まぁディスポやら直床やら長谷工仕様やらをスポットでネガってる人もいるようですが結局のところは全体的に見渡して見た場合に大勢にとっては総合的に良い点<悪い点ってことで決め手に欠けるから売れ行きも鈍いんでしょうね。不人気になる物件ってのは得てしてそういうものかと思いますよ。何か圧倒的な優位点の一つもあればそれが決め手になるんでしょうが、この価格帯のマンションでは普通はそういう圧倒的に秀でたものってのは普通はないわけですから結局は総合力がものを言うのかなと。
簡単にいえばこんな感じでしょうかね。
・立地
→せっかく西武新宿線沿線にまで格下げ(妥協)したわりには実質徒歩13分程度の駅遠で、
しかも新青梅街道(幹線道路、交通量多い)沿いでしかも坂もある。
駅までは人通りが多そうな王道の道を選ぶと遠くなるしバスも多くて道も狭くて子供を歩かせたくはない感じ。
一方、抜け道を使う手もあるが住宅路で人通りがなさすぎて夜は暗くて怖い
・利便性
→街と街の狭間にある+新青梅街道に分断されてるエリアの端に位置するため不便。
鉄道利便性は西武新宿線であるため全て高田馬場乗り換えが必須であり、一本でまともな
ターミナル駅にはいけず乗り換え必須。しかも残念ながらその駅までもが遠い。
・建物
→せっかくの大規模なのに土地の形状からかうまく生かされていない。土地の仕入れに多大な費用がかかってしまったからか
大規模ならではのゆとり、充実した共用設備に乏しくただの団地みたいになってしまってる。
特に、ここは鉄道の不便さもあって車社会なのだが駐車場の設置率が30%程度と相当に少ないし、
のわりには管理費が随分割高。コミュニティ費用500/月もこれいるのか?っていういらないサービス。
・共用サービスのアンバランスさ
→このマンションの価格帯および共用設備の内容を鑑みればコンシェルジュ自体が不要(コンシェルジュとしての役割が不要)
だけどなぜかある。また外観や内装およびその位置付けをみても高級マンションでもなければ高級感を醸し出す必要すらない
エリアなのにエントランスにピアノとか置かれても無駄に管理費用等がかかるだけであり実需とあってない。
石神井公園物件であればそういう高級感を重要視する人もいるかもしれないが、ここではそれはただのお荷物でしかない。
・内装仕様・設備のアラが目立つ
→さんざん既出ではあるがせっかくの大規模なのにディスポもなく直床、アウトフレームも一部の住戸のみと、随分と仕様が
削られてる。立地の優位性、エリア属性の人気や希少性といったプラス要素がないのに建物や専有部分まで削られるというのは
買う側にとっては決め手に欠ける大きな要因の一つになりえる。
・もともと学生・単身が占める割合が多いエリアで永住してる人(地元住民は)戸建中心のエリア
→安さが最大かつ唯一のメリットであるこのエリアは昔から学生、単身者に向いておりそういう歴史形成をしてきた経緯もあって
昔ながらの単身向け古いアパート、マンション、会社の独身寮が多くを占めるエリア。また土地自体も安く、そして西武新宿線
沿線は駅徒歩1−2分から第一種低層が広がることから戸建に適したエリア(=空間利用率を生かせないマンションでは逆に不利
なエリア)であり、ファミリー向け新築分譲マンションはもともと売れにくい(人気もない)エリア。
グロス価格的には23区の近隣と比べれば相対的に安く感じられはするもののそれでもあまり売れ行きがよくないエリアで、それは
単純な土地の価格が安いとかいぜんにファミリーがすまう環境としては発展・成熟をしてこなかったことも考慮した場合、
価格の問題ではないと判断されるファミリー層が大多数であるからだろうと思われる。
また、それを度外視できるから、どうしてもこのエリアに「安さ」を求める人にとっては中古で3500-4000万では定期的に
出ているためそこを選ぶだろう。少し前にようやく完売したパークハウス上石神井もまだ築浅なのに4200-500万円前後で
中古に出ており、このマンションの最多価格帯5300-5500万前後まで出す必要性がない。
余談だがこの界隈だと新築であってもグロス価格的に許容できるのは4800万円程度であろう。事実、パークハウス上石神井
も残ってた部屋はのきなみそれ以上の価格ばかりであり価格的なキャップがこのエリアにはあることを如実に表してるとも
言える。
以上を総合的に考えた場合に多くの人が「買う」という方向性への決め手に欠けるんでしょうね。
逆に、「買わない」という方向への決め手(自分をそう納得させる材料)は豊富にある、という
ことだと思いますよ。
ディスポや床の問題もそういう買わない方向への豊富な材料の一つにすぎませんし、それ自体が決定打
ってことじゃないと思いますね。
まぁ、端的に言えば加点方式で考えたらこのマンションの場合は「点数がつかない」し、逆に「減点方式」
でつけた場合は「みるみるうちに点数が減っていく」っていう、そういう特徴を持ったマンションだと思います。
たぶんですが、売り手もその辺を分かった上で、加点をするために一生懸命「見える部分」にお金を投資して
コンシェルジュやらピアノをおいてアピールし、逆に「みえづらい部分」を極端に削ってグロス価格を抑える
方向にしたんでしょうね。そう言う背景が透けてきます。
が、残念ながらディスポにしろ駐車場にしろ床にしろ、今時はその辺は「みえる部分」ではあるので
その辺りの目算は外れでしょうね。まぁ、ただ売り手にとってはディスポや床、専有部分の設備はx全住戸で
聞いてくる話であり削れば大きな金額になる分その魅力に抗えなかったとも言えるかなと思いました。
それにしてもネガに対して無理に攻撃的になる人はちょっと理解ができませんね。
非常に大きな金額になりますし一度購入したら簡単に引っ越しなどできません。不動産を購入するってのは
環境を購入することであり、単身者ならともかくファミリーで住まう場合は学校等も含めての話なのですから
嫌だったらすぐやめる、なんてできやしない分いろんなことを考えて検討するのが当たり前だと思います。
が、それを根拠もないのに営業の嫌がらせとかでねじ伏せるのはどうなんでしょうかね。
それに自分が購入するときに納得して買いたいものであり情報を隠蔽されて後から発覚したら怒るくせに
最初にこうやって出し尽くして議論すると怒り出す人ってのはいったいなにがそう問題になるのか逆に聞き
たいぐらいですね。