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前スレ(その28):
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/163346/
それ以前のスレは>>1に記述します。
[スレ作成日時]2011-05-24 19:12:25
前スレ(その28):
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[スレ作成日時]2011-05-24 19:12:25
「変動金利は危険です」は風評だった
テーマ:住宅ローン
以下のような記事を発見しました。
いま変動金利でローンを組むのは危険! 2007年9月16日
そして、上記の記事を書いた菱田さんという方は、最近こんなことをいっています。
変動から固定に変えるのは金利が上がり始めてからでは遅い? 2011年03月30日
2007年当時に「今すぐにでも金利が上がる」といった主旨の記事を書いていましたが、最近の「変動⇒固定は金利が上がり始めてからでは遅い」という彼のいう通りに2007年に変動から固定に変えていたらどうなっていたでしょうか?返済額が増えたのに、残高は減っていない状態(利息を多く支払う)になります。明らかに見立ての間違いです。
つまり、変動から固定に変えるのは、金利が上がり始めてからでいいのです。なぜならば、それは将来のことであり、将来は金利が上がっていたとしても「残高が減っているので金利の影響は小さくなっている」からです。低金利のうちに残高を減らしておくことが重要ですから、繰上返済なんかも上手に活用すればいいでしょう。彼のアドバイスというのは単純に陸上競技のスタートでいう「フライング」です。あのような記事を目にした一般消費者の皆さんの心理はガソリンや水を買い溜めする心理と似ていて、焦って固定にしようかということになります。ですが、そうすると金利が上がり、先に余計な利息を払うことになります。このことをしっかりと伝える必要がありますが、本人達が都合の悪い過去は振り返らないので、永遠と同じことの繰り返しになります。未来は不確定なのですから、上がることもあるかもしれないし、「上がらないこともあるかもしれない」と認識したらどうでしょうか。
可能性とは有無だけでなく高低も考える必要があります。そして、その低い可能性が現実化したときにはどうなるかまで知っておく必要がありますが、仮にその低い確率が現実化して「未払い利息が出るような金利上昇」や「国債暴落」なんて事態になったとしても、そんな事態では変動金利だけが危険なのではなく、変動、固定関係なく、もっといえば、持家、賃貸関係なく、世の中全体がとんでもなく大変な事態になり、どういう結果になるかは私達の想定をはるかに超えます。固定にしておけば安全なんていうのは考えが甘過ぎます。なにをやっていたとしてもダメ、「みんなお手上げ」という事態です。ですから考えることは大切ですが、極論を重視してもあまり意味がないのです。
変動金利に下限はあっても上限はありませんから、金利が上がる可能性というのは永遠になくなりません。極端な話ですが変動金利が10%のときの15%、20%になる可能性、20%になったときの30%、40%になる可能性は0にはなりません。「変動金利は未払い利息が出る」なんていっている彼らの理屈とはゼロではない可能性に過剰反応してきた結果です。そして、高金利期は長期金利よりも金利水準が高くなるという金利の特性から考えれば、彼らの理屈では永遠に変動金利はダメという結論にならなければおかしいのです。この点から考えても、「低金利期は長期固定、高金利時は短期固定」という常識(?)がおかしな常識であるということがわかります。つまり、金利がここまで低くなったのですから、変動金利は今が一番活用できる場面という見方もできるのです。
そもそも、多くのFPは論理的に物事を考えることが苦手です。例えば、菱田さんの他の記事、
1%を切る変動金利型登場、何%まで金利が上がっても有利?
の最後の方に以下の記載があります。
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変動金利型のリスクを十分に理解し、さらに毎月返済額が多少(今回試算したケースでは、毎月2、3万円程度)増えたとしても生活にはまったく問題ないと思われるのであれば、1%を切る変動金利型を利用して、有利になる可能性にかけてみるのもひとつの方法かもしれません。
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とありますが、よく考えてみてください。毎月2、3万円程度増えたとしても問題がない人⇒変動ということは、2,3万円程度増えたら問題の人⇒固定ということになります。しかし、変動より固定の方が金利が高いのですから、固定を選べば返済額は当然2、3万円程度増えます。「2、3万円程度増えたら問題だという人が、2、3万円程度増やす」のです。わざわざ危険に突っ込む訳です。速攻で問題発生です(ちなみに、これは金利の問題ではなく借入額の問題)。ですから、問題回避ができていませんし、本人がそれに気づいていません。
つまりなにもわかっちゃいないのです。
このように多くのFPは物事を論理的に考えることに関しては非常に苦手です。知識はあっても知恵はありません。「変動金利は危険です」といっていた連中は、まず、今現在は過去の自分の想定を超えた状況になっているという現状認識をすることから始めたらいかがでしょうか?フラット35Sの金利が1%も引き下げられる、住宅ローン控除が延長される、エコポイントが導入される、誰一人としても今の状況を予測できていません(私を含む)。この低金利と真逆を予想し、さらに物事を論理的に考えることが苦手な連中が、その想定をはるかに超えた今から将来を予測しても、なんの説得力もありません。そして、散々「変動金利は危険です」といっていた以前と比べて、今は国の借金が増え、税収は落ち込み、高齢化率は高まっているのです。これは以前と比べてどういう状況なのかその頭で必死に考えてみたらいかがでしょうか。
最近「風評」という言葉を頻繁に見聞きするようになりました。風評被害とは「根拠のない噂のために受ける被害 」のことをいいます。私は風評に右往左往する人を哀れだと思っていますが、それよりも風評を流して平然としている連中は悪人だと思っています。私は以前より変動金利の不安を煽るだけのFPやそういうFPの情報を垂れ流すだけのメディアを軽蔑してきましたが、今となって考えれば、過去いわれてきた「変動金利は危険です」はFPを情報発信源とし、メディアが媒介して世間に広めた「風評」だったということは明白です。そして、それを信じて余計な利息を払ってしまった方達は「風評被害者」です。