横浜の柏倉建設で建てられた方情報をお願いします。
[スレ作成日時]2014-11-23 22:54:13
横浜の柏倉建設で建てられた方情報をお願いします。
[スレ作成日時]2014-11-23 22:54:13
先般、柏倉建設さんでリホーム(厳密に云うと事業所の改修工事)をしました。
かの会社にお願いした物件は戦前に建築し幾度かの改修工事を経て来た事業用建物です。
事業内容、仕事の成果、代表者、担当者を二十年近く見て判断し工事発注し先月末完了したところです。
うちは見積から完了まで2年ほどかかりました…
(此方の都合や会社側の都合でインターバルが若干ありまして)
まず、結論から云うと及第点です。
因みにその改修工事で満点を出すには至難の技ってくらいボロい建物なのである意味合格点なんですが…
以下に述べるのは多分に精神論です!
これから新築、リホームされるお若い方、心構えとして御参考にして下さい。
自分の実祖父は戦前から官公庁の建築仕事の指名を何度も承け数多の職方を抱えて来た、所謂お雇い組織の大棟梁でした。大戦末期には海軍の航空機も造っていたようです。固体ロケットエンジンで推進する『あれ』です。『あれ』に乗り戦死された英霊や御遺族の方を慮り名称を伏せます。
その祖父も流石にもう鬼籍に入っていますが…
その祖父曰く、『良いモノを安く…は幻想だ!寝惚け事を云うな。職方の作ったモノは生きているんだ。まして他人様の作ったモノを手直しするのは一から作るより何倍も大変だ!既存の材質や工法を鑑みての改修、更に指定される期日と費用、最終的に顧客に満足して貰うには費用も期日も間取り諸々顧客の云う事ばかり聞いちゃいかん。子供を育てる方がまだ易しい』というのが口癖で…
そんな訳で祖父の組織も行政からの指名が入札制度に替わり始めた頃、戦後役人とやりあって、とっととお上の仕事を辞めてしまいました。
その後ゼネコンなどに粗製乱造された建築物はご多分に漏れず朽ちて取り壊され跡形もないのに、祖父の作った木造校舎などの施設は今でも現役であったり役目を終えても準文化財指定を受けております。
手前味噌的な前置きが長くなりました。
皆様の書き込みを拝見しておりますと色々あった事はお察し致します。
そんな皆様に敢えて問います。
其なりのコストを家に掛けていらっしゃいますか?
世間の所謂相場ってやつを基準値にしてませんか?
今の行政の定める建築基準法が全てであり、万全だと過信してませんか?
建築会社の手配した職方さん全員と顔会わせや話しをしましたか?
嫌がられる位現場に顔出し信頼関係を築きましたか?
信頼関係を築いた上で最後の現場確認と説明は受けられましたか?
随分不躾な言い方をしましたがお許し下さい。
将にこの事が要なんです。
リホームの場合、前述したように前の建築者、施主の意図を探りながら検討を着けていかなければならず一からの構築より何倍も費用や期日を要するのは当たり前で、単に安く易く簡単にあげようという理由ならリホームはされない方が懸命でしょう。
長期的な視点からなら新築された方が良いですね。
其なりの金銭で其なりの住宅らしいそこそこもつ施設が買えます。
(残念ながらこれは貴方一代の施設で長持ちしないでしょう。安かろう悪かろうって言葉通りです。)
リホームするのは其所に思い入れがあるからで自分の生家だったり所縁の家だったり金銭ではない価値観が介在しているからでないでしょうか。
その価値観を建築業者や職方さんに充分お話しされましたか。ただ単に安価に上がるから、更に輪を掛けて値切るとか普通の人ならうんざりですよ。
どんな職業でもホローもせずに自分の金銭面の要求だけでは次に繋がりません。
立場を入れ換えて自分が職方なら『散々文句言われてこの金額ならこの位して措けば良いや~』って考えてしまいませんか。
ご自分の生業で置き換えても勘案して見て下さい。
うちは貰った見積(勿論見積の段階で暴利でない事を第三者に確認してます)+αを支払いしました。
期間もある程度お任せして下請けの職方さんに余裕持って仕事して貰いましたよ。
新築を依頼した事はないのですが、ごく普通の新築物件を更地から完成まで見せて貰いましたがよく出来てましたよ。(近所で建ていたので毎日のように見てました)
基礎、柱、梁、筋かい、壁打ちなど大手ハウスメーカーの建物より格段に上物です。
先の実祖父の言葉を借りれば建物は生き物なんです。工業製品ではないんです。~これ肝です!
