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ぽぽさんは何処へ?
■ 大江戸線 ■ E01~E38 (都営地下鉄)
【沿線ランドマーク】光が丘団地、東京都庁、港区の再開発地、中央区の超高層マンション
【利用者イメージ】垂直長屋に住むアッパーミドル、ぶらり街歩きの好きなシルバーパス所持者
【料理に例えると…】高級回転寿司
●解説
<<★べらんめえ! こまけぇこたぁいいんだよ!! >>
まあ、大江戸線はまずもって「深い」と言われてしまう。「感慨深い」とか「味わい深い」と
いうことではなく、単に物理的に深いのだからまいってしまう。特に新宿や六本木といった
もっとも利用者の多い駅ほど深い点が、悪い印象に拍車をかける。加えて、車内の狭さも
また大江戸線の悪しき特徴だろう。圧迫感のあるところへもってきてカーブを走行中に耳を
つんざくような異音に多々見舞われる。大江戸線は半ば環状線なので当然カーブは多い。
どうやらあの音はブレーキ音ということらしい。大丈夫なのか?
しかし、以上のような欠点は不可抗力だ。後発の路線故に、既に多くの路線が入り乱れて
いる主要駅ほど深くなってしまうのは仕方がないし、建設費を節約するために径の小さい
トンネルを採用したのも時代の要請といえる。確かにこれら問題は利便性や快適性に直結
するものなので無いに越したことはないが、所詮は鉄とコンクリートの話でしかない。
「コンクリートから人へ」。どっかの友愛政党のスローガンではないが、鉄道の主役は人だ。
そして人がその鉄道を利用する最大の決め手となるのはそこに「街」があるからである。
沿線の街に魅力があれば、どんなに駅が深くても車内が狭く煩くても人は電車に乗るだろう。
<<★大江戸沿線物語 ~高台を捨て、高層へ~ >>
昭和の沿線住宅開発の成功例が東急田園都市線とするなら、平成の成功例こそは、この
大江戸線であろう。郊外の私鉄の高台の住宅地から、都心の地下鉄の高層マンションへと
主役の座が移ったわけだ。最も象徴的なのが絵に描いたような下町の風景をハイペースで
超高層マンション群に塗り替え続けている中央区の月島、勝どき界隈である。銀座に
直線距離で近かったこのエリアを劇的に変貌させるきっかけになったのは、都市開発に
関わる法改正と共に、大江戸線の果たした役割はとてつもなく大きい。さらにお役人も
ここまでの成功を予見できなかったのか、勝どき駅に至っては朝の駅構内と出入り口の
混雑を解消するため、地下ホーム拡幅等の難工事を今になっておこなっているほどだ。
とはいえ、昭和の田園都市線に対し平成の大江戸線と称するには、路線としての明確な
イメージが大江戸線には存在しない。だいたい、家を探すにしても「大江戸線で探そう」とは
なかなか考えないであろうし、「大江戸線沿線に住んでいます」と答える人も少ないと思う。
このことは大江戸線が俗に「6の字」運転と言われながらも、路線図上は環状線であることに
帰結する。環状線であるから、東西南北まったく性格の異なるエリアの寄り合い所帯となるし、
放射状に伸びる鉄道との結節点が多く、ザ・大江戸線の駅というもの自体が多くないのだ。
しかし、その散漫な沿線イメージこそが大江戸線の強みの裏返しではないだろうか?
