「修繕積立金が倍々ゲームで増加していくのはタワマンの宿命か?」
について、いろいろなご意見どうもありがとうございました。
同じST梅田東の住人でも、修繕積立金の考え方ひとつとっても、色々ですね。
まさしく十人(住人)十色、なんつって。(あ、すべった)
ST梅田東を購入したのも、ご縁があってのことですから、やっぱり安全で快適で資産価値が保てるようなマンションであってほしい。また、出来れば組合員同士、近隣住人同士、仲良くやっていきたい。そう思わない組合員は(ほぼ)いないと思います。
その前提で考えると、1055:マンション住民さんの以下のコメントは、特に資産価値を保つ、という点において、大きな問題だと思うのです。
>とはいえ、私自身は10年程度で買い替えを視野に入れてるので総会決議になっても段階方式を選択します(笑)
>長期的にこのマンションの運営を考えてるならちっさなおっさん様の意見は参考にすべき意見だと思いますよ。
おっさんは、なにも、1055:マンション住民さんのご意見にケチをつけたいのではなく、
「マンションは10年で買い替えなさい 人口減少時代の新・住宅すごろく」
沖有人著
と同じ考え方にみんな感化されすぎているなあ、という意味で問題だと思うのです。
おっさん個人としては、ST梅田東の所有者の多くが 1055さんと同く、10年前後で売却を考えていると思います。金利が安く、ローン控除の恩恵が受けられる最初の10年間を過ぎる頃に、一番いい条件で売りぬこうという戦略ですね。
それ自体は、まったく問題ないと思っていて、問題だと思うのは、
同じ戦略の方にとっては、修繕費の積み立てが、均等法式ではなく、段階方式のほうが有利だという考え方です。
どういうことかというと、大阪市内でも、新築・築浅のタワマンのほとんどが修繕積立金を段階方式にしている中、10年後のマーケットを想像してみてください。
同じような条件の中古物件が一斉にマーケットに出てくるんです。他と差別化できない、付加価値のない物件はその中に埋もれ、大きく資産価値を下げていく。逆に差別化できる物件は、資産価値を維持できる。
築10年程度の中古タワマンの購入層は、30-40代の一次取得層がメインターゲットでしょうか。この層は、少なくとも、その後5年、10年住み続けるわけですから、物件のランニングコストに関する見方はよっぽどシビアです。購入後すぐに修繕費が上がるような物件はできるだけ避けるでしょう。修繕計画や積立金残高についても、非常にシビアな目で見るはずです。
今から10年後、修繕費が2倍、3倍に上がって割高になる物件がほとんどの中で、もし、ST梅田東が、修繕費の増加率が抑えられていて、かつ、修繕積立金に余裕があったらどうでしょうか?他のライバル物件に対して大きなアドバンテージをつけることが出来ると思いませんか?
まさしく「中古マンションは管理を買え」です。
釈迦に説法かもしれませんが、不動産投資は、結局は、出口で全てが決まります。仮に6000万円で新築購入したST梅田東の一区分について、維持費積立方式を現行の段階方式から均等方式にして、毎月1万円程度の負担が増える場合、均等法式へ変更したことによる増加分は、10年合計120万円です。あくまで仮説ですが、もし、段階方式を維持し続けることで、10年後の資産価値が均等法式の場合と比較してたった2%下振れしただけで、せっかくの120万円がふっとびます。5%だったら(120万円-300万円)で-180万円、大きくマイナスです。
またまた、長々と書いてきて、結局おっさんが言いたいのは、
「修繕積立金が倍々ゲームで増加していくのはタワマンの宿命か?」
について、もし、倍々ゲームとなっている現状の修繕費の段階増額積立方式を維持するならば、5年、10年後にST梅田東の売却を検討している1055:マンション住民さんにとっても、決して利益にならないのはないか、ということです。つまり、誰にとってもメリットがない、と思うのです。いかがでしょうか?
