の超高層ビル街と同等かそれ以上の高額賃料である。
テナントも六本木に移転してしまったがグーグルや有名芸能事務所など旬揃いだ。
住友不動産が六本木通り沿いにこのたび竣工させたファーストビルにはミクシィや
ぴあなども入居している。ようは相変わらず渋谷はIT系や最先端のサービス業に強いのだ。
こういうことからも渋谷のもつコマーシャルメッセージ性は未だ顕在であることがうかがえる。
かつては都心に入居できない中堅生保がこぞって渋谷に集結し、そして破綻していった。
渋谷ブランドを求める若い企業があり続ける限り、渋谷は独特の文化をはぐくんでいくだろう。
あとは、彼らが成長したときに、その受け皿となる超大型ビルがあればいい。現に
246沿いを中心に再開発の機運があちらこちらで高まっている。渋谷という良きイメージを
武器に、都心として今後、もっとも大きく飛躍するであろう、この街に期待したい。
↑どこからのコピペ?
さすが、副都心線が好きなぽぽさん。
>ついでにいうと「アニメ制作会社があるからアニメのまちでござい」なんて類の街興しも、
ぽぽさん練馬区民?
有楽町・副都心線沿線住人で、東上線も利用できる環境…
地下鉄成増~地下鉄赤塚あたりか
おい923さんよ、
ぽぽの投稿の真ん中へんに
<<★「 渋谷経由でのりかえ 」 ←クリック >>
って1行があるの、見えねえか?
これがコピペか他のサイト向けの文章じゃなけりゃ↑こんな珍妙な表現にならねえだろうが。
乗り換え検索ソフトかなんかをイメージしているだけじゃないのか?
どうでもいいですね。コピーだろうがなんだろうが、、いちいち
モトネタも確認しないでコピペと決めつけるのもね…
たしかに、そもそも、どっちでもいいですが。
長文書き込みはスルーが常識。釣られるのは格好悪い。
という自分も釣られているのかな?
曙橋駅付近 ハウスエージェントって不動産屋、最悪 店員みんな**
ぽぽさんの投稿いつも楽しく読ませて頂いています。今後も楽しみにしております。
前回どなたか次の予想で渋谷と書かれていましたが、当たりましたね!
次は新宿三丁目です
各停の駅も忘れずに。副都心線。
新宿三丁目の次は飯田橋か永田町・赤坂見附だな。
大穴で有楽町・日比谷。
予想あたるかな。
ぽぽさんはここを見てリクエストに応えてるのかな?それともランダムに選んでるのかな?
予想はぽぽさんご執心の有楽町・副都心線の主要駅を列挙しているだけ。
>>939
こんなところにも…
>東京メトロは、丸の内線銀座駅と有楽町線有楽町駅に女性客をターゲットとした売店「メトロスビューティ」を25日にオープンする。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/101118/biz1011181537017-n1.h...
まるのうちせん
で一括変換すればちゃんと出るんだけどね。
でもまあそんなことをいちいち気にするのは鉄道オタクだけ。
安全性や営業運転に問題があったらどう責任を取るんだろうね。
東京メトロ(528両)、東葉高速鉄道(110両)っていったら東西線は間違いなくもう終わってるな・・・
「私鉄1330両、床材の防火基準満たさず 首都圏5社」
http://www.asahi.com/national/update/1116/TKY201011160090.html
東葉高速は11編成しか所有していないはずなので全編成
05系は同時期に製造された40~43編成
残りは10000系や15000系という事なのでしょうか?
940
テレビニュースで映していたけど、
単なるピンク色の売店だね。
キョロスクかわゆす。
メトロはやっぱり便利。
いや都営でしょ
そのうちいっしょになるでしょう
本当に一緒になる日は来るのでしょうか?
来ないかもね。
ワテラスですか?
メトロの路線力、駅力を語るスレです。
有楽町線が便利。
車両が大きく余裕の10両編成。
比較的本数が多く、遅延は少ない。
飯田橋、有楽町、銀座一丁目と都心の枢要部を走っている。
東池袋だったら地下1階が改札になるので、ホームも深くない。
永田町、麹町、桜田門をわざと外す辺りが自演くさいww
自演ってどのレスが?
都営線だけで生活も仕事もまとまるならいいけど、メトロ他に乗り換えると電車賃高いんだよね。
家を買うお金に比べたらぜんぜん小さい話だけどさ(笑)
飯田橋って快速が止まらないんじゃなかった?
