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マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等をここで質問してみませんか。
マンション管理士、建築士、弁護士、宅建士、管理会社勤務の皆さん、理事の皆さん、
住民の皆さん等が質問に答えてくれると思います。
[スレ作成日時]2018-08-08 20:19:27
マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等をここで質問してみませんか。
マンション管理士、建築士、弁護士、宅建士、管理会社勤務の皆さん、理事の皆さん、
住民の皆さん等が質問に答えてくれると思います。
[スレ作成日時]2018-08-08 20:19:27
>>12820 匿名さん
拝読させていただきました。
僭越ながら補足等をさせていただきます。
管理組合は企業会計を準用しております。
しかしながら予備費はそもそも企業会計に使われるものでは無く、行政や公益財団法人会計で使われるものです。
何故企業会計に予備費がそぐわないか?
会社の経理部門経験者や経営者なら『そんな予測がいい加減な予算編成は有り得ない。』と直感的にご理解いただけるかと思います。
現に固定資産を多く保有する会社も含み、今まで何千と見た一般企業の決算書に予備費を見たことはございません。
なら行政の予算編成はいい加減か?
そうではありません。
そもそも予備費の定義が異なります。
参考 日本国憲法
第7章 財政
第87条 【予備費】
第1項 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、 内閣の責任でこれを支出することができる。
第2項 すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
最近の予備費で誰もが知るものは『コロナウィルス感染予防対策』でしょう。
このように過去の経験から来年度予算申請時に想定を出来ない事象のために設けられているのが予備費です。
昨今、管理組合関係者等で『予備費』を費用名に出される方も確かにおみえになります。
マンション管理士の資格試験にすら『予備費』なるものが出ていないにも関わらずです。
では何を予備費と言っているのか?
想像するに前年度繰越金累計額、今年度剰余金、本来なら機械式駐車場のリニューアル等のために修繕積立金に参入しなければならない駐車料金収入からその管理に必要な額を差し引いたもの などのことでしょうか?
もし『何か壊れた時の費用計上をしたい』と言うならば、予算案作成時に
(例)
昨年もしくは過去平均の修繕費支出額+そろそろ宅配ボックスのカードリーダーが壊れる頃ならその見積額等=管理費会計の修繕費予算
で計上すべきです。
それでもしカードリーダーが壊れずに自動ドアが壊れたのであれば、その費用を実績として年度決算の議案で出すべきです。
予備費という項目で予算申請する最大のデメリットは、やはり自分達の収益重視の管理会社や施工業者に『予備費が有るから大丈夫です』と言われて、見積書の査定が甘くなることでしょう。
例えば、放送設備の増幅器が壊れた場合、その設備に十分な知識が無い人が理事長なら、増幅器の取替がいくら位のものか?本当に全部取替が要るのか?一部ではだめか?解りません。
そのような状態で5万円の一部取替で済むものが『増幅器全部取り換えて300万円です。テレビが見えなくてみんな困ってます!早く取り換えましょう!予備費が有るから大丈夫です!』と言われて、請求書の細かい内訳を自分でネットや積算資料で調べて妥当か?確認する理事長が日本中で何人いるでしょう?
殆どの場合、理事長は『予備費が有るなら問題ないですね!はい発注!』でしょう。
公序良俗な価格に騙されたことに他の区分所有者が後から気が付いても、理事長にある善管注意義務では『理事長はスーパーの野菜売り場のおばちゃんでしょ?ならその善管注意義務の範疇は野菜売り場のおばちゃんレベルで、普通のスーパーの野菜売り場のおばちゃんが増幅器はいくらで電気工事士の人工はいくらで、通信事業作業員ならいくらでなんて知らんちゅうに!』
で理事長に責任追及も不可能。
300万円くらいなら業者を訴える手間や費用、マンション内での問題を大きくしたくない心理等を考え、区分所有者全員で泣き寝入りになるのがオチでしょう。
以上のことから、私が関与する管理組合には企業会計を用いていただいております。
勿論、予備費なるものの予算計上はございません。
電磁的方法について、私が最初に総会の議案に出していただいた際、複数の区分所有者から『パソコンが使えない~。解らない。今までみたいに紙じゃだめ???』と言うご意見が出て、想像以上に審議に時間がかかりました。
50戸くらいの物件でしたので区分所有者同士も顔見知りの近所の人と言った雰囲気で、他の複数の区分所有者から『僕が教えてあげるよ!』とか『ついでに紙に印刷してあげるから大丈夫!』といった温かいお言葉をいただき、電磁的方法が採用されました。
この時の印象は、『このくらいの物件だからお互いの助け合いが出来るので可決出来た。顔を見たことが有るか無いかの大型物件では難しいかも?』でした。
電磁的方法採用の決議さえ取れれば大型物件の方が効果的かもしれませんが、大型物件が故に電磁的な意思の決定も難しい=理事会役員数が多くて電磁的決議に時間がかかり迅速な対応が必要な修繕では遅れが問題になる を懸念しております。