大江戸線は開通を契機に、利便性に優れる各乗換駅においてそれまで地味であった
周辺の街の認知度を劇的に向上させるあまたの再開発プロジェクトをも成功させてきた。
前述の月島然り、清澄白河、中野坂上、練馬、飯田橋、麻布十番、青山一丁目など
あげればきりがない。それらプロジェクトの中でも最も象徴的なのがあの六本木であろう。
また、大江戸線により新しい息吹を吹き込まれた街がそれぞれのブランドを独自に確立する
までになったからこそ、大江戸線としてのイメージをますます希薄にしているともいえるのだ。
そんな大江戸線の沿線を結びつける唯一のキーワードが高層住宅ということになろう。
大江戸線はもともと光が丘~練馬間のローカル鉄道であったが、この始発の光が丘自体が
機能的な高層住宅の先駆けのような存在だ。まさに巨大公園の中に住まいがある、といった
風情で公共施設も充実しているし、この環境から座って新宿や六本木、汐留の超高層ビルに
通勤できるなんてある種の理想郷のようでもある。もっといえば、同じ都営でも三田線の
暗いイメージ、大江戸線の明るいイメージは、高島平団地と光が丘団地の差とまでいっても
過言ではないだろう。
なお、光が丘は「グラント・ハイツ」と呼ばれるアメリカ空軍の家族宿舎が返還された
跡地であるし、六本木一帯は「ハーディ・バラックス」と呼ばれる米軍駐留地であった。
このハーディ・バラックスの跡地は現在、東京ミッドタウンや国立新美術館として六本木の
新しい顔となっている。実は大江戸線はアメリカとの縁も深い路線なのである。
<<★…そして江戸が色濃く残るエリアほど活気がない皮肉 >>
一方で、再開発地の多い大江戸線でも高層化を頑なに拒み続ける頑固エリアが存在する。
古めかしい町名を伝承し続けている牛込地区がそれだ。新宿区は条例により区内の大部分の
エリアで新規の高層開発を禁じているので、せっかく大江戸線が陸の孤島から開放したにも
かかわらず、隠遁者としての道を歩み続けている。また、上野御徒町、蔵前界隈に至っては、
地域間競争で戦うことなど露程も考えていないような諦めムードが全体に漂っている。
大江戸線は都心の南と北の勢いの差を如実に表出させたと言って良いだろう。光が丘を
始発とする放射部は都庁前駅から環状部の南側に直通するように終日運転しているし、
朝の最混雑区間は東西線からの乗客を南側に運ぶ門前仲町→月島間となっている。
さて、今後の大江戸線であるが、光が丘から先、西側の大泉学園町方面への延伸計画が
持ち上がっている。沿線としてのイメージの希薄な大江戸線ではあるが、放射部が伸びる
ことにより通勤路線としての重量感が増し、新宿、六本木に便利な沿線としてイメージ
しやすくなるかもしれない。 ……、うーん、しかし、いったいどこまで江戸は大きくなるんだ?
やはり「ゆめもぐら」の方が良かったのだろうか? もっとも死んでも言えないけどね。
「ゆめもぐらに住んでます」なんて。恥ずかしくて…
ハーディ・バラックスを知っているとは恐れ入谷の鬼子母神。
大泉学園町方面への延伸は地主が折れてきたので思ってたより早そうだ。
>>764
東京都交通局の駅で東京都枠外にあるのは都営新宿線の本八幡駅(千葉県市川市)だけ。
何も考えないで川越までとか言っちゃってるけど、都営線を埼玉県内まで伸ばすのには障害があるんじゃない?
一体、誰がお金出すの?
都民は埼玉県民のために税金使うのは嫌がるだろうし、「埼玉高速鉄道」造る時も他の埼玉県人が反対するとか色々あったよね。
川口市・鳩ヶ谷市・浦和市(当時)の本当に一部の県民しか使わない路線なんで。
サッカーワールドカップ日韓共催が決定して浦和美園駅までの開通目標できたけど、工事前に埼玉県知事が発表した埼玉スタジアム前まで数百メートル延伸して新駅を造る計画は県民の反対で白紙になったから、ワールドカップの時はスタジアムまで15~20分歩いたよ。
埼玉「高額」鉄道に任せればいい、というのはまあ冗談ですが、
東京都が金を出して新座市まで延伸する案が非公式にあるみたいです。
>実は、東京都から本市に、操車場と合わせて1駅の延伸が非公式に打診されています。
>ありがたい提案ではありますが、私が延伸促進協議会の会長を務めているので、
>直ちに了解することは難しい状況です。
>東京都が東所沢駅までの延伸を公式に断念した場合に改めて先ほどの提案があれば検討できますが、
>現在の状況では難しいと考えています。
http://www.city.niiza.lg.jp/~hisyo/discussion/dis093.php
地下鉄に詳しい方沢山いるみたいなんでおうかがいしたいのですが、丸の内線四谷三丁目の駅は、もうこの先ずーっとエレベーターやエスカレーターつかないんですかね?マンション購入考えた時に、老いた体に階段きついかも、という不安が、あるんです。四谷三丁目に気になる物件あるのですが…
私も住友のタワーを検討した際に、四谷三丁目の階段の急傾斜にびびって止めた経験があります。
だけどエレベーターさえ作る余地がなさそうですよね。
みなさんなにもそんなに本気にならなくても
都営なんだから、埼玉に延びるわけないじゃん
新座駅までなら
ひと駅だけでは済みそうにないけど?