故に人の暮らしと工業数学と構造学のせめぎ合い更に気象まで踏まえた古代よりの人間工学体と考えてみて下さい。
この構築物には建築基準法、更に消防法諸々規制や準拠する法令が其なりに有りますが果たしてこれを全てクリアしている建物はどれだけ有りますか?
今、法令が整備施行された後に建築されているモノでさえ準拠してないモノが殆どのはずでかなりの確信を持って言えます。
重大な安全を脅かすモノや事象については論外ですがイチイチ細かい処を突っつくとこの国には建築物はなくなってしまいます。
確かに行政だって立ち入り検査はしますが躯体部の構造など重要な処以外は粗方の検査をクリアして入れば良かったり合格しなくても後の改善追加を約束して済ましてしまう事が大半です。
『規準を満たしてなくても良い』と言っているのではありませんし、自分もそうしなければならないと考えています。
国内生産されている工業製品はこの国の定めた法令に則り作られて世に出されますが大手ハウスメーカーの作る住宅建物は限りなくこれに近い。もっと言えばそのモノです。
消防法がどうのとか書いている方がいましたが既存の建物全てその消防法に準拠していますか
?
既存の全ての建物がそうならなければ法治国家たる法の下の平等という精神が保たれないですよね。
所管官庁が規準違反を積極性を持って一軒一軒質して歩いていますか。指導して罰則を課していますか。
そういった事がなされない不条理を世に質して自ら範をたれていますか。
所管官庁が敢えてそれをしないのは誤解を恐れずに云うと『建物は生き物に近いから』なんでしょう。
規準法はあるものの日本には衣食住や生産物に対する特別な感情があります。
不完全な住宅に法令の拘束力が弱いのも古来からの慣習が良くも悪くも知らないうちに影響を与え続けているのです。
ある生き物の生態が法令に則ってないから、年老いた生き物を納得して引き取ったが見えない処で病気や怪我をしていたのでダメなモノとして処分や遺棄する合理性や精神性の方ならもう申し上げる事はありません。
しつこく云うと御自身と御身の家族が欠陥のない完璧な人間なら皆様の仰る通り、かの会社はダメダメ会社でしょう。
でも有り難い事に完璧でないから融通の効く人間性が生まれ、多少の揺れや撓みに対応できるのでして建物もこれと同じです。
自分と大切な家族、親族を守る衣食住を確保する事が本来的な事で、その住宅の電源の配置や取り回し、空調機の取り付け位置の不備などの細かい事象に惑わされてその本義を逸する事がどうかありませんように。
それを診断、助言した第三者の言を鵜呑みして判断力を失いませんように。
前述したようにうちはトコトンボロいのでリホームは大小数えキレないほどして来ました。その際住宅業者は多分に漏れず前任者を否定し、『こう言うやり方は良くない、何てやり方をしてあるんだ!』っていう言葉を嫌ってほど見聞きしてましたが…
かの会社は前任の工事業者がそうなった経緯を推察するところから始め決して否定的な発言をしませんでした。
こういう姿勢もこの会社を選んだ事由です。
前任者に対するこの敬意は作業の丁寧さに繋がっていました。
最後にうちも皆様と同じで此方の思惑とかなり違う箇所もありました。
雨戸の枠、戸板をサッシに換える工事なんですが何度か話しをしても此方の要求が通りませんでした。
枠自体は頑丈なので交換するのがもったいないとの事。不満でしたが10月1日未明の台風で飛んで来た色々なモノが直撃。
もとからの木枠の分厚い窓枠と合い余って事なきを得ました。
翻って祖父の遺訓と重ね合わせると信頼関係にある職方さんのいう事は正解だったと感じています。
追記
かの会社で新築された方の御自宅、問題なくお住まいされているようです。