湾岸エリアは、2000年以降の超高層マンションブームと再開発によって発展・拡大してきた。新興の住宅供給地であるこの地域が、ここ数年の不況下でどのような状況にあったのか、まずは販売現場の声から聞いてみよう。
「リーマンショック後、半年間はほかの都区部エリアと同様に低迷した状況が続きましたが、昨年春ごろから需要が増えはじめ、相場は戻ってきています。湾岸エリアでは、すでにリーマンショック前の状態に戻っており、さらに堅調な状況にあるといえるでしょう」
そう話すのは、三井のリハウス 東京ベイエリア営業センター所長の榎本史隆さんだ。
湾岸エリアの中古マンション販売価格は、どの物件をみても新築時よりも高い。特に豊洲の値上がり率が高い。
「現在、豊洲エリアの再開発地区で分譲されている新築マンションの坪単価が280万円ぐらいでしょうか。豊洲2丁目、3丁目の人気のタワーマンションでは、中古でも270万~280万円で動いています。眺望の良い住戸だと坪300万円を超えてくるものもあります。眺望はやはり有利に働く条件ですね」とは三井のリハウス ららぽーと豊洲店店長の坂本亘さん。
居住ニーズが衰えない湾岸エリアの状況の一端が2人の話からうかがえる。