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最近の政治で気になるニュースは何ですか?
特に表には現れていないが密かに進む事案。
[スレ作成日時]2014-06-19 10:36:02
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特に表には現れていないが密かに進む事案。
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田原総一朗「『いずも』空母化は憲法無視 対米追従の防衛大綱は詭弁」
連載「ギロン堂」
田原総一朗2018.12.26 07:00
https://dot.asahi.com/wa/2018122500075.html?page=1
「いずも」型護衛艦の空母化に関して、ジャーナリストの田原総一朗氏はその危険性を指摘する。
【この記事のイラストはこちら】
* * *
安倍内閣は12月18日に、「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画(中期防)」を閣議決定した。
その中で、少なからぬ新聞、テレビが問題としたのは、海上自衛隊の「いずも」型護衛艦を改修し、戦闘機が離着陸できるようにするという方針を打ち出したことだ。
その結果、能力上は日本の遠洋からミサイルを積んだ戦闘機を飛ばせるようになる。日本政府は、これまで一貫して、自衛のための必要最小限度を超える攻撃型空母は憲法上保持できないとしてきた。しかし、短距離で離陸し、垂直着陸ができる米国製の戦闘機F35Bが使えるようになるということは、あきらかに空母化である。そして、運用次第では攻撃型空母に転化することができる。
政府は一貫して、日本は専守防衛に徹していて、他国から攻撃を受けた場合に、自衛隊は“盾”となって防衛し、“矛”の役割を担って反撃するのは米軍だと言い続けてきた。憲法9条のもと、日本の役割は限定されているというのである。
「いずも」の空母化が、憲法違反ではないか、という批判が起きるのを恐れてか、中期防では次のように説明している。
「いずも」は、改修はするが、普段は対潜水艦哨戒ヘリを搭載し、戦闘機は必要な場合だけの運用だから攻撃型空母ではない、というのである。
岩屋毅防衛相も、記者会見で、「専守防衛の範囲内だ」と強調した。
だが、岩屋防衛相の説明はあまりに抽象的で何の根拠も示しておらず、中期防の言い分は多くの国民にとって詭弁としか聞こえないであろう。
実は、東西冷戦が終わった後、日本では二通りの意見が生じた。
一つは、日本自立論であった。
冷戦の時代は、敵はソ連で、戦って勝てるわけがない。だから米国に日本を守ってもらうしかなかった。そして米国に安全保障を委ねているのだから、対米従属でいくしかなかった。だが、冷戦が終わり、ソ連が敵ではなくなったのだから、対米従属にピリオドを打ち、日本は自立すべきだという意見である。リベラル派の人々は、概ね自立論であった。
だが、それにまったく対立する意見が持ち上がった。
冷戦中に米国が日本を守ると強調したのは、実は日本を守ることではなかった。冷戦とは東西対立で、日本は西側の極東部門であり、米国は日本を守るのではなく、極東部門を守ったのだというのである。
しかし、冷戦が終わり、米国は極東部門を守る責任がなくなった。だから、日本は米国から見捨てられる恐れがある。米軍が日本から撤退することもあり得る。そして米軍から見捨てられたら、日本の安全保障は極めて危うくなる。だから、対米関係を濃密にしなければならない。たとえば、日本が他国から攻撃されたときに米国に守ってもらうためには、米国が他国から攻撃された場合に日本も米国を守る必要がある。
このことを強く主張したのが岡崎久彦、北岡伸一、田中明彦、中西寛、坂元一哉などの保守系の学者ら、そして政府、自民党であった。
そして、その目標が集団的自衛権の行使容認であった。この目標を実現させたのは安倍晋三首相である。だから私は、彼らの目標は一応達成されたものと捉えていた。
だが、実は、憲法を無視しても米国側の要望にとことん応じるということだったのだろうか。これはどう捉えても危険極まりない。
※週刊朝日 2019年1月4‐11日合併号