私は個人的には2月に強いシグナルが出てたと思います。
日銀の二回目の利上げに続いて、それまで上昇していた
不動産株がピークを打った。
3月下旬発表の公示地価も、期待されたほど強い数字でなかった
こともあって、不動産株の戻りはなかった。
基本ここで、更に強気になる材料はなくなりました。
決定的だったのは、5月に出た東京カンテイの4月の中古マンション
データで、首都圏で10%近い下落を記録したとき。
月次データでぶれやすく、単なる足踏みではとの声もありますが、
せいぜい上昇率の鈍化くらいと見ていた私は二桁近い下げで
一瞬目が点でした。
人口減、高齢化、マンション・ストックの増大などの
需給が緩んでいく構造的事実に目を向ければ、団塊ジュニアの
住宅ニーズと超低金利という特殊事情で上がっていた、この1年
くらいがむしろ特別であったように感じます。
私も、価格が更に上がっていくシナリオはもう後ろ盾を
失ってしまったように思います。
まだまだ金利が上がるから買え、とはよく聞く言葉ですが、
一旦上がり始めてしまえば、実はどちらかと言うと、苦しむのは
今実際に売り物を手にしていて資金負担増を恐れる売り手ですし。