皆様へ
貴重なご意見ありがとうございます!!
やはり免震構造は強い味方になりそうですね!!
契約出来た事を幸せに思います。
追伸
せっかくの週末ですし余震には十分お気を付けくださいね!!
81様へ
78&80です。
高層階、低層階の問題については、個別の建物によって状況は変わりますが、それは耐震構造の建物で特に極端に変わります。建物には、それぞれ固有周期という物性で特徴づけられる特性があります。建物の形状、階数、梁、柱、コンクリートの量、重さなどによって、その固有周期の値は変わってきます。15階建て前後の一般的な鉄筋コンクリートのマンションの固有周期は大体0.5秒程度から1秒以下であることがほとんどです。地震は波ですが、その波は様々な周期を持った波が渾然一体となった波として建物に侵入してきます。地震の波の周期成分を分解すると(数学ではフーリエ変換と言います)、その地震で一番強い波の成分がわかりますが、例外はあるものの、これまでの大地震のほとんどが、周期が0.5秒前後の波の成分の割合が多い事がわかっています。この地震波のメインとなる周期と建物の固有周期がたまたま一致すると、共鳴と呼ばれる物理現象により揺れが極端に増幅されます。共鳴が起きたときには、建物の上層階は必然的に大きくしなるようになり、地上での地震の揺れと比べて大変な破壊力を受ける事になります。建物の階数が30階とかになりますと、これも形状によりますが、固有周期はずっと長くなり、2秒前後になったりします。固有周期が長くなるため、地震波との共鳴現象が抑えられ、高層階でも極端には揺れなくなります。長周波地震動という言葉を聞かれた方がおられるかもしれません。遠くで起きた地震波が伝搬するうちに波が減衰し、周期が長くなっていき、離れたところに建っている高層ビルの固有周期とたまたま一致して大きな揺れを観測するという現象です。これは高層ビルでの固有の現象で、固有周期の短い一般の耐震マンションでは観測されません。
免震装置というのはご存知かと思いますが、建物の基礎部分に積層ゴムの装置を挟み込み、建物の固有周期を3秒とか4秒と長くするための装置です。固有周期を4秒以上にしておけば、地震波を構成する大多数の波の周期から大きくはずれるため、建物に地震のエネルギーがほとんど伝わらなくなるのです。ゆっくりした周期での横揺れがしばらく続くだけで、建物を破壊する力はない状態での揺れになります。30階とか40階建てのような100mを超えるような高さのビルになると、そもそも建物の固有周期が長くなるので、免震装置を入れたことによる効果は相対的に少なめになります。超高層ビルでは、揺れの大きさの階数依存は、S字のようになるケースもありますが、先にも言いましたが、しっかりした設計による免震構造であれば、建物が破壊されない範囲にどの階も収まるようになっているはずです。
耐震マンションの怖いところは、弾性限界という言葉を使うのですが、大地震に対して、弾性限界を超えてしまっているため、建物の構造の一部を壊す事によって地震のエネルギーを逃がすという設計ですから、誰もどのように、どこの階のどこのあたりがどの程度破壊されるかを科学的に予測できないことにあります。過去の大地震での被害の状況を見てみればわかりますが、全く規則性のない壊れ方をしていることがわかります。弾性限界を超えない構造というのは、大地震に対しては耐震で実現することは難しいのですが、免震構造では容易に実現しているのです。制震はその中間に近いでしょう。
縦揺れについてもついでにお話しします。地震波は様々波から成り立っていますと先に書きました。縦揺れ成分が100%という地震がありません。必ず横揺れ成分と混ざります。縦揺れ地震と言われた過去の地震でも縦揺れの成分の割合は3割程度のことがほとんどです。地震での被害の程度は、地震の加速度に比例すると言って良いでしょう。建物の縦方向には重力が働いていますよね。縦揺れはこの重力に逆らった揺れということができ、その重力分をさし引いた分が揺れに寄与すると言えます。一方横揺れは重力の分がないので、横揺れ成分100%が揺れに寄与します。電車に乗っていて、急カーブで加速度が働いたとき、我々は津よく飛ばされますよね。でも、縦方向に多少バウンドしても地上では重力が働いていますから、比較的安定して立っていられますよね。それと同じです。重力加速度は980ガルの大きさを持ちます。重力加速度を超えるような極端な縦揺れが来たらそれはやはりだめでしょうが、地上の横揺れで、過去の最大級の大地震でも600ガルとかそういった加速度であったわけですから、免震装置に縦方向の動きが加わったときに外れないような措置が施してあれば(まず施されています)、心配はほとんどいらないと言えます。
長くなり申し訳ないですが、参考にしていただければと思います。
なが
地震はおっかないまでよみました。あとはよんでもわかりませんでした。
高層階に住んでおりますが、前に済んでいた耐震マンションとは異なり、揺れの大きさはそれほど
感じませんでした。物が動いたり、落ちたりということも一切なかったですよ。
低層階に住んでいる者です。
以前住んでいた所は木造の家なので比べるのはおかしいかもしれないですけど、
比較的ゆっくりした揺れでした。
物は、落ちることはもちろん、揺れたりすらしませんでした。
築10年目の会社のビルにいるより、
マンションにいた方が安全です。
結構建物によって揺れが違うものなんですね。
テレビの地震実験等で高層階の揺れとかを見ましたがタンスや冷蔵庫が倒れたり
何メートルも移動したり怖そうでしたが免震構造だとそんなに揺れないものなんですかね?
