- 掲示板
前スレが1000レスになっていたので、 Part2を立てました。
引き続きどうぞ!
マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等を
ここで質問してみませんか。
マンション管理士の方や建築士の方、管理会社勤務の皆さんも、質問に対して
真剣に答えていきましょう。
マンションの住民の皆さん、理事をされてる皆さん、どしどしご投稿ください。
[スレ作成日時]2014-07-04 12:31:08
前スレが1000レスになっていたので、 Part2を立てました。
引き続きどうぞ!
マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等を
ここで質問してみませんか。
マンション管理士の方や建築士の方、管理会社勤務の皆さんも、質問に対して
真剣に答えていきましょう。
マンションの住民の皆さん、理事をされてる皆さん、どしどしご投稿ください。
[スレ作成日時]2014-07-04 12:31:08
H13年とは又ふるいことですね。
何か変更になりましたか。
保存行為は共用部分の現状を維持する行為ですが、
奥が深いですね。
「給排水管の更新・更生工事について」
建替えは経済状況や合意形成の難しさからハードルが高くなっています。そこで、再生しなが
ら長寿命化を図っていかなければなりません。
特に長寿命化に伴う専有部分の配管は、老朽化した場合、全ての区分所有者の責任で更新
することは事実上不可能です。
しかし、共用部分と同じ管材で同じように経年劣化していく専有部分の配管のみが取り残され
るというのはおかしな現象です。
又、各戸がそれぞれ工事を行うと工事費が割高になるだけでなく、品質にもバラツキが生じ
てきます。
給排水管の更新工事は、大規模修繕工事より大変な作業となりますので、2年ぐらい前から
専門委員会を立ち上げ取り組んでいく必要があります。
大規模修繕工事は専門委員会を2年程度前から立ち上げ計画を進めていきますが、室内に
入ることはなく、給排水の使用制限や在宅等の問題もありませんが、配管類の更新工事は、
在宅、水、トイレの使用制限があり大変さは予想以上のものとなります。
*給排水管から漏水事故があった場合
1.共用部分の給水管は開放廊下に面しており室内に影響のない場所にあり、工事はしやすい
のでこの部分は長期修繕計画にも予定されているマンションが多いようです。
2.共用部分の排水縦管は、室内に区画されたパイプスペース内にあり漏水の際は室内に入り
専有部分内の壁.床を壊しての作業が必要になります。
3.専有部分内の給排水管、給湯管、汚水管、ガス管は、室内の床下に設置されており漏水の
際には床や背板を解体しての工事となります。
*専有部分の配管工事に対する考え方の3つの方法・・・全国のマンションの考え方の例
①専有部分の配管は、専有部分なので区分所有者がそれぞれ工事を行う。
②管理組合として一斉に工事を行うよう企画するが、費用については各区分所有者が負担。
③共用部分と一体の設備として、管理組合が費用負担の上実施する。
同じ管材で同じように経年劣化していく。各戸がそれぞれ工事を行うと、やれる者とやれな
い者が生じ、又工事費が割高になり、施工品質にバラツキが生じる。
「更新工事とは」
配管そのものを新しいものに取り換える工法
給水管の更新工事は各戸ごとに行えるが、排水管の更新工事は全世帯の協力が不可欠です。
塩ビ管は防食鋼管なので直管部分は基本的に錆びることはありません。但し、継手部分は錆び
ることはあります。
例えば、排水管を架橋ポリエチレン管やステンレス管に交換すれば長期間劣化しません。
「更生工事とは」
管内の錆びこぶを除去し、エポキシ樹脂を塗布(ライニング)して管の再生延命を行う工法
古くなった管を取り換えることなく延命させる工法で管内面を樹脂でコーティングして赤錆を防
ぎ古い配管を更生させる工事です。
一度ライニングした配管は再度ライニングを施工しようとしても再度管内面のライニング材を除
去することは困難を要します。
寿命は10年程度といわれています。このため保証期間は5~10年が殆どです。
塩ビ管
配管腐食の心配はないが、配管の継ぎ手部分は亜鉛メッキ継手を使用しているため、
腐食が発生し交換が必要となります。防食継手を採用しています。
昭和60年代に管端防食継手が開発され、錆発生の問題が解消されました。
この管材を使用しているマンションは、30年~40年が更新時期の目安となります。