地下鉄もあまりに微妙路線ばかりだし、ショッピングセンターがすごくいいとか?
駅力なら大手町が最強じゃない?
住んでる人もいるだろうし。
成金お金持ちなら麻布十番。
派手なお金持ちなら赤坂見附。
物好きな金持ちなら新宿三丁目。
田舎出のお金持ちなら表参道。
静かなお金持ちなら三越前・日本橋。
いつも天皇陛下のお側にいたい金持ちなら九段下か半蔵門。
城東サラリーマンなら錦糸町。
関西出身サラリーマンなら豊洲。
穴場で神保町。
丸ノ内線の四谷三丁目駅から新宿御苑前駅あたりが穴場。
新宿のデパートや御苑、区立図書館や区役所(出張所)が徒歩圏。
足を伸ばせば、大学病院や区立のスポーツセンターなどもあるし。
名門から微妙なとこまで様々な私立中高も塾もいろいろ近いし。
確かに飯田橋はいいとは思うけど高級住宅街ではないな。
あと『周知の事実』ね。
飯田橋は高級住宅街じゃないが近くの富士見は高級住宅街でしょ。
高級住宅街の定義がわからんが、富士見が違う事は確か。広尾、番町の住宅街と比べてごらんよ。
富士見は・・・(略)
富士見に建ってるタワーの住民スレを
試しに覗いてみたら、庶民のタワー同様にモラル問題が書かれていた。
高額≠高級ってことだね。
富士見って高級住宅街?
やたらとあちこち高級住宅街にしたがる人がいるね。
何故北国か?
■ 新宿三丁目 ■ M09 S02 F13
【1日の乗降客数】丸ノ内線→99,129 都営新宿線→51,061 副都心線→104,524(平成21年度)
【駅周辺ランドマーク】伊勢丹新宿本店、スタジオアルタ、高島屋タイムズスクエア、新宿御苑
【ロンドンのチューブに例えると…】オックスフォード・サーカス駅
<<★お昼休みじゃなくてもウキウキショッピング! >>
そもそも日本一の繁華街と言われる新宿にあって、ファッションや雑貨を扱う店が並ぶ
ショッピング街として市場が成立しているのはこの「新宿三丁目」だけである。三丁目とは、
北は靖国通り、南は甲州街道、東は明治通りよりも一つ四谷寄りに走る大通りに囲まれた
ごく狭いエリアを指しているが、「ルミネ」などがあるJR新宿駅の住所も三丁目にあたる。
なんでも関西の人が新宿の繁華街を訪れると「え? これだけ!?」と拍子抜けするそうだ。
さもありなん。新宿のもつ巨大なコンクリートと人の波のジャングルのイメージからすれば、
あまりにも新宿の繁華な部分は限定的だ。通行量、物販店の密度共に充実しているのは
せいぜいJRの東口から明治通りにかけての「新宿通り」と、そこから靖国通りに向けて
一歩入った「モア街」だけであろう。とはいえ大型店が多く、狭い範囲での集積度は
さすがの一言。渋谷や池袋に比べて街が小さいということもない。渋谷に比べればまだ
歩きやすく、池袋と比べればまだ歩くところがある、といったところか。
この三丁目の商業集積の核となるのが言わずと知れた「伊勢丹新宿本店」である。
そしてこの東洋のファッションリーダーストアたる伊勢丹本店と新南口の「タカシマヤタイムズ
スクエア」をつなぐ形で駅を設置し2008年に開業したのが副都心線の新宿三丁目駅だ。
この駅の凄いところは、単に百貨店と直結するだけに留まらず、ホームからして既に
百貨店の売り場のムードを醸し出している点にある。天井から壁、床のタイルに至るまで
白くピカピカしており、広告も伊勢丹、丸井、高島屋といったところに「新宿高野」や
「紀伊國屋書店」といった新宿三丁目が誇る全国区の老舗、さらにはルイ・ヴィトンなどの
ラグジュアリーブランドが加わり、広告までが百貨店クオリティで埋め尽くされているのだ。
副都心線開業時に盛んに報道された副都心間の百貨店戦争を象徴するような駅である。
<<★密かに進行する新宿の歴史的な革命 >>
だが、そんなことは非常に表面的な部分でしかない。副都心線の新宿三丁目駅が
開業したことによる本質的な意味。それは新宿に新宿駅以外にはじめて「四方から
人が集まる十字路」としての交差駅が誕生したことである。
例えば東京駅をみてもらえばわかるが、東京駅以外にもすぐ近くに大手町駅や日本橋駅、
有楽町駅や銀座駅といった「四方から人が集まる十字路」が存在するのだが新宿には