その辺セールスは自分のところのマンションに都合の良いようにしか説明してくれませんから。
83様、81です。詳しい解説をありがとうございました。疑問が背景の理論とともに
氷解しました。
免震がベターでありそれなら階の高さはあまり関係ないのですね。
甘えついでに次の疑問なのですが、一戸建てと高層マンションの安全性を比較すると
どうなるでしょうか?
実はこれがマンション購入予備軍の一番気になる点でしょう。
私自身は鉄筋コンクリートのマンションのほうが一般的に木造戸建てよりは
安全と思っていますが、周りには逆に思ってる人が以外と多いのです。
これについても理論とともに教えていだだけますでしょうか?
88様(81様)へ。
一戸建てと高層マンションを比較したとき、【少なくとも】これまでは高層マンションの方が安全である確率が高かったと言えます。実は、これは本質的な問題ではなく、高層マンションは法律に縛られているのに対し、一戸建て(特に2階建てまで)はそうでなかったことに起因します。構造計算偽造事件を期に、建築確認申請の構造計算の内容を、従来の審査機関の審査に加えて第三者の機関でダブルチェックするという動きがありますが、実は木造の2階建て住宅は特例で対象外でした。もっと正確に言えば、木造2階建て住宅は構造計算までは不要で、壁量計算など簡易な判断方法によっているのです。構造計算を基本的にしていないわけですから(法律で罰せられませんから)、実際に複雑な波形の地震が来たときにどうなるか、はわからないということになります。これに対して、高層マンションは構造計算が義務づけれていますし、最近のマンションは事前に設計住宅性能評価書を、完成後に建設住宅性能評書を第三機関に依頼して取得するのが普通になってきていますので、その際に耐震等級で安全性が評価されている点、一戸建てとは違うことになります。加えて、前にも書きましたが、60mを超える建物の場合は、さらに動的解析まで義務づけられるので、安全面での検討は念入りに行われていると言えます。木造一戸建ての場合は、耐震構造では構造計算そのものが容易ではなくなるという問題があります。天然木材ですから、鉄筋コンクリートなどと比べて、構造計算する際に必要となる力学的強度に関する物性値が1本ごと違ってくるわけで(木材の乾燥度合いとかなども全部違いますよね)、そうなると計算が厄介になるのですね。このため、最近では一戸建てでも、制震構造や免震構造を取り込んだ住宅の普及が始まっています。高層マンションで使われる積層ゴムは巨大な重量がかかって威力を発揮するものですので、一戸建ての場合は、もっと軽量に適合した免震装置を使って免震効果を狙います。価格も大分下がってきているみたいです。
少し本質とはずれましたが、木造一戸建てで大事な事は、その地盤です。しっかりした地盤に建てませんと(マンションも同じですが)、大地震の際には持ちこたえる事ができなくなります。良心的な工務店であれば、地震に対して安全で良質な住宅を販売するということに誇りを持って当たっているわけですから、地盤の良い立地を選び、経験論から建物の構造を強化する工夫をしているはずですし、また場合によっては免震や制震の提案なども行われるべきだと思います。
昨年の夏でしたか、建築基準法が改訂され、今年から来年にかけて、上記木造2階建てに対する特例が廃止される予定になっています。そうなると構造計算の費用が発生し、審査期間も入れた施工計画を義務づけられることになり、結果的に一戸建て住居の安全性も法律で守られることになります。
長くなると怒られますが(ごめんなさい、つまらないと思われる方は飛ばし下さい)、法律を傘にして経済性を取るというからくりがマンション業界にあると思います。一戸建ての特例を無視してお金をかけて計算をする売り手がどれだけいるかとか。耐震等級に隠された建築基準法による売り主の保護とか。耐震等級1というマンションがほとんどですが、それは良いのですが、【極めて稀に発生する地震による力(震度6強のような地震)に対して倒壊、崩壊等しない程度】という文面の建築基準法による解釈を正確に理解している方はそんなに多くないと思います。これは、マンションが事実上利用できない位損傷を受けても、倒壊・崩壊さえしなければ、法律的に何の問題もないということを意味しています。福岡の地震の際や新潟の地震の際に、かなりのマンションでそうした事態が発生しています。気象庁の震度の発表で明暗がわかれると言った妙なことがおきます。震度6強で損傷を受けても原則保証されないけれど、震度5強程度の稀に発生する地震で損傷を帯びた場合は保護される、と言ったような。地震保険は万全ではないですが入った方が良いですね。こうしたことを考えると、私はパークハウス仙台五橋タワーのように、しっかりした免震構造を持ったマンションは安心につきると思います(震度6強の地震でも、致命的な損傷を受ける確率が圧倒的に下がるわけですから)。
ご参考になれば幸いです。
ここは今回の「岩手・宮城内陸地震」が恵みの雨になるかもね
営業マンも必死みたいだしwこれで売れ残りも漸く完売かな?
