「友人がうらやむ」→「私だけすばらしい物件を手中にしかけていると感じる」→「他人よりもいい暮らしなんだと思う」→「仲間うちではプチセレブかしらと気づきはじめる」→「自尊心がくすぐられる」→「やっぱり、私の人生、間違ってなかったと思う」→「私は選ばれし人間だと思う」→「ちょっと鼻が高くなる」→「この物件以外で暮らす友人とささいなことですれ違う」→「悪いのはあの家族。きっとねたみね、と思う」→「私は悪くない。だって正しいことをやってきたんだからと信じる」→「前のマンションの知り合いから、連絡が減ったなあと、ふと思う」→「息子の同級生の同じマンションの家族と、マンションのすばらしさについて話をする」→「視野が狭くなる」→もう手遅れ。たかが集合住宅に住んでいるくせに人より優れていると錯覚する主婦がまた一人誕生。おめでとうございます。