※異種金属接続部分については、電気腐食が発生し、管に穴を開ける要因となります。
管材については、給水管、排水管、給湯管、汚水管、ガス管でそれぞれ違いがあります。
配管でいえば、ステンレス管や架橋ポリエチレン管、耐衝撃性塩ビ管等
給湯管は銅管から金属強化ホリエチレン管、排水管は排水用硬質塩ビ管等
更生工事で配管の延命を図ることもできますが、寿命は10年程度と一般的にはいわれていま
すので、できることなら更新工事を行い、長期的に交換が必要ない工事をした方が最終的には
は、経費的にも在宅とかの負担も1回で済みますので、更新工事で計画すべきと思っています。
ただ、更生工事にくらべますと、費用も多くかかり、騒音、工期とかの負担も大きいですが、長い
目でみれば経費的にも、又安心感、衛生的にも優れています。
詳しいご説明有難うございます。あなたみたいなマンション管理士が必要です。
特に材質と工法については役に立ちます。
今後とも、材質別の工法や品質の説明お待ち致します。よろしくお願い致します。
経験上マンション(ビル)は水回りの管理は最重要と認識しているマンション管
理士です。
現在、大規模修繕工事についてのまとめをしているところです。
大規模修繕工事の進め方はネットで調べれば簡単に検索できますが、
抽象論であり、具体性に欠けています。
それでポイントを絞り、1回目の工事の経験を基に作成しました。
今日は、これについて徹底して書き込みをしていきたいと思っています。
なかなか読まれる方はいないと思いますが、それでも自分の勉強した
内容を書き込みたいと思います。
まずは、大規模修繕工事についての考え方について
述べてみます。
うちは平成6年の引き渡しマンションですので、多分9515さんの
説明に該当するマンションだと思います。
工事の周期につきましては、国交省のガイドラインによりますと12~13年周期を推奨していますが、
これは各マンションによって考え方は違ってきます。ただいえることは自分の部屋で考えてみますと、
タタミや壁紙の交換を早くやる方とやられない方の考え方の差だと思います。
しかし、マンションは時の経過とともに必ず劣化していきますが、この劣化を防ぐために定期的な建
物設備の維持保全をしていかなければなりません。
そうすることによって、快適なマンションライフが送れると共に資産価値の減少に歯止めをかけて
いくことができます。
マンションの建替えは、経済状況や合意形成の難しさからハードルは高いようです。
何故賛成者が少ないかといいますと、建替え決議がされたとしましても、建て替え決議から取り壊
し、建設までには約3年かかります。その間は部屋の確保が必要ですし、建替え費用についても負担
額も大きいので、実際建替え後に新設されたマンションに住まれる方は3分の1以下といわれてい
ます。
ます。今迄建替えができたマンションの成功事例としては高島平の団地がありますが、ここは立地が
良く、容積率も大きかったので、戸数を増やしその分を売却して負担額が抑えられたというのがその
要因です。
建替えは難しいので、私たちは建物設備の維持保全に努めていかなければならないのです。
建物の寿命は適正な保全が行われれば100年でももつといわれています。そのための一環と
して大規模修繕工事や大型設備の更新工事を定期的に行う必要があります。
何故維持保全に努めなければならないかといいますと、それは住んでいる時は快適なマンションライ
フを、売却や賃貸に出す時は出来るだけ高く、そして子供に相続するときも資産価値の確保をしていく。
専門委員になられる方に一番大切なのは、やる気と時間です。専門委員会や業者との打合せ、
工事期間中の会議等、中には工事期間中の工程説明会は平日の日中に行われていましたので、
それに参加できるかが一番大切なことだと思っておりますので、仕事に融通のきく方、専業主婦の方、
会社をリタイアされた方に是非立候補をしてもらいたいと思っております。
技術的なことはプロに任せ、我々住民は工事の進め方の過程において
何を知り何をやらなければならないかのポイントを前回の経験を取り入れながら、
実践に役立つ計画をスケジュールに則って作成しました。
これからいよいよ大規模修繕工事の進め方の本題になりますが、
如何せん資料が膨大で(A4で49枚)、尚且つ、当マンションの修繕積立金や
業者判定の評価点等が記載されていますので、修正等をしながら書き込みを
しなければなりません。
又、罫線が使用できないので、その分は持ってこれません。
全て書き込めば300レスぐらい必要になります。
