- 掲示板
マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等をここで質問してみませんか。
マンション管理士、建築士、弁護士、宅建士、管理会社勤務の皆さん、理事の皆さん、
住民の皆さん等が質問に答えてくれると思います。
[スレ作成日時]2018-08-08 20:19:27
マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等をここで質問してみませんか。
マンション管理士、建築士、弁護士、宅建士、管理会社勤務の皆さん、理事の皆さん、
住民の皆さん等が質問に答えてくれると思います。
[スレ作成日時]2018-08-08 20:19:27
【その1】集会主義に対する「総会前合意形成主義(仮)」と「ネオ集会主義」とも言えるWeb会議による集会の可能性 4
=====================
(e)対する「総会前合意形成主義」は、
マンション内コミュニティでの合意形成活動で
国に立ち向かうことが出来るか?!(続き)
=====================
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
③廣田信子氏ブログの二つの事例の考察
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①の事例(長時間総会の回避策)でも、②の事例(仲間内の頑張りに盲点があった寓話)でもそうですが、「総会前主義」にとって大事な方法となるこうしたアンケートや広報、総会前の質問書や意見書等についても、理事会がそれらをどう扱い、どう運用するのかについては、区分所有法、標準管理規約による規定は「ありません。」
例えば、質問書や意見書への回答は、誰が、いつ、どういう形で行うか。
理事長が代表して回答するのか、それとも一度理事会を開いて合議の上で回答文を作成するのか。回答は出欠と議決権行使書の提出より前に行うのか、後で行うのか(後にせざるを得ない場合も多そうですね。)
あるいは、総会時に「このような質問や意見もありました」として触れながらその場で回答するのか(それだと議決権行使書を出した人には回答が伝わらないですね。)
また、総会前に回答するとしても、掲示板で全員に対して質問や意見そのものがわかるようにして回答を告示するのか、質問や意見を出した人にのみ回答し、全員には「主な質問、意見」のみ、それも概略的に示して回答すればいいのか。
総会前の質問書や意見書を用いて、どこまで公平で合意形成に寄与できる運用ができるかは、理事会のあり方、そして、メンバーの技量にも依存します。
いや、そもそも、「文章で質問や意見を出すのは苦手だ」とか、「その時間がない」という人もいるわけでしょう? そういう人は、「総会に出ていって発言しよう」と思うかもしれません。「総会があるんだから、その時に話せばいいじゃないか」と思うのも当然の反応。
つまり、事前の質問書や意見書に、組合員全ての質問や意見が出されるわけでもないし、出してくれと言って締め切りや提出場所などを告知したとしても、総会への「出欠票」ほどの拘束力はありません。
あくまで「自発的な」コミュニティ活動ですから、参加のシバリはないのです。
まあ、組合によっては、独自の規約を作り、運用細則として総会前活動について定めているところも「あるかもしれない」ですが、それは、本当に独自のものであり、他の組合に「右へならえ」しろと言うわけにはいきません。
あくまで「参考となる事例」「参考となる運用細則例」ではないでしょうか?
また、住民説明会は、確かに対面的な場で全員参加も可能であり、「集会主義」に近いものではありますが、それでも、定義上あくまで「説明会」であり、「議論の場」でも「決議の場」でもないわけです。
①の事例では「素案説明会(検討会)」があり、議論が行えるようになっていましたが、それでも、開催の仕方についての規定も法や規約で定められておらず、議長ではなく便宜上の司会進行役だとして、それを誰が行うかなど、恣意的な運営がされたところで、それに文句を言ってもどうにもならない場です。
また、そこで出た意見を反映して、素案を練り直して最終案を固めるよう努めていると理事会側は言うかも知れませんが、出た意見全てが本当に平等に検討されるかどうかは不明ですし、そうした意見をその場で書き留めておいたとしても「議事録」として組合でシェアされるわけではないのです。
「さっきの意見は大した話じゃなさそうだし、先程の回答だけで充分」と理事に流されてしまい、その場でメモされもしなかったのが、実は発言した本人さえも気づいてない重要な問題を示唆していた、とか、ありがちです。(小学校の学級会の頃からありますよ、学級委員が勝手に低く見積もってくれちゃって、板書もされないとか、そんなの。)
つまり、公式な「集会」にはなり得ない、あくまで「説明会」の延長でしかないものです。
本当に「集会」にしたいのなら、「素案について審議し、正式な議案化をするかどうか決議することを目的として」臨時総会でも開いた方がいいでしょう。
