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品川駅と品川新駅の再開発が、国交省の言うように本当に新しい日本の顔となる街になるか、それとも品川インターシティやシオサイトのような統一感や思想のない街になるか、そこが議論の分かれ目ですね。いまのところ、JR東日本からは品川駅北地区まちづくりマスタープランはでているが、やや抽象的であり全体計画として具体的なものは出ていない。おそらく、街のシンボルになるようなランドマークが無いとつまらない街になるだろう。新東海道ストリート計画や品川駅北側の大規模商業施設計画、芸術や日本カルチャー、最先端技術の発信基地になるような施設、日本を代表する大企業の入居の有無などがポイントになるでしょう。すでに、駅舎はその姿を現しつつあります。2019年には新たな具体像が出てくるでしょうね。それを見ないと今の段階ではなんともいえない部分があると思います。
JR東日本/15 世界の品川、つくれるか
毎日新聞2017年12月16日 東京朝刊
東京・品川駅から約900メートル北にあるJR東日本の車両基地跡地。寝台特急「ブルートレイン」の待機場としても知られた約13ヘクタールの広大な敷地では、山手線で半世紀ぶりとなる新駅の建設工事が、2020年開業に向けて急ピッチで進む。羽田空港へのアクセスが良く、27年には隣の品川駅にリニア中央新幹線も開通する。JR東社長の冨田哲郎(66)は新たな交通の要衝となる品川に「グローバルなゲートウエー(玄関口)をつくる」と宣言。新駅を中心にオフィスや住宅、国際会議場、文化・娯楽施設などを複合した高層ビル7棟を5000億円かけて整備し、国際交流拠点となる街づくりを目指す。
「グローバル企業やベンチャー企業の交流を促す多彩なサービスが必要」「新駅周辺を自動運転のモビリティー(乗り物)で移動する仕組みにして、日本の技術力をアピールしよう」。総勢47人と大所帯の品川開発チームは14年6月に発足。世界が魅力を感じる街にはどんな機能が必要かと、議論を重ねてきた。 「品川を世界中の先進的な企業や人が集まる街にして、シンガポールや上海に奪われたアジアの拠点都市の地位を取り戻したい。地球儀を見る感覚で街をつくる」。今年6月に米ニューヨーク事務所長からチームの部長に就いた倉橋宏彰(55)は意気込む。倉橋らは水面下でトヨタ自動車や日立製作所などとの世界最先端のモビリティーなどの技術開発を模索。「浅草」や「渋谷」と比べ海外での知名度が圧倒的に劣る「SHINAGAWA」の地名を広めるため宣伝戦略にも知恵を絞る。
JR東は20年の東京五輪に合わせて新駅を開業し、リニア開通3年前には複合ビル施設の一部を完成させて街開きする予定。その後、30年代にかけて街全体を仕上げる計画だ。「この再開発からJR東の未来が広がる」。冨田は東京でさえ人口減少に転じる25年以降を見据え、社内に発破をかけている。駅ナカや駅ビル事業を超えた不動産デベロッパー(開発業者)へと脱皮し、収益源を太くしなければ、本業の鉄道事業を維持できなくなるとの危機感があるからだ。
ただ、JR東は街づくりの実績がない。街の全体像もまだ示されず、地元では「どんな姿になるのか」と期待と不安が入り交じる。都市計画が専門の明治大学教授、市川宏雄(69)は森ビルの六本木ヒルズなどを成功例にあげ「街づくりには景観や人が集うことに配慮した統一的な『思想』が必要。今のところJR東には感じられない」と指摘。国鉄清算事業団が所有したJR新橋駅近くの貨物駅跡地の再開発(汐留地区)のように、高層ビルだけが目立つ殺風景な街にならないかと不安視する。(敬称略)