それはできませんので、ポイントのみの書き込みとなります。
宜しくお願い致します。頭の悪い私にも理解出来るようにお願いします。
因みに私のマンションは2回目の大規模改修を控えております。500戸超。
>>9532さん
私のところも、もうちょっと先になりますが2回目の大規模修繕工事となります。
工事の進め方をスケジュールに則って作成しましたが、私どもの修繕積立金や
1回目の工事の際の業者選定時の評価点等もあり、全てを書き込むことは
できません。
A4版で40枚以上あります。
できれば、あなたには作成した資料を全て見て頂き、監修をして頂きたいのですが
そうもいきません。
ポイントのみの書き込みになると思います。
しばらく時間をください。
少し整理してみましたが、それでも多くなりそうです。
暇なときに書き込みをしていきます。
しかし、大規模修繕工事を真剣に取り組む者がいるマンションは
すばらしいと思いますよ。
大規模修繕工事の進め方
マンションは、時の経過とともに必ず劣化していきます。この劣化をいかに防止し、手入れを
していくかによって、将来のマンションにおける安全・快適な生活や、マンションの資産としての
価値が大きく変わってきます。
劣化した機能を初期の水準まで引き上げることを修繕といい、初期の水準以上に引き上げる
ことを改良といいます。(サッシの樹脂サッシ化、ステンレス管等への変更、バリアフリー化等)
このため、周期的に計画的な修繕工事を行っていかなければなりません。
その為には、長期修繕計画を作成し、大規模修繕工事の時期等に合わせて、調査・診断を
実施し、マンションの劣化状況を分析・評価しなければなりません。
修繕積立金は長期修繕計画表を基に、1戸当り月の必要修繕積立金を算出します。
只、2回目の大規模修繕工事以降の長期修繕計画には大型設備等の工事費が含まれてき
ますので、それを含めた修繕積立金の洗い直しをする必要があります。
今回の大規模修繕工事の進め方については、技術的なことはプロに任せ、我々住民は工事
の進め方の過程において、何を知り何をやらなければならないかのポイントを前回の経験も取
り入れながら実践に役立つ計画をスケジュールに則って作成しました。
「大規模修繕工事に関する実態調査について」 国交省が2018年5月に公表
目的
見積もり内容と本調査とを比較検討して、事前に検討することにより適正な工事発注がで
きるようにしたものです。
事前に検討した方がよい主なポイント
*工事内訳に過剰な工事項目、仕様の設定等がないか
*戸当り、床面積当たりの工事金額が割高になっていないか
*設計コンサルタントの業務の量(人・時間)が低く抑えられていないか、特に工事監理
業務の量が低すぎないか
*工事内訳書を全国の規模別マンションの工事費の相場と比較検討
大規模修繕工事の時期
第1回目
築11年~15年 64.9% 築16年~20年 24,3% 築25年~25年 2.1%
第2回目
築26年~30年 44.2% 築31年~35年 20.9% 築21年~25年 20.5%
第3回目
築41年以上 47.7% 築36年~40年 35.1%
工事金額1戸当り 大型設備分は除く
75万円~100万円 31% 100万円~125万円 25%
50万円~75万円 14% 125万円~150万円 9.6%
第2回目工事費内訳(国交省調査の平均)
仮設工事費 18.9% 外壁塗装 16.5% 床防水 11.0%
外壁タイル 5.4% 給水設備 10.5% ベランダ防水 6.2%
設計コンサルタントの業務内訳(国交相調査平均)
設計 40% (前回は 45%)
監理 60% (前回は 55%)
「大規模修繕工事の具体的な進め方」
この大規模修繕工事の進め方については、前回行った設計監理方式を念頭に置いて作
成しています。同条件での相見積が取れない随意契約は検討していません。
まず大規模修繕工事の検討を始めるにあたって最初に決めることはスケジュールです。
管理組合の発意 発意は通常総会で行います。
通常総会で大規模修繕工事の発意、大規模修繕専門委員会設置、建物診断業者選定と
経費の承認を得ます。
事前に理事会で発意、修繕時期、建物診断業者選定の承認を得ると共に専門委員の役割、
会議の種類や回数等の内容を作成しておき公募の準備をしておきます。
修繕委員会のメンバーは8名~12名(前回は10名)程度で必ず公募してください。又、理事も
数名入っている方がスムーズにいきます。約2年前から計画。立案は理事長が行います。
*理事会で発意時の総会準備の為に大規模修繕工事の概要を検討します。
