タカラレーベンの提供する「レーベン多摩センター」の見学に行ってきました。
他の物件とは違う「建替事業」という形態の物件だそうで、珍しい事業の特徴に興味を持ちモデルルームを見学してみることにしました。
タカラレーベンの提供する「レーベン多摩センター」の見学に行ってきました。
他の物件とは違う「建替事業」という形態の物件だそうで、珍しい事業の特徴に興味を持ちモデルルームを見学してみることにしました。
○モデルルーム見学の流れ
モデルルームは、小田急・京王・多摩都市モノレールが乗り入れる「多摩センター駅」から徒歩12分ほど歩いたところにあります。多摩センター駅前は独特のコンコースが張り巡らされており、通りに出るまでに細かい通路や階段を降りるのが少しわかりづらいかもしれませんが、一旦北側の「多摩センター通り」に出てしまえば、まっすぐ東に進んでいくと通り沿いに建物が現れます。
建物に入ると受付の女性が裏から出てきてくれ、予約名を告げるとそのまま打合せブースに案内されます。そこでアンケートの記入を済ませると営業マン登場。20代前半のとてもフレッシュな好青年で、最初のアンケート確認から一生懸命熱を込めて対応してくれました。このモデルルームにはコンセプトムービーや大型模型等の派手なプレゼンがなく、営業の手元資料で会社や建替事業についての説明からスタート。説明が終わると、床や天井の構造が断面模型でわかるミニコーナーを通り、モデルルーム見学へ。見学を終えるとまた打合せブースに戻り、今後のスケジュールや価格帯のことをお話するという流れです。
全体を通して2時間ほどの案内でした。
○コンセプト:業界としても希少な建替事業による都市再生プロジェクト
レーベン多摩センターの最大の特徴は、何と言っても「建替事業」による新築プロジェクトであるという点です。
そもそも建替事業とは、その字の通り古いマンションを建替えて、同じ場所に新しい建物を計画するというもの。ただ、マンションの建替えというのは、言葉で言うほど簡単ではないようです。営業の方のお話によると、そもそもマンションは日本全国に約600万戸存在し、そのうち昭和56年以前の旧耐震法で建てられたのは100万戸近くあるそうですが、そのうち無事建替えに至ったものはわずか250棟ほどだそう。これほどまでに建替えが進まない背景には、そもそもマンションの住民の合意がまとまらないことに始まり、新築するディベロッパー側が新たな販売をするのに立地条件が厳しいと判断する場合や、そもそも建築に関する規制が建築当時から変更になっていて、同規模のマンションが建築不可能という場合もあったりするそうです。そんな中で、このレーベン多摩センタープロジェクトは見事諸々の条件をクリアし、ついに建替えの建築工事が着工するに至っています。
では、建替えられた新築マンションに新たに引っ越してくる我々にはどんなメリットがあるのか質問してみました。すると、「土地の取得」が普段の事業と異なるため、購入金額にメリットが出ることを教えてもらいました。通常のマンション事業の場合、その敷地を確保するのに、国や都道府県、地方自治体などの公共機関相手であれば「入札」が行われ、また個人や企業相手では「近隣相場」に応じた価格の合意のもと「売買契約」が結ばれます。つまり、マンションディベロッパーが一度、敷地を丸ごと買い取った上で、さらにそれをマンション購入者に売っているのです。このやり方ですと、やり取りが増えるたびに利益が乗っていきますので価格が割高になります。それに対して、建替え事業の場合は既に入居者が入っており、その敷地は建替え後も(ほぼ)継続して居住する住民のものです。このレーベン多摩センターのもそうなのですが、一般的な建替え事業の場合、旧マンションよりも戸数を倍近くまで増やし、元々住んでいた居住者に加えて新規入居者が増える形となりますので、マンションディベロッパーとしては土地全体を一旦買い取る必要はなく、新たに販売する戸数の割合分だけの仕入れで済むため、リスクが少なく無駄な経費を利益として上乗せせずに割安で販売できるとのことでした。
個人的には、建替えられたピカピカの新築マンションにたまたまこうした背景があるだけで割安で住めるのなら、とってもお得に感じました。元々の居住者や組合に気を遣うのではないか、とも思いましたが、全240戸のうち元々の居住者は79戸だということで、新規の入居者の方が圧倒的に多いのでその心配もいらなそうです。
○アクセス:3路線利用可能なベッドタウンの穴場「多摩センター」
レーベン多摩センターの主要な最寄駅は、京王線・小田急線・多摩都市モノレールの3路線が乗り入れる「多摩センター駅」です。
都心からは少し離れており、都内の主要駅として真っ先に名前が挙がるわけでは決してないこの「多摩センター」ですが、3社3路線が乗り入れる都内でも有数の乗り換えターミナル駅であり、駅前の都市計画も大規模なコンコース等非常に統一感を持って整備された西の主要都市の一つなのです。