>>89
ここは使用していないと思いますが、L字型やコの字型のマンション等でひとつの建物を
2つあるいは3つに分けてエクスパンション・ジョイントで繋げているところがありますが
それは地震によって建物が破壊されるのを防ぐためということでしたが本当に一塊で建物を
作るより有利なんでしょうか?
間隔は数10cm程度ですから大地震ではむしろ建物同士がぶつかり合って危険なような気が
するのですが。
ジョイントが壊れることは想定しているんでしょうが数年前の大地震のときにそれが
ぐちゃぐちゃになって隙間が空いてしまっているのを見てから不安になってしまいました。
普段歩いている外廊下の床に地震後穴が開いているわけですから、人間が落ちるほどの
穴ではないものの怖くなりましたw
89様へ
88です。戸建てとの比較についても詳しい解説をいただきありがとうございました。
予想どうり
自分の選択は正しかったのだと自身を持てました。
実は以前住んでいた東京のマンションには東大地震研究所の先生が
高層階に住んでおりました。彼らのような人が選ぶのだから安全性が高いのだろうと思っていましたがその理由がおかげさまでわかりました。
また身の危険や建物や損傷というところまでいかなくても、家具の倒壊や食器・ガラス類(バカラが
お気に入りです)の安全も免震のゆっくりした揺れではやや有利かなと感じています。
長すぎて何を言いたいのかよくわからん。
もっと短くまとめて書いてもらえませんか?
>>No.94
ここの掲示板って営業の書き込みは禁止されてるはず。
免震ってここだけじゃないですよね。
サーパスだって免震だし
89です。
長過ぎて本当にすみませんでした。私は営業ではなく、科学技術系の職業を持ちます。すべてとは言いませんが、営業の方の建物の構造に関する知識はとても貧弱でした。マンションを選ぶ際には自分で構造の詳細を理解するしかなかったです。一番大事な建物の構造に関する正確な説明がないのには愕然としたものです。私は予算不足で、パークハウス仙台五橋タワーを購入できませんでした。今は仙台駅から2kmに位置する免震マンションに住みます。その他検討した主な免震マンションは、サーパス一番町、アパのブローディアタワー、セレーノのエストーレ、ナイスグランソレイユ太子堂、グランジュールマンション南仙台駅前、ライオンズタワー勾当台通(これは免震+制震)などです。南仙台のマンションは、東大名誉教授の多田先生が推進しておられる4秒免震を取り入れています。ライオンズタワーは免震+制震ですので、構造面では相当優れているはずです(動的解析の結果を見ていないので、正確ではないです)。
89様へ
素晴らしい書き込みをありがとうございます。だいぶ以前に書き込みをしたことがありますが、有益な情報が少なく、ご無沙汰しておりました。89様のような書き込みは、この掲示板を素晴らしいものにするものと確信します。また是非有益な情報をお願いいたします。
93さん
94さんへ
89さんへ失礼ですよ〜。
せっかく貴重な技術的内容を説明して頂いているのですから、そんな書込みはしないでくださいね!!
仙台には仙台の相場があります。
車で30分も行けば土地付き一軒家が3000万ちょいで買えてしまいます。
5000万のマンションを500万下げが1000万下げようが安いとは思いません。平米数大きさじゃないのです。
ここのデベ同士?の罵り合いを見てると購入してからもあることないこと書かれながらマンションに住み続けていかないのかなと思ってしまいます。
住人にしてもそうです。
一人のモラル無い書き込みのせいでマンション全体の評価になってしまう。
マンションを買って騒音問題や書き込みにびくびくしながら生活するより中古でもいいから駅ちかの一軒家かちょっと離れた場所に新築一軒家か悩む所です。