専門委員会の設立
専門委員会は諮問機関であって決定機関ではありません。決定機関はあくまで理事会
です。諮問とは有識者又は一定機関に意見を求めることです。意見を聞くための諮問機
関ですので委員の選考には留意する必要があります。
*専門委員の出席する会議(前回実績分)
専門委員会 28回開催 24ヶ月間
○○建設との定例会議(月1回 工事期間中) 10回開催
工程説明会 工事期間中10ヶ月間 41回開催 週1回
その他 住民説明会、劣化診断委託契約内容説明会、劣化診断結果報告会
公募する場合、委員の役割や委員会の回数、期間、時間を明確にして募集します。
理事長や理事が委員になる場合は、事前に委員会が行う会議の回数等を把握した中
で引き受けるべきです。
※修繕専門委員会の主な業務内容
*タイムスケジュールの作成
*大規模修繕工事の概要検討(工事の時期、修繕範囲、工事費概算、工事方法等)
*建物診断業者、設計監理業者、元請会社の選定
*建物診断住民説明会の開催
*住民に対するアンケート調査の実施
*設計監理業者、建物診断業者への報酬の額と支払方法の検討
*材料の選定(床材、塗料、防水、タイル等)・・・相見積を取る前提資料となります。
*工事期間中の建設会社との定例会議、工程説明会への出席
*広報活動
*工事期間中の住民の苦情・要望への対応
*総会議案の準備 (修繕箇所、工事費概算、業者選定、追加工事等)
*長期修繕計画の洗い直しの検討(設計コンサルタントとの検討会)
*資金の検討並びに必要修繕積立金の算出
*アフター点検の取り決めと立ち会い
*専門委員の募集と専門委員会の開催 出席率と継続性が求められます。
専門委員会は、あくまで理事会の諮問機関ですので、承認は理事会決議を経なければ
なりません。専門委員の任期は約2年と長く継続性をもたせることが必要となります。
この期に該当する理事長は、専門委員の役割等を認識して引き受けることが大切です。
管理会社は委託契約の中に基幹事務として実施の調整が含まれているので参加します。
大規模修繕工事に関しては別途契約を交わすことも検討すべきです。会議が多いので。
*大規模修繕工事の主な内容
大型設備は通常時には中々できないので大規模修繕工事と一緒にやることも検討。
①共通仮設工事
現場事務所、作業員詰所、トイレ、電気設備、資材置き場等の設置
②直接仮設工事
足場の設置、落下防止、防犯体制の工事
③躯体、下地補修工事
ひび割れ、浮き等を補修する工事です。
④外壁補修工事(既存塗膜面剥離、高圧洗浄、タイルの張り替え等の工事)
⑤シーリング工事
外壁目地、サッシ廻り、建具廻り等各部位からの水の侵入、空気の通過を防止する工事
⑥防水工事
屋上防水・・・アクリル防水、シート防水、ウレタン塗膜防水(前回実施工法)
バルコニー防水・・・塗膜防水、ウレタン防水、塩化ビニールシート防水 軒天含む
ベランダ防水・・・防滑性長尺塩ビシート等の検討(次回の目玉、裸足でベランダへ)
開放廊下防水・・・塩ビシートの張り替え(塩化ビニール樹脂シート等)
⑦鉄部塗装(吹付工事含む)
面格子、玄関扉枠、EV扉、ST扉、縦樋、設備盤、駐車場、駐輪場、ごみ置き場等
⑧その他
避難ハッチ、物干しの交換、集会場、渡り廊下、ゴミ置き場、電気設備、外構、植栽
TV共聴設備、自動火災報知設備、正面玄関通路のジャスパー化(非大理石)等
※専門委員に工法、材料等の専門的な知識は必要ありません。技術的なことでどの工法が
いいのか、どの材料がいいのか等の選択は、設計コンサルタントや専門業者から詳しい説
明がありますので専門委員はそれを聞いて各自で判断することになります。
ここで途中休憩します。
続きは外出から帰ってきて夜に行います。
大規模修繕工事は管理会社任せではだめですか。
何でも人任せは良くない。自信のある人間はぶれない。
建物診断業者の選定
建物診断業者の募集と選定
業者選定にあたっては、マンション診断実績のある業者を必ず複数社選び、見積書と提案
書等を提出してもらい合同専門委員会で説明会開催後選出し理事会で決定します。
業者選定については、ネットや専門委員からの紹介、管理会社、宮管連、マンション管理新
聞等から候補社を募集し選出します。
建物診断を行うメリット
①経済的な改修工事ができる。・・・建物の劣化度が明らかになる。
②長期修繕計画作成の資料となる。数量計算書の作成
③故障個所の早期発見ができる。
④公平な入札や業者選定ができる。
⑤竣工時の不都合が顕在化できる。
