- 検討スレ
- 住民スレ
- 物件概要
- 地図
- 価格スレ
- 価格表販売
- 見学記
エアー免震ってどうですか?これまでの免振設備に比べて比較的コストパフォーマンスはよさそうですが・・・。
[スレ作成日時]2011-04-01 13:21:16
エアー免震ってどうですか?これまでの免振設備に比べて比較的コストパフォーマンスはよさそうですが・・・。
[スレ作成日時]2011-04-01 13:21:16
>>156に続く
「ここで低摩擦係数型装置の「転がり系」ではどの程度の摩擦係数が得られるか。
そしてどの程度の「免震性能」が得られるか。
摩擦係数2/1000クラスは可能です。
「地震中も働く復元装置+ダンパー」を入れなければ、
「免震性能」は、応答値で2gal前後、震度で1程度です。
1000galで、2/1000免震、
http://www.mori-cc.com/about/
のエア断震のように2000galをいれますと、1/1000免震
さらに、20000galをいれますと、1/10000免震
です。」
ここまでは、免震研究者なら誰でも簡単に到達できます。そしてその免震性能に非常に感動します。
しかし、これはほんの始まりにしか過ぎません。
実大実験で、原点復帰しない加振(基線補正してしない、生の地震波によって)をすれば、どんどんとずれてしまいます。
そこで、地震後に戻せばという仕組(「地震後の復元装置」)は、一般的に考えつきますが、「地震中も働く復元装置」をもたなければ、大振幅の加振(基線補正しない本来の地震波)を繰り返すと、端にぶつかり、継続時間の長い地震では、駄目だと気づきます。
また、今回の東日本大震災のように、地殻変動で、GPS観測の結果から、数十cmまたはそれ以上のずれ(東日本大震災では牡鹿観測点で約5.3mの水平移動を観測)が生じます。その結果、大きくずれてしまい、「地震中も働く復元装置」をもたなければ、まったく駄目だと気づきます。
そこで、「地震中も働く復元装置」が必要だと気づきます。
その選択が、非常に重要で、非常に苦労します。
この段階まで至っていない人は、自分の装置の免震性能は高いと思っています。実はそうではありません。免震装置としてまだ完成していないだけなのです。「復元装置」等をもたないお陰で、免震性能が高いだけなのです。
そして、この「地震中も働く復元装置」の選択を間違えると、全て水の泡にします。
ここで、バネ・ゴム型の「復元装置」を一般的に使います。これは、非常な簡単で、動的解析ができますが、固有周期をもつ共振系装置になり、後で非常に後悔します。
特に非常に摩擦係数の小さい免震装置に、バネ・ゴム型の「復元装置」を使うと、非常に激しい共振をします。そして「減衰装置」(ダンパー)を使用します。そして、普通の装置になってゆきます。長周期地震に免震せず、共振する装置(ダンパーで抑制しても共振はしているのです)になってゆきます。
そこで、固有周期をもたないものをつくると、市販のソフトでは解析できない。実験をやっても実験値とはなかなか合わない。実大実験を重ねてソフトを改良して照合します。すごく時間と金のかかる世界です。
しかし、この「復元装置」の選択は、「低摩擦材」の選択に次いで、重要です。
さらに、次に「減衰装置」(ダンパー)の選択が必要です。
「減衰装置」(ダンパー)も、線形装置(固有周期をもつ共振系装置)と非線形装置(固有周期をもたない非共振系装置)では意味合いが、まったく違ってきます。
要するに、
1.「低摩擦材」(それの摩擦係数、それも、>>153で述べたように、いつ襲ってくるか分からない地震時の(長期)安定的な摩擦係数)
2.地震中も働く「復元材」
3.「減衰材」(ダンパー)
これらの選択が最低限なされていないと(これだけでは実は足りないのですが、最低限を考えれば)、地震の制御できない。
いろいろな地震波で動的解析すると、制御できないことが分かります(基線補正してしない生の、様々な地震波による実大実験を行っても同じですが)。
免震装置として未完成です。大臣認定として、まだ無理です。
実は、まだ、始まったばかりなのです。
こういうことを、ご相談にこられていれば、発売前にアドバイスできたのです。