それがなかった。東京駅とこれら周辺の十字路を全て足してもまだ新宿駅のほうが
鉄道の利用者数が多いし小売り販売額でも新宿界隈が上回っている。また、新宿は
イメージ的には巨大で日本一の街として認知されている。にもかかわらず、実際には
街がさほど面として広がっていないのは、人の吐き出される玄関口が新宿駅という
一点に限定されてしまうので、その周囲だけしか発展しないからである。
また、「格」とか「柄」が伴わないのが新宿である。「渋谷」ブランドのもつ魔法のような
神通力も新宿の名には備わっていない。渋谷駅から離れてもファッショナブルな商店街や
高スペックのオフィスビルが成立する渋谷区に対して、新宿駅の徒歩圏内を離れると
途端に閑静という名の退屈で活気のない住宅街に堕してしまうのが新宿である。
つまるところ、新宿というのは新宿駅のもつ路線ネットワークと乗降客数の桁外れの多さ
「だけ」が評価されている街であって、新宿駅から離れてしまえば大した価値はないのだ。
そんな新宿であるから、「新宿三丁目」という本格的な十字路が新宿駅のほかに
誕生したインパクトは世間で考えられているよりもとても大きいと思う。よく「副都心線が
通るのは新宿ではなく新宿三丁目なのが残念だ」という声がある。もちろんそれにも
一理あるが、すでに述べたような新宿の課題と限界を考えれば、新宿三丁目を選んだ
副都心線の栄光ある孤立はまことに正しい。だいたい西新宿の超高層ビル街に通勤
するのであれば今まで通りに山手線に乗ればいいだけの話だ。池袋の乗り換えは別に
不便なわけでもないし(渋谷は…)。
ささやかではあるが、副都心線の開業によって新宿東口の賑わいにすでに変化の胎動が
みてとれる。「伊勢丹」のある明治通りまでで息切れしていた人の流れも、その先に力強く
伸び始めた。シネコンの「バルト9」の入った「丸井アネックス館」オープンは副都心線開業を
折り込んでのものであろう。「末広亭」のある一歩入った裏道も一時はずいぶんとうらぶれた
印象であったが、最近は小綺麗なバーなどが路面に増えてきていて活気づいてきている。
<<★アングラな新宿に吹く、新しいアンダーグラウンドの風 >>
さらに「四方から人が集まる十字路」がもたらす影響は単に繁華なエリアを拡張する
だけにはとどまらない。十字路と言えば「文明の十字路」である。新宿における十字路の
東西軸は中央線だ。もともと新宿東口は中央線文化の影響が色濃い繁華街であった。
サブカル、アングラ、飲屋街といった新宿カルチャーはまぎれもなく中央線の運んできた
ノリである。グループサウンズが全曲聴けるバーがあったり、若手の名も無き表現者の
活動を支援するなど、小汚いが営業的にもまだまだイケてる「ゴールデン街」なんて
いかにも杉並区あたりの中央線駅前の親分といったところだ。
対して南北の軸は副都心線ということになる。以前のこの界隈といえば百貨店以外で
目立つのがなんといっても家電量販店、そして飲み屋ばかりが多いという、雑然として
垢抜けない、それでちょっとサブカルな面をもった、いかにも中野や杉並の延長といった
感じの「新宿東口」だったが、副都心線が開通したのと同時に、中央線文化圏から
独立して、横浜、自由が丘、原宿のさわやかな風が吹き抜ける「新宿三丁目」として
生まれ変わりつつある。副都心線の上を通る明治通りが「風の道」として機能している。
南から風が吹けば北からは人の波が押し寄せる。その流れの中、現在の新宿三丁目で
急速に勢力を拡大しているのがカジュアルながらもファッション性の高いファストファッション
の大型店である。
このように新宿三丁目だけをもって「十字路」を語るのはなんだかこじつけ臭く感じてしまう
向きもあろう。もうひとつわかりやすい十字路の例を挙げておこう。池袋だ。あそこは
山手線内側の都心の文化と、埼玉から流れてきては淀んで滞留する郊外文化のぶつかり
あいだ。池袋には「都心1号店」のふれこみのもと、大味で大盛りな郊外大型チェーン店の
進出が後をたたない。最近でいえば通路が広いだけでスカスカの棚が空虚に広がる