調査報告書により、修繕や改修が必要となった場合に適切な改修時期、改修する範囲、
改修工事の基本仕様(材料や施工方法)等から大規模修繕工事を計画します。
※工事費の概算額も提出してもらいます。
「調査・診断の流れ」 診断は単なる劣化診断だけでは意味がありません。
診断業者が決まったら契約の締結をしますが、契約内容を確認します。契約書、約款、
仕様書、内訳書、費用概算、住民説明会等細かく検討をして契約をします。
*建物の調査診断を行う。 診断には専門委員が立ち会います。
建物診断実施後、総合所見も含め診断報告書の提出と説明をしてもらいます。
診断報告書、修繕仕様書、工事概算積算書の提出
「診断の流れ」
1.予備調査は、調査の目的を確認し、最も適した診断方法を決定するために実施する
ものです。
具体的には、マンションの設計図書や修繕の記録等を調べ、現地調査を行った上で
診断計画書を作成します。設計図や長期修繕計画書の数量調査表を参考にします。
2.本調査
1次調査 コンクリート中性化深度試験
目視点検 既存塗装材付着強度試験
機械測定調査 コンクリート圧縮強度試験
2次調査
必要に応じて実施。コンクリート破壊試験等・・・追加料金が必要になります。
3.診断結果報告
この診断報告書をもとにマンションの修繕が必要かどうか判断したり、マンションの
保全計画や改修・改良計画等を作成します。
「住民説明会の開催」 現在の建物の劣化状況の説明を受ける。
*調査診断を行うのは、診断報告書、修繕仕様書、工事概算積算書からになるがこ
れについては調査診断をした業者が行います。
*総合所見も含め建物診断業者が説明をします。
*住民説明会後実施計画案を検討して工事概要を決定します。
※調査・診断のみの契約であっても、工事費概算や設計監理費用の参考見積もりを出
してもらいます。依頼する時には事前に具体的な診断項目を明確にしておきます。
「住民へのアンケートの実施」 専門委員会で実施します。
室内の水漏れ、バルコニー天井の漏水、水道の圧力、ひび割れ、玄関扉、結露等
*自主点検のポイント一例(自主点検マニュアル表を作成します)
屋上
ひび割れ、浮き、ふくれ、はがれはないか。最上階の階段室の上部の漏水の痕跡
調査、水はたまっていないか等
外壁
壁面、共用廊下、バルコニー等の天井を見る。汚れ、塗装状況、ひび割れ等
ベランダの下側のコンクリートと排水管の継ぎ目部分にひび割れはないか。
給水設備
排水の流れが悪くないか、悪臭はないか、水漏れやさびはみあたらないか、水の出
が悪くなっていないかは住民へのアンケートで調査する。
電気設備
屋外灯、共用廊下の電灯、配線盤等さびや腐食状況はどうか。
配電盤は、25年~30年で交換。
塗装
割れていたり剥がれていたりしている箇所はありませんか。(補修が必要です)
水や空気が入って膨らんでいませんか。
塗装面を指でさすって黒くなるのはかびや汚れですが、白くなれば、チョーキングと
いって塗装の表面の劣化です。
「理事会で決議後、総会の承認をもらいます。」
工事範囲、時期、工事概算費用、設計監理業者、元請会社選定の承認をもらう。
工事概算費用や設計監理費の提案・・・劣化診断、長期修繕計画書を参考にします。
設計監理者の選定
契約前に重要事項の説明を受けてから契約します。(建築法の改正で必要となりました。)
設計監理業者の選定と決定・・・工事の成否を決める最も重要なポイントです。
1)長期修繕計画を作成できること
2)長期修繕計画に基づいて資金計画を作成できること
3)長期修繕計画と資金計画を補正するために調査・診断を実施できること
4)大規模修繕工事の設計等ができること(設計が伴う場合は1級建築士)
5)施工会社を選定するときに、適切なアドバイスができること(要項書等の作成能力)
「何故設計監理者に仕事を依頼するのか。」
*公平な入札が行われるよう設計図書による統一された内容で見積要項書、仕様書等
の作成をしてもらいます。正確な数量明細書の作成が要求されます。
*金ヌキ明細書(金ヌキ積算書)での見積もり書の作成と出てきた見積もりの数量チェック
や見落とし等を確認し、応募業者比較一覧表を作成してもらいます。
*劣化診断結果に基づき打ち合わせを行い工事の概要を把握します。(修繕箇所、修繕
仕様、グレード等) 改修仕様書の作成 概算工事費の算出
*仕様書通り工事がされているか、又手抜き工事はないかをプロの目線で我々に代わっ
てチェックをしてもらいます。具体的なチェック方法と結果報告書の提出。
現場監督や業者に対して工事に関する注意事項を指示し、協議・確認をします。
