・現場は基礎の掘削工事が最盛期だ。
南側の前面道路よりB1Fまで掘ったと思っていたら、更にシートパイルを打ち込んでB2F+まで掘り下げている。ここで砂利層にぶつかって、水中ポンプで地下水を汲み上げて、四六時中排水している。
(ここで注意!)
・この付近の武蔵野台地は、地下水が深くて昔から水に不自由していた地域。それでも台地の先端で湧き出す地下水を大事に使ってきた。近くの井の頭公園もそうした湧水の恵みから出来上がった貴重な緑の自然環境。だから、近くで高層建築が出来る時には、地下水脈を切断しないように大切に工事をするように求められた。
・ここでこうして不用意に大量の地下水を汲み上げるのは、自然のバランスを崩している事になる。地下水で飽和した水脈は、砂利のかみ合いと水圧がバランスして、安定した地下水の流れを維持して来たので、それに注意を払わない工事のやり方は正しくない。
・施工業者の三菱ピーエスは、三菱建設とピーエスが合併して出来た会社。三菱建設は産業施設の施工が得意で、住宅地で細心の注意が必要な施工は不得手だ。ピーエスは橋梁の上部工が得意で、その他でもインフラ(社会基盤)の施工では、官庁工事が多いから工事の安全が優先で近隣へ細かな気遣いはおろそかになりがちだ。
・そんな施工会社が、下請けの基礎工事の業者に設計図面通りに作れと言っても、雑な施工しか出来ないと想像する。予め周辺の地盤調査や家屋調査などはしてあるのだろうか?地下水が原因での影響は広い範囲にわたるので、とんでもない離れた場所での地盤沈下が起こる場合だってある。そうした被害には、因果関係で水掛論になってしまう恐れが。
・現場はほこりは上がるし、余り丁寧な施工とは思えない。基礎は最終的に隠れて仕舞うけど、大事な設備の電気室やポンプ室とか、メンテナンスに手を焼く原因が潜んでいるのが心配だ。
・居室の部分の施工も、ハイグレードマンションにふさわしい丁寧な仕上げは出来るのだろうか?似た事例で、東海興業が施工したジェームズ坂の三越マンション、内装の裏を見て仕事の雑なことに驚いたよ。今日では職人が自発的に品質を競うなんて夢物語だから、優秀な監督としっかりした施工手順書がないと、良い仕上がりなんて無理だ。
・敷地の南半分を売却した元の地主は、屋敷の中で地盤沈下は起こっていないかな?東京電力はすぐ横の鉄塔の基礎の地盤沈下で、鉄塔の傾きを精密に測定しているのだろうか?現場事務所が何処にあるのか分からないけど、元請業者の監督は常駐して見ているのかな?・場所的には食指を動かしているお客がいても、基礎の現場を見ると???と素人ながらに思ってしまいそうだ。
・杉並倶楽部の販売担当者もたまには現場を見に来たら? 客はモデルルームの帰りには、三鷹台駅まで歩いて、現場を見ると思うよ。