有楽町駅
大手町駅
ここの乗り換えの面倒くささは地下鉄ランキング上位クラス
でもやっぱり永田町駅にはかなわないかなー
飯田橋駅の都営からメトロ
蔵前駅
仲御徒町駅から上野広小路駅
あ
昔の計画はどんどん消滅していってるんですね~
九州新幹線や函館新幹線は作ってるのに
キャナリーゼは尊称でなく蔑称ですよ。
勘違いされているようですね
高級住宅地かどうかは価値観次第だけど、高額住宅地であることは間違いない。
なんで???
あんなに大量に安いマンションを供給しているのに、どこが「高級」なんだ???
どこが「高額」なんだ???
安かろう悪かろう、デスヨ
一軒家たてようと思ったらいくらするか計算してごらん。坪1900万円だぜ。
高級住宅地と違って、超大量に物件が売り出されているから、
まさに現代の多摩ニュータウンだな
今の購入層はそこそこちゃんとした人たちだと思うけど、
世代交代して、安い中古購入者が中心になったら、雰囲気は大きく変わるだろうな
■ 南北線 ■ N01~N19 (東京メトロ)
【沿線ランドマーク】六義園、小石川後楽園、サントリーホール、麻布十番、プラチナストリート
【利用者イメージ】関東に昔から地縁のある通勤通学者、サッカーファン
【料理に例えると…】老舗洋食屋のオムライス
●解説
<<★本当の金持ちは退屈で慎ましいのか?? >>
南北線は例えば地方から上京してきたような若者には最も話の通じない路線であろう。
ざっと沿線を見渡した限り、スター不在であることは否めない。南北線沿線でいちばん
賑やかな街は? と問われると答えに窮するのではないだろうか? しばらく考えてみると
「飯田橋の神楽坂…」とか「後楽園? ラクーアあるし……」みたいな答えがポツポツと
浮かんではくるが、「でも………」となってしまうであろう。白金なんかはマスコミに
おける露出度も高かったもんだが、飽きられたのかデフレの世相を反映しているのか、
最近は「シロガネーゼ」なんて造語を使う機会もめっきり無くなってしまったようだ。
南北線の路線の経路を決定するにあたっては、もう少し柔軟さがあってもよかったのでは
ないかと思う。例えば王子をでたらビッグターミナルで大商業地の池袋を経由して、
早稲田、四谷へと抜けるコースでも大きな迂回にはならなかったはずだ。ましてや、
南北線の駒込~後楽園にかけては都営三田線とほぼ平行していて、どちらも行き着く先は
白金高輪~目黒のメトロ&都営併走区間となっている。地味な者どうしがここまでお互いに
寄添い合って、いったいどうしようというのか? また直通先の埼玉高速鉄道沿線からすると
赤羽岩淵駅がJR赤羽駅に接続していないのがツライ。もっとも赤羽駅などに乗り入れて
乗客が南北線に流れることなくJRに逸走してしまうのを懸念してのことなのだろうが、
「そんな逃げ腰な路線、はじめから作るなよ…」と言いたくなってしまう。
結局のところ、地下鉄沿線のイメージを決定づけるのは魅力的な商業地である。
公益性の観点からしても住宅よりも業務ビル、業務ビルよりも商業ビルなのだから。
何線とはあえて言わないが、あれだけ都心のオフィス街を貫通していても、地味とか
暗いとかオヤジ臭いなどと言われてしまう路線だってあるのだ。商業→業務→住宅という
序列がまかりとおる中、間違いなく最下層に位置してしまうのがこの南北線だ。
商業も弱ければオフィス街も弱い。森ビルのアークヒルズを皮切りに溜池山王から
六本木一丁目にかけてはAクラスと呼ばれる高スペックのオフィスビルがずいぶんと
集積はしてきたが、丸の内界隈や六本木ヒルズなどと比べると、どうしても見劣りするのだ。
代わりに南北線沿線にあるのは俗にプレミアムアドレスと呼ばれる高級住宅街だ。
