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2X4(枠組み壁工法)、軸組(従来工法)、今だったらどちらが皆さんおすすめでしょうか?
2X4(枠組み壁工法)
あるHMでは「軸組より2X4の方が構造的に強いです!」と言ってます。
軸組(従来工法)
あるHMでは「今の主流は軸組+金物+パネル併用で、かなり頑丈に出来ますので2X4
より構造的に弱いなんて事はありません!」と言ってます。
本当の所はどうなんでしょうね?
[スレ作成日時]2005-03-11 18:13:00
2X4(枠組み壁工法)、軸組(従来工法)、今だったらどちらが皆さんおすすめでしょうか?
2X4(枠組み壁工法)
あるHMでは「軸組より2X4の方が構造的に強いです!」と言ってます。
軸組(従来工法)
あるHMでは「今の主流は軸組+金物+パネル併用で、かなり頑丈に出来ますので2X4
より構造的に弱いなんて事はありません!」と言ってます。
本当の所はどうなんでしょうね?
[スレ作成日時]2005-03-11 18:13:00
モノコック構造のメリットは、材料を最小にして、
ある程度の強度を持たせることが出来るということです。
車の場合は、軽量化というメリットは大きいです。
ただ、欠点として、一度変形箇所が出来ると、
そこから強度が一気に弱くなることです。
車の場合は、衝突による変形や腐食が進むと大幅に強度が落ちます。
家の場合も同じで、ツーバイは、壁の耐力を期待して、
骨組み(スタッド)の材料を最小限に抑え、
低価格化ができるという利点があります。
その反面、デメリットとして、家の一部が腐食したとき等、
一部に問題が生じると一気に剛性が落ちてしまいます。
ただ、家の場合は、限界耐力はある程度高めに設定できているので、
ほんの少し腐食しただけで、一気に地震に弱くなるという訳では無いです。
ツーバイが地震に強いというのは、モノコック構造とは全く別の話しで、
PBボードも耐力計算に入れられるので、存在壁量を多く取れることです。
震災時に倒れた家は、壁量が足りない、腐食、蟻害していたなどの原因が
あったものが多かったようですので、この効果が大きいです。
ただ、最近の軸組は壁量を多く採るように設計されたものが多く、
水平耐力に対しても問題がない住宅が多いです。
そして、軸組ではPBボードを四周止めしない場合が多いので、
これが耐力計算に入らないですが、それでも水平耐力はある程度あります。
なので、同じ存在壁量の軸組とツーバイを比較すると、
軸組の方が計算以上に耐力に余力がある場合が多いです。
とは言え、ツーバイの方が壁量を増やしやすいので、
同じ存在壁量にするのは難しい場合もありますが。
ただ、経年劣化の観点では、ツーバイでは、垂直荷重も壁で支えるので、
壁とスタッドを繋ぐ釘に常に力がかかっています。
この垂直加重は、釘は引っ張りや横方向の力に弱いので、
常に力をかけ続けると金属疲労を起こす原因になります。
軸組では、垂直荷重は柱で支えられるので、
面材と柱を繋ぐ釘に恒等的に掛かり続ける力はツーバイよりも少ないです。
なので、金属疲労のリスクは、ツーバイよりも低いでしょう。
とは言え、ツーバイの場合は、壁量を多くすれば、
その分垂直耐力も高くなり、金属疲労のリスクも減ります。
また、モノコックの考え方とは反対になりますが、
スタッドを増やせば、その分、垂直荷重への釘への負担が減り、
金属疲労のリスクも減ります。
腐食に関しては、雨漏り対策、壁体内結露対策、
蟻害に対しては、建材の樹種などに依存するので、
どちらの構造が有利かと言うよりも、家自体の個体差が大きいでしょう。
ただ、軸組の場合は、垂直耐力に関しては、
柱の断面積が1/2になっても家の荷重を充分支えられる余力があります。
とは言え、耐力面材を貼る構造では面材を支える釘保持力は相当減るし、
筋交い構造では、固定点での腐食は、水平耐力に直結するので、
一概に半分腐っても大丈夫とは言えませんが、
ある程度余力を持って建てれば、リスクは減ります。
地震に強い家を作りたいならば、
まず水平耐力、垂直耐力に余力をどれだけ多く作れるかが重要です。
それは、どれだけ大きな地震に耐えられるかと言うよりも、
家が傷んだ時に、どれだけ余力が残っているかに繋がります。
軸が良いか、ツーバイが良いかは、構造で一括りに、
どちらが優れているかを言うのは難しく、
どれだけ、どういう力に対して耐力を持たせるか、
そんな建材を使っているかなどの、
もう少し細かなところまで見ないと分からない気がします。