通りすがりの者です。
入居してから一年ほど経ちました。入居後に稲城中央図書館で住宅に関する本を読みあさり、実際に床下や天井裏を潜ったりして確認したことを簡単にまとめてみます。構造などが気になる方の参考になればと思います。
結論から言いますと、トヨタホームの建売は極めて無難な造りになっています。シロアリが最近問題になっている基礎断熱や、雨漏りの確認が出来ない屋根断熱などを採用しない無難な造りになっており、私は良いメーカの家を買って良かったと、買った後の今になって思っています。入居後のトラブルを絶対に起こさない、というトヨタホームの意思が感じられる造りだなあという印象です。住んで一年経ちましたがトラブルはありません。
トヨタの建売はトヨタSW工法と言うものですが、要するに、べた基礎、床下通気、天井裏断熱の屋根裏通気、壁は外断熱です。断熱は、天井裏はGW100mm、壁は押出ポリ30mm、床は押出ポリ25mmなので、全体的に薄めですが、どちらかというと夏の快適性を重視しているような感じです。大雑把な計算ではQ値3.5~4くらいです。
床の断熱が薄いような気がしますが、1Fのガス床暖を冬季一日18時間近く全面運転しましたがガス代は月2万以下だったので、温水パネルに何か仕掛けがあるのかもしれません。1Fには床暖がほとんど全面にあるので冬はとても快適でした。夏は、今年は特に暑かったのもあるのかもしれませんが、1Fの窓に軒や庇が無い為、日射熱が屋内に溜まりやすい気がします。
入居後、一つ気になった点は、冬季に風呂が少々寒いことです。風呂暖房があるので暖房運転すれば済む話ですが、寒いのには構造に理由があるようで、ユニットバスや水回り配管の万一の水もれによる構造体への影響を防ぐために、ユニットバスを断熱境界の外側にしているようです。浴槽本体は10-20mm程度の発泡断熱材がついていますし、ここはⅣ地域ですので一般的に風呂を断熱する必要は無いのですが、ゆめそらの丘が比較的風が通りやすい場所ですし、床下が基礎パッキンによる全周通気で風が通りやすいので、断熱材が付いていない風呂の床面に関しては在来工法よりも寒いような気がします。ユニットバスを断熱境界の内側にするには基礎断熱しかありませんので、シロアリにやられるリスクよりも寒さを風呂暖房で緩和する方を採ったのでしょう。べた基礎で基礎の内側をスタイロで断熱してもシロアリの食害に遭うことは無いと言われていますが、稀に遭うケースもあることから、トヨタホームは断熱性能よりも構造体の安全を採ったのでしょう。最近はエコブームで高断熱が流行りですが、断熱による光熱費削減という微々たる恩恵を受けるために構造体をリスクに晒すくらいなら、風呂は断熱しないというトヨタホームの判断は堅実だと思います。Ⅲ以上の地域でどうしているのかは判りませんが。。。。
ちなみにユニットバスはパナのココチーノSなので床面断熱材のオプションがあるのですが、施工済のユニットバスに後付で床下に潜ってオプション品の断熱材を取り付けるのは難しいかもしれません。これから入居する人はトヨタホームの方に相談されても良いかもしれませんが。
土地に関しては、もちろん地盤調査の書類も全て合格ですので問題ないのですが、私が調べたところ、ゆめそらのエリアは盛り土で造成した場所です。昭和50年ころ、谷底のようになっていた土地に土を盛った場所です。ですから、今は地下を走っている武蔵野貨物線は、当時は地上を走っていたようです。そこに土を載せたと。ただ、それから30年近く経っており、一般的に推奨されている造成後10年以上の養生期間は十分に過ぎているので地盤強度に特に問題はないと判断して購入しました。
以上、実際に住んでみての雑感でした。ご参考になればと思います。
なお、エアコンの取り付け孔について話題にされている方がいらっしゃいましたが、トヨタにお願いしたほうがいいと思います。トヨタホームの壁体は外側から、サンディング→通気層→スタイロ(押出ポリ)→合板→空気層→石膏ボード→壁紙、になっていますが、下手なエアコン業者だとサンディングの孔しか埋めず、通気層を通る外気がスタイロや合板を通って空気層に流れ込み、ひどいと石膏ボードの裏が結露水でカビるかもしれません。トヨタホームに据え付けてもらえばその辺は責任もってやってくれるでしょう。