1.理事長への提案書
なぜ唐突にマンションサイトが立ち上がったか不思議に思う住民の方々が多いかと思います。しかも何の前触れもなく勝手に立ち上げた訳ですから、少なからず反発や反感を買うのは世の常です。
実は布石があったのです。それは理事会諮問機関の専門委員会「情報化推進委員会」設置の提案です。末尾に当時の提案書を公開します。(個人名、電話番号は伏せ字)
これは意見箱に投函するような内容ではないので、理事長に直接手渡して話をしようと考え、フロントに理事長の部屋番号と電話番号を尋ねました。
ところが、なんと管理会社にいきなりブロックされたのです。理由は「理事長の個人情報は開示出来ません。」と、我々管理組合の理事長なのに、笑わせます。
従って、以降は直接理事長とコンタクトすることが許されず、全て管理会社が仲介に入る仕組みになったのです。
2.理事会との前哨戦
その後の私(管理組合員)vs管理会社(理事会のスポークスマン)との泥仕合は「今はまだ語るべき時ではない」ので省略します。
その間、9月12日のホコロコマンョンポータルサイト説明会への出席とテンフィートライト(ISP)との個別打合せを行いました。個別打合せは、管理組合として将来独自ポータルサイトを立ち上げた時にISPとしてどの程度無償協力してくれるか探るためです。
更に9月25日の理事会懇談会と10月3日の駐車場説明会に出席していますので、ご存じの方はいらっしゃると思います。
また、9月18日には別途「駐車場運用基本方針の提言」を理事長宛に提出しています。これも何れは公開します。
3.理事会と会談
さて、最初のA棟の入居が2007年9月に始まってから3年経っていますが、私がこのマンションに来たのは今年2010年4月、サイトは何も立ち上がっていませんでした。あるのはISP提供の貧弱な機能のマンション・コンシェルジェだけでした。
ドメイン名を取得する前日の10月9日、理事会主催の駐車場説明会が午前と夜の計2回開催されましたが、この合間に、理事会と私との間で長らくペンディングになっていた私提案「情報化推進委員会の創設」に関する会談がやっと開かれました。
これは、第4期第7回理事会(7月25日)で却下された事に対して、「審議内容が間違ってる」と抗議文を正式に理事長宛に提出(ただし管理会社でまたもやブロック!)した事に対して会談の場が設定されたためです。
ところが2時間以上に及ぶ討議にもかかわらず双方意見がかみ合わず決裂してしまいました。
4.理事会の見解
双方の見解は次の通りです。
【理事会見解】
インターネット普及率(インフラ)が100%でも一部に利用できない住民がいる。その住民の方々が自助努力によりインターネットが利用出来るようになるまでは、管理組合としてはインターネット利用を住民に強制する事は出来ない。
【私の見解】
インターネット普及率が100%で、しかも利用有無に関わらず管理組合は利用料(月\1,500)を全戸から強制徴収している。従って、一部の利用出来ない住民には利用料を払ってるだけの利便・利益が享受出来るように、管理組合として積極的に住民のIT(情報技術)レベルをボトムアップしデジタルデバイド(情報格差)の解消を図るべきだ。
上記の理事会見解は第4期第7回理事会報の最後のページに記載されています。
見解の相違は、「住民のレベルが自然に上がるのを座して待つ」か「住民のレベルをボトムアップする仕掛け作りをするか」の違いです。
理事会は、あくまでもマンション内公益の観点から底辺の情報弱者に基準を置いて考えていますが、私は一歩前進させてミドルに基準を置き底辺の情報弱者を救済しボトムアップする考えです。
理事会の考え方の根底には、インターネットを利用出来ない(又は利用していない?)理事が何人かいることも影響しています。9月25日の懇談会の席上で「インターネットは利用してないけど金払ってる!」と豪語している理事がいたくらいですから。
5.理事会と決裂
理事の1人からは「マンション内でインターネットの同好会としてやった方がいい」との意見がありました。また他の理事からはマンション内の高齢者の集いを自主的に同好会としてやっているとの紹介もありました。
しかしインターネット利用料を強制徴収しているのは管理組合です。使えない人からも料金をむりやり徴収しているのです。
従って、これは同好会レベルのマターではなく管理組合のマターとして考えなければならないと言うのが持論です。
以上の理由から「同好会レベルの問題なら、わざわざ理事会には提案しない。同好会ならやりたい人がやればいい!」と突っぱねました。
管理組合業務と同好会では大義名分が違いますから、ミッション(使命感)やモチベーション(やる気)に雲泥の差があります。
同好会は趣味の範疇です。同好会は自分の利益を図ることが目的の私益で、マンション内の情報弱者の救済やレベルの底上げという公益活動とは根本的に違います。
これじゃ平行線です。今期理事会の考えでは無理ですから、理事の首がすげ替わる来期に再度提案する手もあります。あるいは自分が理事に立候補して自分がやる方法もありますが、私の経験では理事なんて普通に誰でも出来るものですから、敢えて立候補するのではなく管理組合員の義務として「輪番で回ってきた時にすればいい」の考えです。むしろやるのなら一期毎に完結する理事会と違い多期にまたがりじっくり取り組める専門委員会です。
こんな平行線の議論をしてたら時間ばかり食っていっこうに前に進みません。理事会の意識改革も期待出来ません。
それだったら「やっちまえー!」です。
その結果、一週間後に私が速攻でサイトを立ち上げた、と理解していただければ幸いです。要するに議論してる暇があったら手を動かした方が早いのです。
ただ、これだと独断専行のスタンドプレイになりますから、管理組合という組織では慎まねばなりませんが。
もし決裂していなければ、専門委員会として公募で住民有志を募って十分議論し、来年から2年かけて、管理組合としてマンションポータルサイトをじっくりと立ち上げることになった手はずでした。
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