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[一部本文を削除しました。2017.2.23 管理担当]
[スレ作成日時]2016-10-25 09:52:52
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受動喫煙で「認知症」リスクは高まるか
石田雅彦 | ライター、編集者
2018/5/28(月) 15:11
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20180528-00085767/
他人のタバコによる認知症リスクは
喫煙(能動喫煙)が認知症のリスクファクターであることを証明した研究はすでに多い(※1)。喫煙と神経疾患の関係についてはタバコ会社から資金を得ている不可解な論文も多いが、タバコ産業と何らかの関係がある研究者の論文を排除したメタアナリシス研究(※2)では同じように喫煙が認知症のリスクファクターであるという分析が出ている。
だが、受動喫煙と認知症の関係については、まだ研究はそう多くはない。
2009年に英国の医学雑誌『BMJ』で発表された論文(※3)では、英国の健康調査からタバコを吸わない参加者4809人(平均65歳)を募り、唾液中のコチニン(ニコチンの代謝物で受動喫煙のバイオマーカーの一つ)を測定し、受動喫煙と認知症との関係を調べた。その結果、コチニンの濃度依存的に認知症にかかっている割合が高くなる可能性が示唆されたという。これは喫煙歴のない人も過去喫煙者も同じだった。
2013年に同じ『BMJ』系の「Occupational & Environmental Medicine」オンライン版に発表された論文(※4)では、2007~2009年に中国で60歳以上の5921人をインタビュー調査した。受動喫煙と認知症の症状の程度(5段階)を比べたところ、重度の認知症にとって受動喫煙がリスクファクターの可能性があることがわかったという。
まだ研究が少ないためか、受動喫煙と認知症の因果関係についてはっきりと明らかにされてはいない(※5)。だが、少しずつエビデンスや補強研究が出されてきつつある。
例えば、加熱式タバコにも含まれるベンゾピレン(Benzo[a]pyrene)、アントラセン(Anthracene)、アセナフテン(Acenaphthene)などの多芳香環炭化水素物(Polycyclic Aromatic Hydrocarbon、PAH)のバイオマーカーである尿中1‐ヒドロキシピレン(Urinary 1-Hydroxypyrene)と認知機能の程度(桁記号置換試験、DSSTによる)を比較した米国の研究(※6)によれば、尿中1‐ヒドロキシピレンが1%増加する、つまり多芳香環炭化水素物の曝露が増えると、認知機能が低くなり、DSST試験結果が約1.8%低下することがわかったという。PAHはタバコ煙に含まれる物質だが、受動喫煙を含む大気環境の悪化と認知症との関係が示唆されている。
WHO(世界保健機関)によれば、世界のアルツハイマー病患者の14%がタバコによるものだ。受動喫煙による心血管疾患のリスクは能動喫煙と同じ程度に高いことが知られているが、生理的な作用を考えれば受動喫煙は認知症リスクに何らかの影響を及ぼすことは明らかだろう。
他人のタバコ煙を吸わされたあげく、健康寿命が短くなるのは願い下げだ。いわゆる「高プロ」法案の経緯をみると、この国の厚生労働省と厚生労働大臣は国民の生命や健康を本気で守る気があるのかどうか首をかしげざるを得ない。少なくとも受動喫煙防止対策は、しっかり厳しくやってもらいたいものだ。
喫煙者が、禁煙すれば、皆幸せ。