*工事監理報告書の作成や竣工図書のチェック、工事終了後の年次ごとのメンテナンス
の立ち会いをしてもらいます。
*長期修繕計画の洗い直しをしてもらいます。
設計コンサルタント評価項目例(あくまで参考例です。)
*過去5年間のコンサルタントの経験の有無 優 ○点 良 ○点 可 ○点
具体的な件数 5件以上 優 2~4件 良 1件以下 可
*具体的な監理についての説明 優 ○点 良 ○点 可 ○点
*勤怠についての具体的な説明 優 ○点 良 ○点 可 ○点
*会社のPRその他 優 ○点 良 ○点 可 ○点
*取組姿勢について 優 ○点 良 ○点 可 ○点
*長期修繕計画の作成方法についての説明 優 ○点 良 ○点 可 ○点
*長期修繕計画の作成方法についての説明
見積書は開封しないで、後日複数の委員立ち会いのもと開封します。
※設計・監理者の役割
1)着工前の業務
*工事開始前の役割・・・下記書類の作成等
見積要項書・・・工事業者が見積もりを作成する際の注意事項、条項等を記述した
文書のこと。
仕様書・・・・・・・工事実施の為の施工範囲、方法、材料等を記述した文書のこと。
共通仕様書の作成、金ヌキ計算書の活用
説明会への出席(定例会議月1回、工程説明会毎週1回午後1時~)
設計図書の作成(工事仕様書と設計図)
設計段階では施行すべき数量が確定できない工事項目については、実費精算
方式で精算します。(タイル等)
工事監理契約書
説明会で具体的な監理内容を確認します。(追加工事の場合の報酬含)
工事内容の明確な項目、監理業務の具体的な内容、報酬の金額と支払方法、設計
監理者の勤怠状況での報酬を考慮しておきます。
*工事請負契約の記名押印
2)施工中の業務
着工・・・現場監督等に対して工事に関する注意事項を指示し、協議・確認をします。
改修仕様書通り作業が進められているかの定期的なチェック
中間検査
管理組合の立ち会いのもと実施します。
修繕委員との現場巡回
<チェック例>
防水材料の品番と入荷量、使用量の確認、アルミサッシと窓枠と躯体のシール材の
撤去と残の確認、鉄部塗装の際は下地処理(ケレン作業)がされているか使用量等
のチェックとその結果報告は必要です。
*設計コンサルタントの工事期間中の勤怠と役割
設計コンサルタントの役割としては、特に工期中の改修仕様書通りの工事がされて
いるか、要求通りの出来栄えになっているかを我々住民に代わってプロの目線で定
期的にチェックをしてもらいます。
*設計監理士(建築施工管理技士含む)の監理に要する時間の支払額のウェイト。
支払の内訳案 設計料45%(40%) 監理料55%(60%)・・・前回と平均
設計監理会社に支払う額は大きな金額になります。しかし、設計監理会社は通常の仕
事もしています。そちらが忙しくなれば当マンションに影響をきたす可能性があります。
設計管理会社が契約内容を順守しない場合のペナルティを報酬にどう反映していくかも
具体的に取り決めをしておく必要があります。勤怠状況等
*追加工事の設計監理費について 前回は設計料と監理料の両方を支払っている。
工事費については業者選定の際、基本的な工事での相見積を取り選定をしていきます
が、追加工事分は計画されていませんので後日検討します。臨時総会で承認を得ます。
竣工検査 元請会社、設計監理士、専門委員、理事、管理会社が参加します。
3)竣工後の業務
監理報告
施工会社は、設計監理士に竣工図書を提出し、これをチェックします。
工事完了届を作成し、工事監理報告書をまとめて管理組合に提出します。
点検
メンテナンス時期の打ち合わせと確認をする。
メンテナンス時期がきたら管理組合から要請することも必要です。
*コンサルタント決定後依頼するもの。
設計図 仕様書 見積もり要項書 長期修繕計画表(数量計算書含)
工事範囲の検討 材料の検討 概算工事費調査等
*実施計画の決定と承認・・・理事会で行います。
*施工業者選定の検討 専門委員会で行います。
施工業者の選定
元請業者の募集方法としては、マンション管理新聞、スーパーゼネコン、地元の建設
会社、管理会社推薦等から募集をします。最低6社は必要です。
マンション管理新聞に掲載する場合は具体的な条件をつけて公募をします。
具体的には過去3年間、工事金額5,000万円以上のマンションの元請実績が何件あ
るかとかの制限を加えます。
公募方法
見積もり要項書、仕様書、金ヌキ明細書、図面等をできるなら、談合防止も含め、CD
に保存して、各業者に郵送するのがベターです。(共通仕様書で)