本駒込、小石川、西片、市ヶ谷砂土原町、番町、赤坂、南麻布、白金台、上大崎と
字面からして襟を正したような由緒正しい住所ばかりである。というわけで南北線に乗って
最もハッスルするのは、自分で買うわけでもない高級住宅街のことを喧々囂々した上で
その正しい序列化に日々心血を注いでいる高級住宅街オタクであろう。しかし、そんな
オタクの中でもひときわマイノリティなオタクの数はたかが知れているし、金持ちはあまり
電車に乗らない。だから乗客が少ない。もっというと悪いイメージすら持たれないほど空気な
存在なのが南北線なのではないだろうか? もっともその空気は澄んでいて清潔なのだけど。
数少ない南北線の公益性の高さを上げるとすれば、まず六本木一丁目は単独駅で
ありながら周囲に泉ガーデンをはじめとした都市機能が集積していること。そして溜池山王駅
での銀座線への乗り換えがとても便利なことであろう。ちなみに銀座線の溜池山王駅は
97年に南北線が延伸した際に一緒に開業した駅である。
<<★スイーツ(笑)のいない路線に将来はあるか? >>
と、まあ南北線自体は空気なのだが、この地下鉄線内の空気を直通先の東急沿線まで
そのまま共有していることはまことに興味深い。すでに南北線に関してはスター不在の
静かな高級住宅街路線と結論づけたが、同じことが直通運転している東急目黒線にも
そのまま当てはまることに異論はないであろう。これが、南北線と目黒線の関係だけで
終わるのなら取り立ててどうということはないが、東急田園都市線と半蔵門線においても、
朝と夕方に極端に混雑が集中する典型的なサラリーマン通勤路線という点で一致しているし、
東横線と日比谷線に関しては単なる通勤路線にとどまらない、若者から観光客まで混載した
華のあるメジャー路線としての共通項があると言えるのではないだろうか。
この東急沿線との直通関係というのは本当にあなどれないものがある。東急の各沿線には
それぞれ同類の人を惹きつけるような明確なイメージが存在するからだ。特に看板路線の
東横線は、その割高とも言われる賃料に尻込みをしない進取の気性に富んだ感度の
高い消費者が多く、意欲ある若い起業家が店や事務所をもつのにも最適の立地といえる。
東横線と直通する日比谷線の恵比寿や六本木には若くて勢いのある企業、クリエイティブな
産業が多く立地しているが、東横線との結びつきにより優秀な人材確保の点で有利である
ことも強く作用しているだろう。東横線と副都心線が一体化する2012年以降は、日比谷線と
副都心線との間で、クリエイティブ産業や情報サービス企業の綱引きが激しくなることも
予想される。この副都心線はファッションを中心とした日本一の消費地であることからも
東横線との組み合わせはお互いが相乗効果を上げる上でベストマッチではないだろうか。
先に「地下鉄沿線のイメージを決定づけるのは魅力的な商業地である」と述べたが、
街を育て沿線のイメージを形成するのは、結局のところ人であり、視野の狭い鉄道オタクや
退嬰的になってしまった中年男性でもない限り、人は家と会社を往復するだけでは満足しない
ものである。丸の内ほどのオフィス街ですら、商業地としての地位を確立しなければ
オフィス街としての優位性を保てなくなってしまったほどサービス業経済が進展した東京。
その東京の中でも新しい路線である南北線が、大きな商業地をまったく経由していない
というのは、やはり、あまりにももったいないなあ、と思わずにはいわれないのである。
>視野の狭い鉄道オタクや
>退嬰的になってしまった中年男性
ぽぽさんのことですね、わかります。
相変わらず副都心線びいきですね。
副都心線の先に、東武や西武の埼玉勢が
繋がっている点も省かれているしな。