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前スレ(その24):
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/144701/
それ以前のスレは>>1に記述します。
[スレ作成日時]2011-02-10 00:45:38
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[スレ作成日時]2011-02-10 00:45:38
「失われた 20 年」の構造的原因 †
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/pdp/10p004.pdf
金榮愨 (専修大学経済学部)
深尾京司(一橋大学経済研究所/経済産業研究所)
牧野達治(一橋大学経済研究所/経済産業研究所)
要旨
2000 年代に入り、不良債権やバランスシートの毀損がほぼ解決した後も、経済成長はあまり加速しなかった。
本論文では長期的・構造的な視点からこの「失われた 20 年」の原因を探った。
日本にとって一人当たりGDP 成長の停滞から脱出するためには、需要拡大や供給能力拡
大を目指していたずらに国内投資を刺激するのではなく、長期的・構造的な問題に対処す
る政策が必要である。
需要面では、1)経常収支黒字を円滑に途上国等に還流させ、円の騰貴を防ぐような国際
システムの構築、を目指すのが、資源配分の視点からはベストであろう。他国の協力が得
られずそれが困難な場合は、2)家計貯蓄の減少を相殺する形で近年急速に拡大しつつある
企業貯蓄増加の原因を探り、もし過剰に貯蓄が行われている場合にはそれを削減するよう
な政策を採ることも選択肢としてはあり得よう。
一方供給面では、3)人的資本蓄積や働く機会の拡大により労働供給を増やす、4)TFP
上昇を加速する、5)人的・物的資本や技術を集約的に投入する産業の重視や単純労働節約
的な技術進歩の加速により、資本や技術知識に対する需要を増やす、66 といった政策が重
要であろう。これらの政策は、潜在成長率を高めると同時に、資本収益率を下げることな
く更なる資本蓄積を可能にする。また、これらの政策は資本収益率の上昇を通じて国内投
資を刺激するため、貯蓄超過問題を解決する、需要面の効果も期待できる。