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マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等をここで質問してみませんか。
マンション管理士、建築士、弁護士、宅建士、管理会社勤務の皆さん、理事の皆さん、
住民の皆さん等が質問に答えてくれると思います。
[スレ作成日時]2018-08-08 20:19:27
マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等をここで質問してみませんか。
マンション管理士、建築士、弁護士、宅建士、管理会社勤務の皆さん、理事の皆さん、
住民の皆さん等が質問に答えてくれると思います。
[スレ作成日時]2018-08-08 20:19:27
第2章 第3章を書く前に、重要なこと
~集会(総会)に対する見えない侵略は、善意の顔で近付いてくる~
【その2】会議の目的(議題)を通知せよ、すなわち総会では議論をして決議せよ 15
※注意!※ この投稿は、あくまで15536の個人的な意見として書いております。
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(v)実際にマンションの総会において比較的よく出る昨今の質疑の実例を、
とある管理会社の研究報告から引っ張ってみた。(第3章へ向けて)(続き)
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②質疑の具体例
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具体的な質問例は、①のプレスリリースには掲載されていないので、レポート本文から抜粋してみます。
*レポート全文「管理組合は修繕積立金を値上げできるか。~積立金の値上げ議案に対するネガティブな質疑の6類型~」
2022.07.14
https://www.daiwalifenext.co.jp/miraikachiken/report/220714_report_01?
以下の抜粋は、この研究のメインとなる「ネガティブな質疑の類型」を分析する前の段階のデータです。
まずは生のデータとしての質疑を全部集め、そこから似たような項目をまとめて分類したものとなります。整理、編集されたデータです。分類が正しいかどうか、すなわち、とある質疑がその分類枠に入れられてていいのかと言うようなケースがあるかもしれませんが、それは生のデータを見ていない限り、読む側にはわかりません。
さしあたり、それぞれの分類枠ごとに、代表的な質疑の項目例が表に載っていました。
さすがに全部を抜き出すのは、分量が多すぎるので、最も項目が多い分類枠(最上位)のところだけ、該当する質疑例を抜き出しておきます。
これだけでも、すごく示唆的でした。
以下、抜粋。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何らかの質疑応答の記載がある議案2,048件からの質疑の内容
(15536より、抜粋の方法について)
・レポート図2のグラフと表1より、質疑内容のテクスト部分のみ抜粋
図2 質疑の内容とその数 N=2,048(議案数)
表1 具体的な質問例
・質問数が多い順に並んでいる。
最多質問数150、最小5、議事録記載なし6、その他79
※最多数の枠(最上位)のみ、より具体的な質問例を参考としてコピペ。
※以下の全てが、一つのマンションの一回の総会や一つの議案について出されているわけではないことには、くれぐれもご注意下さい。(①調査概要を参照。)
【最多枠:質問数150個】
特定の項目が長期修繕計画にあることの確認
具体例:
● 専有部分の給水管更新工事は長期修繕計画に入っているのか。入っている
としたら、専有部分は除外すべきではないか。
● 照明器具の交換工事はLED化を見込んでいるのか。
● バルコニーの雨水管から漏水している。これは長期修繕計画のどこに入っ
ているのか。まだ計画工事が先の場合、自分の家の前だけ工事してもらえ
るのか。
● 玄関ドア交換工事やサッシの交換工事が計画に入っている。住戸ごとに状
況は異なるはずであり、全戸一斉にやる必要はない。老朽化した順に実施
すれば工事費用は下がるはず。
【次点枠:質問数110】
駐車場の修繕、使用方法の見直し要望
(具体例、略)
【以下、質問数が多い順、105以下】
(分類枠のみ、具体例は略)
今回の値上げで足りるのか
値上げ肯定意見
管理会社への不信
今後も値上がりするのか
とにかく反対
修繕周期を延ばすべき
経費(一般会計・積立金会計)削減要望
値上げの根拠
長期修繕計画の工事金額は相見積もりをとったのか
値上げしても不足する分はどうするのか
経費(長期修繕計画上の工事費用)削減要望
理事会の検討経緯
周辺マンションとの金額比較
販売時の説明との相違
持分割合に関する理解不足
長期修繕計画の根拠
増額幅が大きい
国土交通省ガイドラインとの比較
もっと段階的な増額を検討すべき
再審議要望
決議の方法
管理業務委託費の減額要望
一般会計から積立金会計への資金移動
次回の大規模修繕工事の時期や内容
専門委員会で検討するべき
引き落としに関するもの
借入れも検討するべき
将来の増額も決議の範囲にはいるのか
従前の長計と現在の長計の差異
用語の質問
委任状、議決権行使書の提出数
滞納者に対する対応
アンケート調査を実施するべき
過去の改定履歴
アンケート結果を開示してほしい
各住戸の具体的金額
議案と直接関係なし
一時負担金に対する肯定意見
建替えに関する質問
普通決議か特別決議か
積立金の上限設定
アンケート結果と異なる議案である
一時負担金の発生の有無に関する質問
一時負担金に対する否定意見
積立金が高いと売買しにくくなる
もっとほかの案はないのか
修繕積立基金に関する質問
すまいる債に関するもの
議事録詳細記述なし
その他
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー抜粋、以上。
ご覧になりました?