金ヌキ明細書とは、見積書を作る時工事箇所、材料、数量までを記載し単価や金額を
表記しないもののことです。
*元請業者説明会の実施・・・修繕委員に対して行います。
応募してきた業者から3社に絞る作業は専門委員会で行います。入札額で選考
設計コンサルタントのチェックを受ける。
見積書の内容確認・・・数量、見積落ち等、異常に安い単価等をチェックする。
※業者選定方法としては、評価点と見積金額が出た中で何を基準として業者を決めるの
かは難しいので、公平を期す為には総合評価方式で専門委員が評価をしてそれに基づ
いて見積もり金額を含めた計算方法により数値で評価するのがベターと思われます。
当然見積金額は評価の重要ポイントになります。同一条件での見積もりが出せるよう要
項書等(共通仕様書)については明確な基準を作成すべきです。
「元請業者選定方法」
①総合評価落札方式で選定する方法 評価点と入札価格で選定する方法
総合評価方式とは企業の技術力と価格の双方を総合的に評価し落札者を決める 方式です。
評価項目は適宜必要なものを追加すると共に点数の配点を決めてください。
*安全計画書・・・安全管理の取組み(生活をしながらの改修工事を念頭に計画化)
*工程表
*施行管理体制(現場監督経歴書) 1級建築士又は1級建築施工管理技士
*アフターメンテナンス体制、組織表 定期点検の明確化
*入居者とのコミュニケーション(掲示板、ご意見箱、メールボックス等の活用)
*職員並びに作業員の教育
*災害補償、大規模修繕工事瑕疵保険への加入
*会社概要 ISO9001(品質) ISO14001(環境マネジメント)の取得等も
*直近5年間の宮崎市でのマンション大規模修繕工事の実績 件数も考慮
*直近の決算書
*施工計画書 一括下請けの禁止
*報告会の開催、頻度 定例会議週1回が基本です。 工事期間中実施
「評価項目例」 あくまで参考例です。これに修正や増減をし評価点を決めます。
・安全管理、住民への配慮等について 優 ○点 良 ○点 可 ○点
・工程表はどうなのか 優 ○点 良 ○点 可 ○点
・メンテナンスについて・・・1年、2年、5年点検等 優 ○点 良 ○点 可 ○点
・入居者とのコミュニケ、掲示版、ご意見箱等 優 ○点 良 ○点 可 ○点
・会社の直近5年間のマンション工事の件数 優 ○点 良 ○点 可 ○点
具体的なマンション名 5件以上 優、3~4件 良、1件以下 可
・現場監督の資格と直近5年の工事の件数 優 ○点 良 ○点 可 ○点
具体的なマンション名 5件以上 優、3~4件 良、1~2件 可
・施工計画、工事の理解度について 優 ○点 良 ○点 可 ○点
・報告会の開催、頻度等 良 ○点 可 ○点
・会社概要と決算報告について 良 ○点 可 ○点
・仮設計画について・・・足場の防犯性等について 優 ○点 良 ○点 可 ○点
・作業員の教育について 良 ○点 可 ○点
・取組姿勢について 優 ○点 良 ○点 可 ○点
・会社PR(概要、瑕疵担保責任、年商等) 優 ○点 良 ○点 可 ○点
入札額のウェイトが高いので、評価点を良と可にして評価に差がでるようにするのも検討。
※元請業者選定説明会の評価ポイント 計算式は再点検必要です。
*入札評価の計算方法 入札額の大小が大きく影響します。
①合計点(ヒアリング時の) 100点満点中 ①技術・能力合計点(ヒアリング・資料選考)
②得点評価 30×①÷100 加算点 満点30点 ②技術評価点 ①÷100×30
③技術評価点 100+ ② ③入札額
④入札額(円) 消費税抜き ④価格評価点 入札最低価格÷③×70
⑤入札評価値 ③÷④ × 1,000,000 ⑤入札評価点 ② + ④ 100点満点
⑤の最高得点を出した業者と契約することになります。
↑は分りにくいですね。
②業者選定方法
イ)見積もり合わせ方式 見積は金ヌキ積算方式でとるのがベターです。
元請会社を数社選んで、設計図書を渡して見積もりを提出させる方式。見積もりが
最低価格の会社が選ばれるとは限らず総合的に評価して決定します。
総合的に判断するのは誰がどのようにして決めるのかが問題です。
ロ)入札方式 見積もりが最低価格の会社を選定することになります。
但し、同条件での相見積を取るためには要項書等の作成が必要となります。
ハ)随意契約 最初から1社に絞って工事金額を交渉し契約する方式です。
小規模マンションとかゼネコン系の管理会社に管理を委託しているマンションに多
い方式です。
③工事の進め方から業者を選定する方法
