8月を牽引したのは何といっても『BLUE HARBOR TOWER(ブルー ハーバー タワー) みなとみらい』で、平均9,461万円と高額ながら第1期1次~3次販売の229戸を即日完売しています。また、平均11,151万円の『Brillia Towers 目黒』の第1期3次販売38戸も即日完売しています。
これらの高額物件が寄与したため、8月の首都圏新築マンション平均価格は5,872万円と、2ヶ月連続で近年最高レベルを維持しています。昨年8月の平均価格は4,764万円でしたので、1年経過して前年比1千万円以上高い物件が供給されたことになります。
契約率は74.3%と、『Brillia Towers 目黒』が貢献した7月の契約率83.7%よりは見劣りしますが、引き続き高水準を維持しています。販売在庫数は最近増加傾向だったのですが、8月はわずかながら89戸減少、在庫整理という観点からはよいニュースです。
『BLUE HARBOR TOWER(ブルー ハーバー タワー) みなとみらい』と『Brillia Towers 目黒』が先導しただけに、8月の超高層タワー物件の売行きも好調でした。タワー物件発売戸数442戸は先月比108.5%増で、契約率も85.3%と高いレベルを維持しています。前年同月の超高層物件の契約率が50.9%だっけだけに、その回復ぶりが際立ちます。
これらの数値を地域別にみると、高額な229戸を即日完売した『BLUE HARBOR TOWER(ブルー ハーバー タワー) みなとみらい』の影響が色濃く出ていることがわかります。地域別販売戸数では神奈川県が29.5%と3割近くを占め、地域別契約率は神奈川県が83.5%と最も高く、地域別平均価格は神奈川県が35.7%アップと、こちらも最も高くなっています。
タイプ別住戸の成約率では、都区部ではワンルーム100%、1LDK73.9%、2LDK88.7%、3LDK67.4%、4LDK67.5%と、実はワンルームと2LDK以外は売れ行きは今ひとつでした。特に3LDK、4LDKが低調で、これはグロスの高さも影響しているものと思われます。
価格帯別成約率をみると、2,500万円以下が100%、2,500万円~3,000万円が80.8%、3,000万円~3,300万円が71.8%、3,300万円~3,500万円が79.5%、3,500万円~3,700万円が72.2%、3,700万円~4,000万円が64.7%、4,000万円~4,300万円が72.1%、4,300万円~4,500万円が81.0%、4,500万円~4,700万円が72.2%、4,700万円~5,000万円が58.9%、5,000万円~5,500万円が70.8%、5,500万円~6,000万円が77.1%、6,000万円~6,500万円が83.6%、6,500万円~7,000万円が71.1%、7,000万円~8,000万円が73.0%、8,000万円~9,000万円が80.2%、9,000万円~9,999万円が77.1%、1億円以上が92.5%、2億円以上が100%という結果です。
これを見ると、成約率が75%を下回っているのが3,000万円~3,300万円、3,500万円~4,300万円、4,500万円~5,500万円、6,500万円~8,000万円となります。これを無理やり読み込むとすれば、3,000万円以下の投資用と5,500万円~6,500万円のディンクス又はファミリー用、8,000万円以上の高額タイプがよく売れ、中途半端な価格帯は売れにくい、と見ることもできます。
なにはともあれ、8月は『ブルー ハーバー』相場でした。