ヤマダ電機のPCモニタすら扱っていない日本総本店をはじめ、コミック本の棚が大半を
占めるブックオフの大型店、それに予定されているラウンドワンでレッツエンジョイとくれば
そこはもう国道16号線。ああ、もう一箇所いきましょうか? 下北沢。渋谷と吉祥寺の
文化性やオシャレな要素と世田谷小田急のゴミゴミっとした下町要素が溶け合ってますね。
まあ、こうしてみると十字路の駅周辺は都会的で洗練された要素と、気安い庶民的な
要素のぶつかりあいであるケースが多いのであろう。そういった街はとても人気があるし
何より発展しやすいのではないか。異文化交流がおこなわれる場というのはえてして新しい
ものも生まれやすいし。新宿、渋谷、池袋といった三大ターミナルが都心と比べて
一段低く見られながらも常に力を発揮し続けている背景には、それぞれが世界最大の
十字路として毎日桁外れの人が行き来していることによる潜在的パワーがあるのであろう。
<<★さあ、大きな新宿を地下で輪になってつなごう! >>
話を新宿三丁目に戻すと、こちらもさらなる発展が予想される。副都心線が東急沿線や
その先の神奈川県からも人を本格的に運んでくるようになるインパクトはやはり大きい。
さらに2016年には小田急や京王の新宿西口から新宿三丁目へのアクセスを改善する
新宿駅地下東西自由通路も完成する予定だし、靖国通りの地下街「新宿サブナード」も
副都心線のコンコースまで延伸する計画がある。さらに多くの人が集まって来るであろう。
逆に新宿三丁目駅側から従来の新宿駅へのアクセスもおこたり無い。副都心線の
コンコースからJR新南口までを結ぶ甲州街道の地下道も副都心線開業に遅れて開通。
そのJR新南口の上空には10万平米規模の超高層オフィスビルとルミネの新店、
そしてJR線路上空には新しく高速バスターミナルなども設置されることになっている。
一方で心配なのが新宿三丁目駅の副都心線と丸ノ内線の連絡階段である。
この連絡階段を利用すれば相互の乗り換えが極めてスムーズで、副都心線からは
超高層ビル街の西新宿や赤坂方面に、丸ノ内線からは池袋、渋谷方面へと、東京メトロ
による行動範囲がずずいーっと広がる重要且つ便利なルートなのであるが、それ故に
朝のラッシュ時の混雑は見るに堪えないものがある。エスカレータの前には人気作家の
サイン会のような細長い行列が発生してしまうし、特に渋谷行きと池袋方面行きの電車の
両方が同時にホームに到着した場合は銀行の取り付け騒ぎのように人がつめかけてしまう。
現状でもこうなのだから、東横線が直通してさらに利用者が増えた日にはどのような混乱に
なるのか想像がつかない。東京メトロはポスターで「のりかえるなら、ルートもかえる」と
ダジャレをかましながら利用者にとっては何のメリットもない改札外のりかえを呼びかけて
はいるが果たしてそれで済むのか? さらに肥大化していく大新宿にあって、新宿駅からの
徒歩アクセスのみではいよいよ厳しい場所が増えてきている。これからは新宿界隈における
メトロネットワークの重要性は否応なく増していくであろう。日本最大の街、新宿が今後
どこまで発展するのか、その中で新宿三丁目はどう「三丁目」ブランドを形成していけるのか?
誰にとってもあたたかい、毎度おなじみの新宿はこれからもますます目が離せない。
ぽぽさん、予想通り副都心線沿線の新宿三丁目でしたね。
次はまさかの小竹向原?でもあそこは駅前にいきなり一戸建てがあるような場所だからなあ。
というわけで副都心線はこれで終わりだろうから、次は有楽町線の主要駅。
次は飯田橋、永田町(赤坂見附)、有楽町(日比谷)あたりですな。
ぽぽさん久しぶりだ!
新宿三丁目を違う観点から見れば言わずと知れた居酒屋密集エリア、そしてゲイの人たち御用達、H&M、三越Alcott・・・
副都心線の目覚しい発展で方向性が全くわからなくなってしまいましたね。
一番の目玉、渋谷から代官山間の乗り入れ工事の進捗も気になるところです。
↑きえろ
ゴミで埋め立てられた地域ですね。
あほか。
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