完成在庫が相当数ある今の状況では値引き(あるいは別名「新価格」)で販売するしかありません。ただし、そうした物件が個人相手に販売されるとは限りません。むしろ、その可能性は今後ますます低くなっていきます。
なぜなら、個人相手に従来価格から相当に安い価格で売り出せば、既購入者から激しいクレームが来ることは目に見えていますし、判決は別としても訴訟を起される危険性が大きいからです(営業担当者が“ここは値引きしません”と言うのを信じて買った人もいるようですから。デベロッパーは、判決そのもの(法律上、デベロッパーが損害賠償に応じなければならない危険性はきわめてわずかです)よりも、訴訟を起されたことがマスコミを通じて世間に出ることによる信用失墜、イメージ悪化を恐れます)。
そこで、デベロッパーは完成在庫を元々の販売予定価格(市場から見れば意味がありませが)の40〜50%引きでまとめて業者(関連会社の場合もあれば、こういう場合の専門業者の場合もあります)に売却します。
購入した業者は、利益が出る程度の家賃と管理費で賃貸に回すと同時に、彼らの購入額に30%程度乗せて(元値の3割5分引きですね)、個人に販売します。
この段階で個人に販売する価格は既購入者も入手できますから、それでもデベロッパーに苦情が寄せられますが、すでにデベロッパーはその物件の所有者も契約当事者でもないので、、当方では詳しいことは分かりかねます、と言うだけです。
そういう事情から、大幅に値引きした価格で個人が購入することは難しいと思います。今あなたのとこりに営業が攻勢をかけてくるのは、彼らに営業目標が課せられていること、デベロッパー自体としては、まとめ買い業者にうるよりも、どこかの素人がなるべく元々の販売予定価格に近い価格で買ってくれれば、文字通り、恩の字だからです。
もしそれでも何らかの事情で今、この物件を個人で購入したいのならば、オプション部分をサービスさせて、実質的な値引きをさせることです。