経済紙に気になる記事が…
不安になります、35年ローンで買うとなると。
完成在庫とは、マンションの建物がすでに完成しているのに販売が続いている状態。新築マンションを開発・分譲するデベロッパーからすると、各案件は竣工前から販売を始めて建物が完成した直後に決済・引き渡しを行うのが理想とされる。なぜなら、完成直後にすべての販売代金を回収することで、用地取得や建築費などのために金融機関から借り入れた事業資金を全額返済できるからである。もちろん、そこで利益も得られる。この返済が延びれば、それだけ多くの金利を払わなければならない。利益も減る。だから多くのデベロッパーは、建物の完成時点までの全戸完売を目指す。
ただ、一部のデベロッパーは「竣工後数年かかろうと値引きせずに販売する」という事業方針を採用している。そういったデベロッパーが開発・分譲する新築マンションは、竣工後数年にわたって販売が続けられる。しかし、それは全体からみれば一部だ。
ところが、前述した37物件のうち、現状で半分以上の21物件が完成在庫になってしまっている。また、半年から1年後にはさらに増えそうである。これは私の経験値の範囲で、かなり異常だ。
同レポートで取り上げているのは、だいたいが郊外型ファミリーマンションになる。都心のように投資や資産形成目的ではなく、中堅会社員が実際に住むために購入するタイプのマンションだ。そういったマンションが、恐ろしいばかりの販売不振にあえいでる