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住宅としての長期保有。耐震マンションはやはり価値の下落は強くでるのでしょうか?
[スレ作成日時]2012-11-09 13:48:45
住宅としての長期保有。耐震マンションはやはり価値の下落は強くでるのでしょうか?
[スレ作成日時]2012-11-09 13:48:45
想定外は起こりえないと思いがちですが免震装置については過去に想定外の事態が起こったことがあります。
今から4~5年ほど前、免震装置にある加力を加えると限界変形以下でゴムが破断することが判明したことがありました。
http://www.jssi.or.jp/information/detail/HDR2dir.pdf
詳細は上記報告書を読んでもらいたいのですが、概要を説明すると、それまで免震装置の物性試験は水平1方向の加力試験結果から限界変形量などの物性値を決めてそれを元に建物を設計していたのですが、それを水平2方向同時加力(水平方向に円を描くように加力)すると、限界変形以下の変形量で破断してしまいました。
このあと免震装置の物性値は2方向加力試験結果を元に設定されるようになりましたが、それ以前の既に免震マンション等に使われてしまったものについては放置されているのが現状です。その免震マンション住民にも免震装置に問題が発見されたことについて報告はされていないのではないでしょうか。
ということから分かるように現状で免震装置の性状は100%把握されているとは言い切れません。
もう一つ例を挙げますと、現在、長周期地震に関連して免震装置の温度上昇による問題が指摘されていて官民による研究が継続中です。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijs/75/655/75_655_1635/_pdf
上記URLの論文はその研究の一端ですが、内容を解説すると長周期地震などで長時間免震装置が加振されると内部の摩擦熱によりゴム内の温度が上昇し、ゴムの物性が変わってしまうため、それを評価できる実験式を提案する、といったものです。
ゴムの温度が上がるとゴムが柔らかくなることで変形が大きくなり、限界変形を超えてしまう危険性がありますが、前述論文の評価式はまだ確定されていないため、設計には反映されていないのが現状です。
つまり、最新の免震建物でも想定内の地震で免震ゴムが破断することが十分ありえるということです。
ということを踏まえてリアルなアドバイスとしては
どうしても免震マンションに住みたいなら、免震装置に関わる問題が全て解決されるまで(10年後くらい?)待ったほうが良いと真剣に思います。