そうした「総会前の」組合活動で、不公平が出ないのか、問題が生じないか、トラブった時にどう解決するのが良いものか・・・。
あくまで自発的なコミュニティ活動として行っていたとしたら、最初は意気込んで頑張ってトライしていても、そのうち理事会や管理会社の担当者が疲弊してゆき、住民の参加もあやふやになってグダグダになっていくのが目に見えるようですよ(笑)
・・なんか、「善意の総会前主義」であっても、憚りながら、どこかブレていらっしゃるような気がしてしまいます。
ブレてしまうと、それがいかに善意から発したものであろうとも、悪意が入り込む隙が出来てしまうところもあろうかと思われます。
悪意については触れませんが、やっぱり「政治的」だよな、というくらいの所感は置いておきましょう。
=========================
(f)「総会前合意形成主義」の思惑は、議案の可決の
ために総会での議論を抑制することとへと繋がっている
=========================
「総会前合意形成主義(総会前主義)」には、「総会で議論はしたくなくて、総会より前に合意形成をしてしまいたい」という思惑があるようです。
例えば、理事会や管理会社は理事会案(管理会社案)として練ったものを覆されたくないので「総会前主義」で行きたいとか、内輪ではそう根回ししつつあるといったケースが想定されます。
(e)の廣田氏のブログ記事の②の事例(寓話)は、まさにそんな感じを含んでいるように思います。
ところが、一般組合員は「総会前主義」なんて知らないし、そんな方向性を奨励している人たちがいることさえ、その思惑さえ知りません。一般組合員の中でも規約を読むような心がけのある人なら、その言葉は知らずとも根底にあるのは「集会主義」だとしか思っていないので、総会に出てきては意見を言うでしょう。
そういう善意の意見を、理事会(管理会社)サイドが迷惑そうに思うというのは、とてもおかしなことではないでしょうか?
「集会主義」を真面目に信じて発言する一般組合員の意見を、あたかも「トラブルメーカー的な「場にそぐわぬ発言」として見てしまう。空気を読んだ一般組合員の方は、「なんか自分が発言したことがいけなかったのかな」等と思わされるだろうけど、何が悪いのかわからない。
理由がわからず迷惑組合員にされてしまった一般組合員と「総会前主義」信奉者である役員の間で分断が起こり得ますね。
それとも、総会の場で、「総会は議論の場ではない、決議の場である」と、法や規約を無視してまでも宣言するんですか? 重要事項説明にでも、なさいます? 「皆さん、総会では質疑応答は行いますが、意見表明はなるべくしないように。それでもおっしゃりたければ伺うだけ伺っておきますが、議論はやめましょう」と?
う~ん、皆、子供じゃないしねぇ…。悪意はなくても、そんな宣言をしたならば、その場がおかしな事態に十分なりそうな気がしますが。
今のところ、私はこのスレやサイトやブログなど、ネット上の言論だけを相手にしてるからいいけれど、これ、本当に総会の場でやられちゃったら堪らないですからね。
意見を言いに出てきたのに~って、そう思う人の気持ちがどう荒れ狂うことやら。荒れ狂ううことは抑止できたとしても、声に出さない内心の荒れ狂いが、その後、マンション管理にどう影響を及ぼしてくるか、いや、管理以前に、コミュニティとしての日々の暮らしにどう影響を及ぼしてくるか、考えると空恐ろしい気がします。
さて。そろそろ【その1】を閉じ、【その2】へ移行したいと思います。
まとめると、【その1】では、総会での「議論」の可否というトピックには、「総会前合意形成主義(総会前主義)」と「集会主義」の対立が「裏側で」関与しているということを指摘いたしました。
==========================
(g)予告:第3章の二本柱「総会前主義と集会主義」と
「それぞれにおける議論の定義の違い」
==========================
また、【その2】で触れますが、「総会前主義」と「集会主義」においては、それぞれが「議論」という言葉の指し示す範囲や定義が異なり、また異なるイメージを抱いている気がする、ということを指摘しておこうと思います。
今回、私が「3章」として書きたいことは、これら「総会前主義と集会主義」「それぞれにおける議論の定義の違い」が二本柱となりますが、分けられるようなことではないので、その都度、それぞれについて参照し合いながら述べていきたいと思います。
そして、ここでこの【その1】の冒頭で示した「総会前主義」が述べていることが「集会主義」に抵触している二つの例を、もう一度、振り返っておきます。実は、これらが3章の議論の要となるからです。
・総会前主義では、議決権行使書の提出に必要な「議案書」は事前配布を義務とする
集会主義では、普通決議は「目的となる事項(議題)」の通知のみでOK
・「総会は議論の場ではなく理事会案の決議の場である」とする総会前主義。
集会主義の法と規約においてこのような命題は存在しない。
【その1】は、ここまでです。