野村不動産のオハナシリーズ(修繕費の均等法式を前提とした新しいマンションブランド)と同じコンセプトのマンションは時代のニーズですから、これから少しずつ増えていくでしょうし、すぐ近くのジオタワー天六は、管理組合発足後、3年で管理会社を阪急から別会社に変更しています。(管理会社変更で、どれだけ維持費削減できたのか、サービスの質がどうなったのか、大いに知りたいところですね)
ジオ天六ツインタワーやブランズシティ天神橋筋六丁目は、購入層がST梅田東と少し異なるかもしれませんが、それぞれ100%自走式の駐車場を備えており、維持費がタワーパーキングに比べて大幅に抑えられるので、将来的には中古マーケットで大きなアドバンテージになるでしょう。
つまり、世の中は変わってきているし、不動産投資という点でいうならば、ライバル物件も動いているところは、すでに動いている、ということです。
他の方も書かれていましたが、国土交通省は、マンションの管理費は均等積み立て方式を推奨しています。
http://www.mlit.go.jp/common/001080837.pdf
(けっこう怖いことがいっぱい書いてありますが、ぜひ一読されることをお勧めします)
「一般に、マンションの分譲段階では、分譲事業者が、長期修繕計画と修繕積立金 の額をマンション購入者に提示していますが、マンション購入者は、修繕積立金等 に関して必ずしも十分な知識を有しているとは限らず、修繕積立金の当初月額が著 しく低く設定される等の例も見られます。 その結果、必要な修繕積立金が十分に積み立てられず、修繕工事費が不足すると いった問題が生じているとの指摘もあります。」(ガイドラインより抜粋)
上記のようなことが、すでに日本のあちこちで起こっています。社会問題にすらなっている。国も、こりゃやばい、ってんで重い腰を上げて、こんなガイドラインを作ったんですが、罰則規定もなく、天下りもあって、今のところ業界はこんなガイドラインどこ吹く風って感じです。
そんでもって、業界の都合だけで、「修繕積立金の当初月額が著 しく低く設定され」たマンションを売りまくって、売った後は、グループ会社に管理を回して、高いマージンを取って、グループ内で旨い汁の二重取りなわけです。(繰り返しますが、おっさんは決してアンチ住友じゃない(つもり)ですが、どうもこの手の話はつい感情的になってしまいます。すみません)
でも、ここまで読んでくださった(業界以外の)皆様、
「修繕積立金の当初月額が著 しく低く設定され」た修繕費の増額方式って、ほんとクソだと思いませんか?
繰り返しになりますが、短期で売却を考える方にとっても、資産価値の維持という点からすれば、少なくとも修繕費の倍々ゲームはデメリットでしかない、とわかっていただけましたでしょうか?
まったく別の考え方があれば、ぜひ教えてほしいと思います。おっさんはST梅田東の一区分所有者の立場で、素人ですから、この点は本気で勉強しようと思ってます。
最後に、ネットから引っ張ってきた「マンション管理費は下げられる」というリンクを張っておきます。
マンション管理費は下げられる
http://mansion-board.com/school/kanrihi-1.html
マンション管理会社の変更を推奨する業者のネット情報は数多くありますが、その中でも、非常に第三者的な立場で、現状の管理会社をパートーナーと見る前提で(おっさんとはその点まったく異なりますが(笑))、どのようにしたら管理費を下げられるのか、その交渉のシミュレーションもふくめて、素人にもわかりやすく丁寧に解説してくれています。
おっさんの素人100%の見立てですが、管理費は、ゴリゴリ交渉すれば、少なくとも30%は減額できると踏んでます。(理事会の皆様!!ぜひお願いします!!)減額分を修繕積立金に回せば、6-10年目、11-15年目の維持費負担率は、現行の-22%に抑えられます。6-11年目にいたっては、当初(1-5年目)からたったの5%アップに抑えられます。(現行では、なんと+27%アップ)
結構、すごいことだと思いませんか?
ST梅田東の住人の皆様へ
マンコミ(って響きがなぜか恥ずかしくなりますね)の住人用掲示板といっても、デベも管理会社も読んでいますし、彼らとしては、当然のごとく、現状維持(何も変えない、変えさせない)を目指して、様々な書き込みをしてくると思います。(今までもたくさんありましたね)
ぜひ、認識していただきたいのは、高層階住人から低層階住人(またはその逆)に対する中傷やその対立をあおるような発言など、住人の属性間の違い?を利用した中傷的な書き込みは、ほぼ100%、成りすましによるものだということです。
その方たちの目的は、住人間の離反以外のなにものでもありません。現状維持を妨げる発言、特に住人全体の意思が大きく動こうとする時には、あの手この手で、時に一人芝居で住人同士が中傷しあってる振りして、掲示板を荒らすでしょう。
そんな輩はあおり運転と同じですから、関わらず、さっさと先に行かせましょう。(ひたすらスルー)
それでは、皆様、良いお年をお迎えください。