3社3路線が乗り入れる交通は非常に多彩。まず新宿へのアクセスは素晴らしく、京王相模原線利用なら「調布駅」乗り換え(タイミング良ければ直通)で約29分、小田急線利用でも「新百合ヶ丘駅」乗り換えで約35分で到着します。ここで特筆すべきは、巨大ターミナル駅「新宿駅」まで、最寄りの駅から2路線の直通電車が利用できる安心感です。現代の東京都内では、特に都心へのアクセスに関して多くの比重で電車を利用しており、事故や機械トラブルなどによる遅延や運転見合わせで影響を受けるケースも後を絶ちません。どんなに便利な路線の駅直結に住んだとしても、最寄り駅の路線が運転を見合わせてしまってはどこにも行けなくなってしまいます。そんな中、新宿駅まで最寄りの「多摩センター」から2路線が直結しているというのは、いざという時のリスク回避としてこれ以上ない条件なのではないでしょうか。
また、多摩都市モノレールは東京都内では貴重な、南北に走る路線です。多摩センターが始発なので朝でも座ることもできますし、最近発展が著しい一大商業都市「立川駅」にも1本でつながります。また、物件まで多摩センター駅からは徒歩16分ほどありますが、それから1駅北に進んだ「松が谷駅」からはフラットで徒歩8分。多摩センター駅からはバスも利用できるので、いろんな生活シーンや条件に合わせて、最適な手段を選択することができます。
○エリア特性:公園や散策路に面した、緑豊かな成熟の住環境
「レーベン多摩センター」の位置する松が谷エリアは、100ヘクタールを超える広大な敷地内に整然と配置された住宅・広大な公園・小中学校・散策路等が一体となった街づくりがしっかり整ったエリアです。中でも、この物件は松が谷遊歩道と大塚西公園に隣接し、タウン内でもより緑豊かな区画に誕生します。これも建替え事業のメリットになると思いますが、このエリアに関しては本当に緑が豊富に計画され、それが造成されてから約半世紀の時間が経っているため、豊富な木々が見事に生長し、閑静で潤いに満ちた「杜の街」が非常に円熟味を漂わせています。多摩センター駅周辺の便利な商業エリアも魅力ですが、自宅マンションの周りは緑に溢れた遊歩道で囲まれている・・・自然が好きな私にとってはこの上ない贅沢な条件に感じました。
○マンションの特徴:構造に独自のアイデア
この物件は、マンションの構造にも独自のアイデアが豊富でこだわりを感じました。
まず、基礎となる構造の部分では、モデルルームには珍しく床や天井、壁の内部構造がわかる断面模型を展示しており、丁寧に説明をしてくれました。特徴は、まずコンクリートと床材を直接施工せずに空間を空けておく「二重床」。これは主に音の伝わりを防ぐのに効果的で、よく集合住宅で気になる上階の足音などを大幅に軽減してくれます。細かいこだわりは、床を浮かせて施工するために「束」という小さな柱をたくさん立てるのですが、その束からも音が伝わらないよう、束の根元に全てゴムの緩衝材を挟むところまで徹底。また、使用するコンクリートはその成分や中に使う鉄筋の種類等を洗練させ、90年の寿命を持ったものを使用しているんだとか。これで、2度目の建替えは当分考えなくてよさそうです。
共用部サービスは、旧マンションの組合と最終調整中らしいのですが、入居者利用のキッズルームは用意される予定。また、管理人がエントランスに待機してくれますが、コンシェルジュサービスがどこまで完備されるかはこれから決まるようです。
駐車場については、新規入居者160世帯に対して100%の160台を用意。機械式立体駐車場で場所は抽選となるようですが、最低1台は保証されているのが嬉しいですね。
○住戸特徴:「生活用水」に独自の浄水機能
住戸の最大の特徴は、タカラレーベン独自の技術で実現した「たからの水」が、使う水道全てで利用できる驚きの設備です。
通常、浄水器を住宅設備に採用する場合はキッチンの水栓に浄水カートリッジを内蔵させ、手元のスイッチでオンにするとキッチン水栓からのみ浄水が利用できると思いますが、タカラレーベンの場合、その浄水カートリッジが住戸に引き込まれた水道管の入り口すぐにセットされており、そこから家の中の洗面所、トイレ、風呂のシャワーまで、全てが何と「浄水」になってしまうのです。この特別に浄化された水を「たからの水」と呼ぶそうですが、肌の表面やお茶の葉からミネラルを奪ってしまう「塩素」を極限まで取り除いた水だそうで、料理だけでなく入浴や洗面など、肌に触れる全ての場面で非常に効果を発揮すると説明を受けました。実際、たからの水の成分を調べる粉を使った実験を見せてもらいましたが、確かに塩素の成分はほとんど反応がなく、健康にとても良さそうな感じがしました。
そんな素敵な水が使える住戸は、間取りも使いやすい作りになっています。モデルルームは91㎡(4LDK)のプランを見せていただきました。玄関には天井高まである収納に傘ホルダーまで完備、洋室には1住戸につき1箇所以上たっぷりWICが付きます。まっすぐ伸びた廊下を抜けた先がLDKになっており、隣接した洋室のパーテーションを取り除いた広々空間には、十分な日当たりが入りそうでした。バルコニーも広々の奥行1,8mですので、小さめのテーブルと椅子を並べてくつろぐこともできそうです。ただ、キッチンのディスポーザーや浴室のミスとサウナは選択不可だそうで、この辺りが必須条件になっている方は注意した方がいいかもしれません。