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家を失ったオイラが青テントで仮住まいを始めました。
基本的には放置です。
毎日は書き込みません。
連絡窓口として使ってください。
[スレ作成日時]2010-10-28 22:15:25
家を失ったオイラが青テントで仮住まいを始めました。
基本的には放置です。
毎日は書き込みません。
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[スレ作成日時]2010-10-28 22:15:25
「君たちはハイエナだよ。人の不幸で食っているんだ。人の不幸で儲ける。人の不幸でどんどん太っていく。人の不幸が楽しくて仕方ない。そうだろ!」
バーンと肘掛を叩いたあと、清原はわしの目を睨みつけた。
目が怒りに燃えている。
清原の怒りの原点はここにあったのだ。
アルツハイマーの闘病生活を支えてくれた中村さんにどうしても財産を分けてあげたい。
そこで目をつけた物件をうちに押さえられてしまった。
「村上さんの息子さんは信義則より経済原則を優先させたんですよ。文句を言うなら我々より息子さんに言うべきでしょう」
「あの事故さえなければこんなことにはならなかった」
清原は吐き捨てるように言った。
「あの事故さえなければ」
これが本音だろうな、と思った。
「清原さん、もうひとつお聞きしたいことがあります」
「ひつこいで、君」
関西弁だ。
清原は思わず関西のイントネーションになった。
珍しいことだ。
「2年前、私が伺ったとき、清原さんはこう仰いました。『君たちが何がしたいのか大体わかる』と。ならば、この2年間なにも策を講じなかったんですか?この日が来ることは分かっていたはずですよね?」
「君ね、バカも休み休み言いなさいよ。残存期間の縛りがあるのに一体何ができるんだね?」
「できることはありますよ」
「え?」
「私が清原さんなら買い手を探しますけどね」
わざと小バカにするような口ぶりで言ってみた。
どう出てくるだろう?
「でべろっぱ君ね、だからバカも休み休み言いなさいって言ってるんだ。僕を誰だと思ってるんだ?君が考えるようなことはとっくに考えたよ!」
プライドを傷つけられて、つい大声になったようだ。
「とっくに考えたとは?売却先を探したんですね?」
「買い手がつかなかった」
「なんですって?今なんておっしゃった?清原さん、困りますよ。結婚の報告は要りませんが、そういうことは報告していただかないと。うちはなにも聞いていません」
清原は「しまった!」という顔になった。
我を忘れるあまり思わず口を滑らせてしまったのだ。
わしは大袈裟に腕組みをした。
「清原さん、承諾が必要なんですけどね」
「そう?知らんかった」
また関西弁になった。
目が泳いで表情に落ち着きがない。
嘘だとすぐに分かった。
わしは静かに言った。
「この会話、録音されてますよ。ここだけ消さないでくださいね。うちもしっかりメモを取っておきます」
この試合、勝った。
わしはそう思った。