なんだかんだで9割契約済なんですね。
http://www.dai3.co.jp/rbayakyu/25th/times/news167.htm から引用
鹿島建設が分譲中の普通転借地権付きマンション「テラス武蔵野中町」を見学した。「鹿島の品格」をここでも実感した。5月上旬から販売開始されており、激戦のエリアでこれまで全148戸のうち80数戸が販売され、約9割が契約済みというから売れ行きも好調だ。
物件は、中央線三鷹駅から徒歩10分、武蔵野市中町3丁目に位置する5階建て全148戸。専有面積は52.65~85.80㎡、現在分譲中の住戸(9戸)の価格は4,030万~6,420万円(最多価格帯5,500万円台)。月額地代は7,897円~11,868円、保証金は189,528円~284,832円。竣工予定は平成26年2月上旬。設計・施工は鹿島建設。販売代理は三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス。
現地はも駅北口からかたらいの道(文化会館通り)をまっすぐ進んだもくせい公園の南側に立地。用途地域は準工だが、マンション化が進んでいるエリアだ。
建物はウエストテラス、センターテラス、イーストテラス、パークテラスの4棟構成で、柱や梁型が少ない壁式工法を採用。各住戸は敷地の南側に8階建てのマンションが建っているために西向きや東向きが中心。イーストテラスとセンターテラスの間には中庭を設置し、太陽光発電のほか、風・光・緑を取り込むため全部で7カ所にボイド(ライトコート)を設置したほか、中庭の散水には雨水を利用し、敷地の一部に環境に配慮した「レインガーデン」を設置している。
住戸内はすっきりしたデザインで、廊下幅は一部を除きメーターモジュールを採用。内法で113×150の大型サイズのトイレを採用している住戸もある。床は天然木のような感触が得られるフローリング材だ。オプションを極力少なくしているのも特徴だ。駐車場も駐輪場も地下に設置している。地主さんは、同社のマンション敷地をはじめ一帯を所有しているお寺さんだという。
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記者は鹿島のマンションを見るのが好きだ。鹿島ファンといってもいい。これまで同社の自社マンションはほとんど見学してきた。基本性能はもちろんだが、とにかく品格がある。美しい。建築家の丹下健三が「美しいもののみが機能的である」と言ったそうだが、鹿島のマンションにそれが当たる。
今回のマンションでも建築美にこだわった仕掛けが施されている。例えば中庭に面した住戸の目隠しアルミルーバー。その間隔をアトランダム(とはいえきちんと計算しているのだそうだが)に配しているのがそうだ。見る方向、角度によって表情をかえる。強度や耐食性に優れた粉体塗装の玄関扉を採用しているのもその一つだ。
一つ残念なのは、同社の最近のマンションはほとんどが富裕層向けかアッパーミドルをターゲットにした物件であることだ。一次取得層が買える坪単価にして200万円を切る、できれば150万円ぐらいのマンションを分譲して欲しいのだが、どうもその期待はかなえられそうにない。
今回、物件の説明をしてもらった同社開発事業本部事業部次長・村松達也氏も「郊外部で最近分譲されているような単価の安いマンションは当社はコスト的になかなか難しい。今回のマンションも借地権付きなので割安感があるとお客さんも判断されているようで、多くの方に購入いただいていますが、当社の社員はなかなか買えない」と苦笑した。
鹿島の経営陣の皆さん! どうか御社の社員が入社10年目ぐらいで買えるような自社マンションを分譲してください(10年ぐらい前の千葉みなとは素晴らしかった)。
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武蔵野市は平成26年1~2月をめどに建築物の絶対高さ規制を都市計画決定する予定だ。同社のマンションのある地域は23mと17mなる(敷地が5,000㎡以上なので26mと20mまで認定により緩和される特例もあるが、5階建てなので全然問題なし)。隣接する8階建てのマンションは既存不適格建築物になる可能性が高い(建て替え時には現行のまま建てられる緩和措置もある)。
それにしても高さの刻み方が商業地を除く地域が17m(緩和で20m)、20m(同23m)、23m(同26~38m)、26m(同29~38m)、商業地が40m(同48m)、50m(同60m)となるのはさっぱり理解できない。記者は規制をかけるならマンションなどはワンフロアを3.1~3.4mとし、その倍数で規制すべきだと思う。そうすれば良好なストックが形成されるはずだ。