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注目の人気エリアの豊洲・東雲・有明の都心湾岸東部の事を話し合うスレッドです
もちろん湾岸東部であれば他の地域の話題でもOKです
前スレ
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/280286/
[スレ作成日時]2012-10-21 03:05:41
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[スレ作成日時]2012-10-21 03:05:41
「関東大震災、大東京圏の揺れを知る」
鹿島建設株式会社小堀研究室
地震地盤研究部長 武村 雅之
http://www.lij.jp/index.phtml?page=koen/record/093/koen
より引用
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ここで皆さんに注意しておかなければならないことがあります。先ほどから述べてきた震度分布や被害のお話はあくまでも地表や地表に基礎をもつ建物の話です。最近建っている建物は、というか大きな建物は、ほとんどが杭や地下連壁で基礎を地下の硬い地盤までのばしています。したがって、このような建物の揺れは、下町の軟弱地盤の地域でも山の手なみになるというふうに思ってください。でも、もしも皆さんが木造の建物を東京の都心部にもっておられるとすれば、ここでのお話がそのまま皆さんの家の揺れにつながります。
大きな建物、例えば高層ビルなどは、まず地震で壊れることはありませんが、自分のビルが助かっても、私の会社がある赤坂界隈なんて、木造家屋がいっぱいありますね。周りで、それらが全潰し、火災が起こったりすれば影響を受けると思います。防災対策としてはそんなことも考えなければいけないと思います。
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■地震危険度に見る復興の恩恵
この復興計画は、特に、今の東京の下町に、地震防災上も大きな恩恵を与えます。地震による被害危険度をぐっと下げています。これは皆さんも簡単にごらんになれるので、一度見てもらうといいと思いますが、東京都のホームページを見て都市計画局にアクセスすると、そこに東京都の細かい地震危険度が出ています。それは東京都の何々町何丁目、「町丁目」と僕らは言いますが、都下も含めて自分の住んでいるところの地震危険度が東京都の中で何位ぐらいか分かるのです。つまり一位から六千何位まであるんですが、それが全部出ているんです。中身には3つの危険度がありまして、1つは建物危険度というのがあります。これはどうも地盤の揺れでかなり決まっているようです。だからここを見てわかるように、隅田川の東側というのはやっぱりよく揺れるから危険度は高いんです。これはもう地盤の影響だから仕方が無いですね。よく揺れるところは時代が変わってもよく揺れるんです。もう一つは火災危険度です。これは多分住宅の密集具合や道路や公園の広さ、消防施設があるかどうかなどで決まっているんですが、この図を見てお分かりのように、江東区など関東地震当時の下町は火災危険度が非常に低いんです。
もう一つ避難危険度というのがありますが、その3つを合わせて地震危険度ということになっています。ぜひ、東京都にお住まいの方は見てもらうと、自分の家がある地域の地震危険度がわかります。
それで、下町の火災危険度が非常に低くなっていることが重要なところで、これが後藤新平が一生懸命やった都市改造のおかげなんです。確かに、今、江東区あたりを歩くと道が広くて整然としている。それで公園があったり、学校があったりで広々しています。全部復興のおかげです。
それに引き変えといったら何ですけれど、このあたりの火災危険度は非常に高いんです。建物危険度は、地盤で決まっているので、関東地震の震度分布と同じで山の手は揺れない。でも火災危険度が非常に高いところがあります。山手線のちょっと内側にかかりますけれど、多くは現在の中野、杉並、練馬、板橋というあたりです。これらの地域は、関東地震の後に、人がいっぱい住みついたところです。当時、畑だったところに人が住みつきます。都市計画なしでどんどん都市化が進んでいっちゃった。日本の普通の都市は皆そうですけれども、そのために道が細くて曲がりくねっています。これらの地域では火災危険度が高くなります。世田谷や大森のあたりにもそんな場所がありますね。復興計画がすすんだ場所ととても対照的なのが、このような場所で、現在の東京都の地震対策の一つのネックになっています。後藤新平が強い意思で復興するんだといったことが東京に大きな恩恵をもたらしていることを忘れないでほしいと思います。
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東京の中心部、銀座や日本橋はほとんど地震による揺れの被害を受けなかった。だから4時間後にはほとんど火災の延焼もないんです。ところが、さらにそれから12時間後にはこのとおり全部丸焼けです。
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あるとき私は、おもしろいことに気がつきました。「みどりがおか」というところは地震が起こると必ず被害が出るんです。まず仙台です。1978年の仙台の地震のときに緑ヶ丘で大きな被害がありました。それから、秋田で、1983年の日本海中部地震でも被害があったように思います。それから、1993年の釧路沖地震でも被害が出たんです。多分、その昔は人が住んでいなかった場所でしょうね。その前にそれなりの地名はあったと思いますが、名前を変えたんでしょう。例えば地盤が悪いところだったら沼田とか、そういう名前がついていたかもしれない。そこに何とかヶ丘なんていかにも地盤が良さそうな名前をつけるのは、防災上は誇大広告ですね。
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元禄の時みたいな地震は、房総半島では2千年に1回ずつ起こっているんです、その一番最後が元禄の関東地震。その合間に大正型の地震が200年に1回ずつぐらい起こっていると推定されています。ほら、空から見るとよくわかります。ここに元禄地震でできた陸があって、3千年前にできた陸がこうあって、5千年前の陸があって、7千年前にできたところがあるんです。平ったいところは全部地震でできたということがお分かりでしょう。この平らなところにみんな住んでいるんですよ。もしもここに住んでいる人がこういう話を、小さいころから聞いていれば、多分、みんな地震対策をするんじゃないかと思います。つまり自分の今住んでいるところが、地震がなかったら存在しないんですから。
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なかなか、参考になりますよ。