①設計・監理方式・・・設計と工事が分離するので工事中のチェックが適正に行える。
設計・監理と工事を別の業者が行うやり方。この方式がベターです。
*見積もり合わせ方式と併用
設計図書による統一された内容で見積もりをとるので、比較が簡単です。
専門家の第三者による監理なので、工事内容に信頼性があります。
②責任施行方式・・・随意契約による業者選定
③管理会社発注方式・・・ゼネコン系管理会社に管理を委託しているマンションが多い。
マンションの現状(通常の管理、修繕積立金、長期修繕計画等)をよく把握している。
「元請業者の決定」
*組合の方針や概算予算が決定したら、元請業者の選定を行う。設計コンサルタントと
一緒に進めていきます。必ず見積もり提出後説明会を開催してください。
*施工会社が決まれば、工事請負契約を結びます。
工事請負契約書、工事請負契約約款、工事費内訳書、設計図書、工程表等
元請業者に対しては必ず「大規模修繕工事瑕疵保険」を推奨して下さい。倒産とか瑕疵
があった場合の保証があると安心です。
工事費については、5%程度の予備費をとっておき軽微な変更や追加工事ができるよ
うにしておきます。
総会の開催と住民説明会
専門委員会の設置と大規模修繕委員会の細則は総会(発意の時)で承認を得ておく。
工事費の概算案の承認は総会でもらいます。
元請会社と設計監理士の選定承認も総会で得ます。
元請会社が決定した段階で具体的な工事の概要や予算、工事のスケジュール等も含
め通常総会で最終決定の承認を得ます。
改修・追加工事・・・臨時総会を開催します。
追加工事や改良等が必要であると判断した場合には、改修基本計画を作成します。
長期修繕計画 長期修繕計画の洗い直しは総会決議事項です。
建物の診断実施後、必要な修繕時期や修繕方法を決定し、最新の長期修繕計画を
設計監理者と作成します。(内訳書までが必要です。)
工事請負契約
請負契約以外にメンテナンス点検時期(保証)等についての契約をしておく。
工事開始
*工事開始前の住民説明会の実施
工事内容、協力事項、工事工程の説明
元請会社が主体となり理事、専門委員、管理会社、設計コンサルタントも参加
*工事期間中は現場事務所にできるだけ足を運び、現場監督、設計コンサルタントから
の情報を収集し広報活動に活用していく。
*工程説明会(週1回)、定例会議(月1回)への出席
「週1回の工程説明会の内容(工事期間中)」 必要があれば委員長が広報します。
工程の進捗状況の報告及び次週の作業予定
工事業者からの提出書類の確認と内容の説明
工事に関する問題点の報告及びその対処方法の検討
組合への申し入れやお願い事項の確認、検討
管理組合が直接決定しなければならない事項、材料、色や柄決めなど
居住者からのクレーム処理状況の確認
その他近隣住民や住民からの要望、苦情への対応
*工事期間中の問題点
住民の苦情は専門委員会から設計・監理業者を通して行う。(トラブル防止のため)
ベランダの工事の時は全て片付ける。
この際、不要なものを1ヶ所に集めて捨てる方法もあります。前回は実施しています。
工事の進捗状況は、エントランスに掲示板を設置する。
足場が組まれると洗濯物が干せなくなるので、乾燥機をエントランスとかに設置して
おくと便利です。
*中間検査・・・管理組合の立ち会いの中で実施する。
工事完了
完成、引き渡し、書類整備
長期修繕計画の洗い直しは現在の計画書を参考に設計監理者に作成してもらうが、
その際は専門委員のメンバーと必ず検討して作成することが大切です。
工事終了後の点検
竣工検査は足場を壊す前に行う。
工事完了後に元請会社、設計監理会社に対して感謝の気持ちを表し、感謝状の検討
をしてもいいと思います。
専門委員、設計コンサルタント、元請会社の慰労会の検討をしてもいいのでは。
工事完了後の点検
定期点検・・・工事請負契約に基づいて定期的な点検が行われます。
この点検は、工事監理者の立ち会いのもとで施工会社が無償で行い、その内容につ
いては、管理組合が確認をします。
点検を実施する場合は、必ず各戸に対してアンケートを記入してもらい、不備な箇所の
補修や手直しをやってもらいます。基本的に無償です。実施計画を立てるのは理事長。
「点検保証期間等」 保証内容と時期については打ち合わせを行います。
1年点検、2年点検 1年、2年
下地改修工事(コンクリートの剥離、鉄筋露出) 5年
シーリング工事(剥離、漏れ) 5~7年
防水工事(屋上防水は5年前後に点検が必要です。) 10年
外壁塗装(剥離、変色) 2~5年
鉄部塗装(剥離、発錆) 2年