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マンション管理をしていく中で、困ったこと、聞きたいこと等を
ここで質問してみませんか。
マンション管理士の方や建築士の方、管理会社勤務の皆さんも、質問に対して
真剣に答えていきましょう。
マンションの住民の皆さん、理事をされてる皆さん、どしどしご投稿ください。
[スレ作成日時]2014-05-19 12:00:25
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[スレ作成日時]2014-05-19 12:00:25
「不在組合員に対して、住民活動協力金の支払いの請求はできるか」
<最高裁判例 平成22年1月26日判決>
大阪のマンション 868戸 (空きマンション 約180戸)
*事件の経緯
不在組合員に対して、住民活動協力金を徴収する総会の決議による管理規約の変更は、
区分所有法第31条の「規約の変更が、一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすと
きは、その承認が必要」との規定の適用の有無が争われました。
*訴訟内容 管理組合が訴訟を提起
不在組合員は役員に就任せず、組合の運営負担は、居住組合員のみにかかっているとの
不満がでました。築年数の経過とともに、空きマンションが増えてきている。
そこで、理事会は、不在組合員に対して、1戸当り月額5,000円の「協力金」を負担させる
規約の変更を提案し、総会で決議されました。
しかし、一部(17戸)の不在区分所有者が支払を拒否したので組合が訴訟を提起した。
その17名に対し順次裁判が行われましたが、協力金を認める判決と認めない判決が出た
ので、管理組合が最高裁に訴訟を提起しました。
*一審・二審で争われ、最終的には最高裁で結審しました。協力金の額は月2,500円
*最高裁判決
1.原判決を破棄する。
大阪高裁(二審)での判決は、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。
この趣旨をいう論旨は理由があり、原判決は破棄を免れない。
2.本件控訴は棄却する。
公序良俗違反等、本件規約変更の無効をいう被上告人(非居住組合員)らのその余の
主張に理由がないことも明らかであり、上告人(管理組合)の請求は理由があるから、こ
れを認容した第一審判決(活動協力金を認める判決)は正当であり、本件控訴は棄却す
べきであるとした。
3.訴訟費用及び上告費用は、被上告人(非居住組合員)らの負担とする。
居住組合員は、不在組合員を含む組合員全員のために、役員に就任しマンションの保守管理
に努め、良好な住環境の維持を図っている。
不在組合員は、その利益のみを享受しているので、組合の業務を分担することが一般的に困
難な不在組合員に対し、一定の金銭的負担を求め、不公平を是正しようとしたことは、その必然
性と合理性が認められる。
負担も、1戸当り月額17,500円(管理費8,500円、修繕積立金9,000円)の組合費の約
15%増しの2,500円に過ぎないので、本件規約の変更は、住民活動協力金の額を含め、不在
組合員の受忍すべき限度を超えていないので、区分所有法のいう「一部の組合員の権利に特
別に影響を及ぼすべきときに該当しない」として、管理組合の主張を認めました。