ジオラマ上,透明の建物は隣地の既存建築物等です。本物件の大きなマイナスポイントとしては東側を走行する環状線の音でしょう。とはいえ,バルコニーが環状線に向いているわけではなく,基本的には東から西にくるにつれて電車音は軽減されるのでまだしもマシとは言えます。周囲の状況を見ると,近隣に目立って高い建物は存在しないので,採光については問題なさそうです。眺望については,寺田町から南方向というとハルカスくらいしかないので,抜けているのは抜けているのですが,見えてもどうということはない景色が広がっています。
画像は,北東から南西方向へジオラマを撮影しているものです。左側の2階相当の構造物が環状線です。右側のルーフ部分に車が乗っている建物がライフです。
ゴミ置き場は,マンション1階部分に設置されているので,独立して建屋が設置されているわけではありません。民間業者を入れているので,24時間ゴミ出し可能ということでした。マンションには集会所は設置されていませんが,その分エントランスを広く確保しているので,定例会についてはエントランスで行うことになるだろうとのことでした。規模が小さいマンションでは,管理人室を借りることもあるそうです。管理組合の総会については,どのマンションでも公民館等を借りることが多いらしく,年1回の総会のために集会所を作るよりかは,住戸にしてお金に変える方が最近の主流の考え方とのことでした。エントランスが広々としているのは高級感がありますし,その空間で管理組合の定例会も含めてちょっとした打合せができるのはホテルライクで面白いなと感じました。
この辺りはジオラマで説明できないので,ランドプランを掲載します。
階段や共用廊下部分については,コストを意識してか鉄柵づくりでやや残念なところです。エレベーターは104戸に対して2基確保しているので,ゆとりがあるのではないでしょうか。また,エレベーターの停止階は鍵と連動するため,勝手に居室のある階以外には停止できないようになっています。
この鍵が優れもののようで,持っているだけでエントランスのオートロックが自動で解除されるほか,宅配ボックスに荷物がある場合は,エントランスを通過した時点で知らせてくれるので,従来のように一旦居室にたどり着いてから荷物の到着が判明するのではなく,帰宅時にエントランスで分かるので,動線の無駄がないということでした。私はそんな便利な設備に生まれてこの方接したことがないので(宅配ボックスすら利用したことがない。),時代の進歩に驚かされるばかりです。
【モデルルームについて】
モデルルームは,環状線に沿った南東側角部屋Hタイプを基本とし,書斎を設けるなどのオプションを入れたものでした。普通は一番広い部屋にすることが多いので,あえて環状線の音が気になり一番不人気そうなHタイプをモデルにしたのは意外でした。担当者の方によると,営業マンの間では,えーっHタイプにするの~…もっといい部屋があるじゃないの…という雰囲気になったそうです。それでも,このモデルルームでお客様に買ってもらわないといけないのがつらいところとおっしゃっていました。
画像は居室アルコーブ部分を撮影したものです。玄関ドアが設置される面はタイル貼りです。側面は一般的な吹き付け塗装です。
とはいえ,ディスポーザーを中心に設備面がかなり充実している旨を伝えると,ほかの天王寺区内分譲中マンションを調査して,導入しているものについてはトイレ内に手洗いカウンターを除いてすべて導入したとのことでした。
さて,問題の防音性能ですが,窓ガラスについてはLow-E仕様ではないペアガラスを採用しているとのことで,サッシの防音等級はT-3のものを導入しているとのことでした。さすがにT-3ともなると,ガラスが重く開閉に力がいるので,リビング側から開けるときは取手がついています。この防音性能を確認すべく,担当者の方がテレビ音量を最大にして,バルコニーに私たちを立たせてガラスを閉めてくれたのですが,音がすぅっと消えていくような印象を受け,T-3サッシの防音性能の高さを実感しました。東急不動産のシミュレーションでも,窓を閉めれば生活に問題ないことは確認しているとのことであり,非常に安心しました。サッシ以外にも,バルコニーに設けられている吸排気口について防音措置が取られており,しっかり対応を図ったことが感じられました。
また,音の問題については,事前にどの部分が一番うるさいかということも表にして説明していただけました。やはり,東に面するHタイプの13階部分がもっともうるさいそうです。その後,西の低層階に近づくにつれて騒音レベルも徐々に下がっていくということでした。したがって,音が気になる方は南西側住戸の低層階から中層階を選べばよいということになります。
トイレについては,本タイプのみカウンターがありますが,手洗いは併設されていません。この点が他物件と比較したときに弱いとおっしゃっていました。ただ,トイレ自体はちょっとよいもの(TOTOのプレミスト・セフィオンテクト搭載のもの)を採用したとのことです。
そのほか,大阪ガスの電気を採用していて,エネルックの効果もあり光熱費が比較的抑えられるのがメリットということでした。
【価格帯・管理費】
価格についてですが,南西角住戸は広いこともあり,環状線から最も離れているのでさすがに値が張りますが,全般的に天王寺区の物件にしては目に優しい価格ではないかと思います。本物件の坪単価は220万円ということでした。 階数が上がるからといってめちゃくちゃな価格の乗せ方をしているわけではなく,数十万円の単位で徐々に上がっていく形です。
管理費も,ネット使用料込みでおおむね1万5千以内に収まっており,非常に低廉な印象を受けました。価格も管理費も非常に安く感じますと感想を言うと,担当者がおっしゃるには,そもそも他の天王寺区で分譲中の物件が高すぎるということでした。とはいえ,価格も含めてこの管理費の安さは非常に競争力があると評価してよいと考えます。