「質疑」って書かれていますが、「意見」も「代案」も含まれているんですよ。
「質疑」である以上、理事会も管理会社も、ちゃんとそれらに向き合って回答してるんですよ。
だって、表1の「表頭」は、以下のようなカテゴリになってますから。「質疑応答」ってなってますからねw。
こういう↓表です。ネットで確認して下さいね。
_______________________________
|質疑応答内容 |質問数|具体例 |
_______________________________
|特定の項目が~|150 |給水管の~|
_______________________________
: : :
: : :
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③示唆されること(第3章のために)
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この研究の目的は、ロウ・データからさらに②のように分類した上で、そこからネガティブな質疑を抜き出して分析しています。それについては、今回は省きます。
興味深いので、ネットで当該レポートをご覧下さい。
で、ネガティブ、ネガティブと言われているものの、②に分類された段階のデータを見てみると、実際にはポジティブな、議案の可決をサポートする方向への質疑(意見)も、ちゃんと出ていることがわかりますよね。
また、よく「総会で困った人が~」って言われるところの、「議案と直接関係なし」の質疑などは下位に位置付けられており、頻繁に出てくるものでもありませんでしたね。(図2のグラフでは12個しか質疑例がない。)
ここの管理会社が受託している組合さんがまともだからなのか、まともな組合の事例だけを母集団として恣意的に取り分けた上で、「そこから無作為抽出」したのかわかりませんがw(調査会社は「ワザ使い」w)全体に、しっかり議題について考えてるっぽい質疑になってますよね。
もう、これ、「議論」でしょ?
それとも、このような具体的な質疑が多岐に渡り行われているのは「まともではない」総会で、こんなの、総会よりもっと前に議論して合意形成をしておけって、そうおっしゃいます?
アンケートを行なっているように見受けられる質疑も、結構出ており、この管理会社は、組合のアンケート活動も奨励しているようですよね? それでも、質疑は質疑で多様に出てきています。
また、総会での出席が権利・義務となっている直接民主主義、集会主義だからこそ、個別のケースが浮き彫りになってくることが、以下の質疑からも見えると思われ。
【最多150】項目の中の「● バルコニーの雨水管から漏水している。これは長期修繕計画のどこに入っているのか。まだ計画工事が先の場合、自分の家の前だけ工事してもらえるのか。」
これは雨水管からの漏水が発見された時に、このオーナーさんが、速やかに管理会社に連絡を入れるべき事案だったかもなあ…とも思いますが、とは言え、漏水の程度が大したことなく、滲み出してきている程度で、他のお宅への漏水があるわけでもないから、「様子見しているing形」だったかもしれませんし、そこは厳しくしてはいけないところかも?
また、この人の発言をトリガーとして、同様に「うちも、そういえば、s漏水まではしてないけれど、雨水管の老朽化が気になり始めているのだけれど」といった意見が他からも出てくるかもしれないのです。そんな発言が出てくるなら、総会という「場」がシナジー効果を生み出していく実例になるでしょう。
それでは、第3章へ、GO!!
今宵は、ここまで。
次は、少し間隔を開けます。
尚、第2章までお読み頂き、誠にありがとうございました。
これで、ようやく一山越えられました。