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スレタイのまま、そう思う人の討論会
[スレ作成日時]2013-10-10 10:30:52
スレタイのまま、そう思う人の討論会
[スレ作成日時]2013-10-10 10:30:52
>小泉政権レベルの経済状況になる可能性がそんなに低いのか
そもそも、小泉政権レベルの経済状況での利上げは無いのでは?前回の利上げは失敗だったって結論ですから。
>経済成長にプラスでないと利上げはないというような新解釈は理解できません
正確には持続的な経済成長にプラスです。
金利を上げる事による効果は消費を抑える事。その結果物価が下がるのです。
通常、物価が高騰するような状況とは、需要が供給を上回る状況です。これを放置すると物の値段が実態からかけ離れて高騰します。これがバブルです。持続的な経済成長を達成するには穏やかな上昇が必要なわけです。急激な高騰(バブル)は急激な反動(崩壊)を引き起こします。その目安が2%のインフレ率と言われています。2%の物価目標の達成では利上げは行わないでしょう。ゼロ金利のままでも2%の物価を維持出来るわけですから。物価が2%を超えて初めて2%に近づけるために利上げが有るのです。
>国債の問題
国債は政策金利とは直接関係有りません。影響は受けますが。
欧州を見れば分かるように長期金利の急騰は逆に政策金利を下げる方向に作用します。
理由は国債の金利が上がる(価格が下がる)とそれを保有している金融機関は含み損を抱えます。色々な金融商品の解約が殺到する可能性も有りますし、価格も下がるでしょう。株価も下落するし、地価も下がるでしょう。すると、金融機関は自己資本比率が低下するので資金の調達をしなければなりません。すると、短期金利が上がり始めます。短期金利上昇を放置すると体力の無い金融機関から破綻して行きます。中央銀行はそれを防ぐために市中の国債(や金融商品)を買い取り、市場に資金を注入し、短期金利の引き下げを行います。当然、政策金利を下げて金利低下に誘導しようとします。それでも混乱が収まらない時は直接金融機関に資金を注入したりするわけです。これは悪い方のシナリオ。しかし、本来、長期金利は将来の物価上昇と経済成長を見越して上昇します。具体的には100%償還される安全だけど利回りの低い国債からリスクを取って株などに資金が移動するからです。市場が景気がよくなると見れば長期金利が上がり(国債が売られ)土地や株などの資産価格が高騰しだすのです。もし、物価2%が達成される具体的な道筋が見えてくればおそらく長期金利は2%を超えて来るでしょう。なぜなら、10年後の利回りが2%以下だと実質損になるからです。
>小泉政権前は良債権を抱えながらも5年以内に利上げできるまでになりました
むしろ、あの時日本だけが5年も掛かっています。あの当時、日本以外の国はまさにバブルまっただ中でした。欧米では地価が高騰し、数年で数倍の価格になっていき、サブプライム層と言われる本来ローンを組めない信用の無い人達まで地価高騰を前提にローンを組み、リスクが低いように見せかけた証券に化けて投資家が買いあさりました。そのようなバブル絶頂の国々へ日本は沢山輸出して大企業は大儲けをしていたわけです。しかし日本は企業がいくら利益を上げても全て内部留保に回って賃金が上昇しなかったため、戦後最長の好景気だったにも関わらず、金利はたった0.5しか上がりませんでした。
では現在はどうか?おそらく小泉政権時代の諸外国のバブルによる輸出増は見込めないでしょう。では利上げが必要なまでに好況に持っていくには内需しか有りません。内需を良くするためには国民に消費を沢山してもらわなければなりません。即ち、賃金の上昇です。
2017年までにそうなるかどうかは正直わかりませんが、2回の増税が有る事、企業がそんなに簡単に賃上げを続けるとは思えない事、そもそも日本の企業の大半を占める中小企業はまだまだ余裕が無い事などを考えるとよほど良い政策をするか、大きなイノベーションが起こり、内需が急拡大しない限り可能性は低いような気がします。(ここは個人的な感覚なのでそんな事は無いと思う人もいるかもしれません)
>オリンピック特需を過大評価しているというより増税によるマイナス影響を
オリンピック特需程度でもどうにかなるものではないかと過小評価しているというのが正しいです
「オリンピック特需があるためアメリカより金融緩和解除も利上げもしやすい」と言っていたのでオリンピックが有るから景気が良くなり、利上げをしやすい的な発言かと思いました。消費税1%の税収は2兆円と言われています。2回5%の増税で10兆円国民の財布からお金が消える事になります。オリンピックの経済効果が3兆円とするととても足りませんね。後は盛り上がって少しは財布の紐が緩むかもしれませんが。それにオリンピックは2020年です。消費税の増税時期とあまりにもかけ離れているのでそれを合わせて考えるのはちょっと違うような気がします。
>増税によるマイナス効果で大きいのは需要の先食い
需要の先食いは数年で均せば同じ事なのでマイナス効果では無いと考えます。
問題は国民の財布から年間10兆円税金として持っていかれる事です。ようするに今まで年間500万消費していた人が同じだけ消費すると525万に支出が増えるので支出を前年並にするには485万しか消費出来ないわけです。収入が変わらなければ貯蓄を25万づつ切り崩さなければなりません。さらに、物価が毎年2%上がるので年間475万までしか使えません。収入が消費税+物価上昇率の2%分上がって初めて同じ生活レベルとなるわけですので物価2%を維持するにはさらなる消費拡大(収入増)が必要かと思います。
>利上げ以外の金融政策だけでも十分ではないかとなった際や、
その時の海外の市況によっては利上げが必要と判断される可能性があると思うからです
利上げ以外の金融政策の意味が分からないのですが、金融政策とはそもそも金利を上げ下げして需要と供給のバランスを取る事です。現在ゼロ金利でこれ以上金利が下げられないので金利から市場に供給するお金の量を調整する量的緩和政策を取っています。なので政策金利の引き上げにはまず量的緩和解除が前提になると思います。先日のFRBでも量的緩和を来年末までに終わらせ、ゼロ金利はそれ以降も雇用情勢が改善しなければ維持するとの発表が有りました。それに海外の市況は一切関係有りません。海外の市況が日本国内の市況に影響した結果、日本の金融政策に影響を与える事は有っても直接海外の市況が日本の金融政策に影響を与える事は有りません。
>ロンドン五輪
そういう事を言っているのではなく、経済効果は大したことが無いと言っているのです。
>コアCPI
確かに日本の指標に使われるのはコアCPIですが世界的にはコアコアです。むしろ、コアCPIだけを見て安易に利上げを行えばそれこそ景気の腰折れを起こすでしょう。実際2006年の福井総裁は当時、エネルギー価格の上昇は他分野に波及し、デフレを脱却していくと言って利上げを行いました。しかし、利下げに消極的だった白川総裁でさえ、原油価格が高騰してコアCPIが上昇した際、交易条件の悪化は我が国にとって良い影響を与えないとして安易な利上げ論を牽制する発言をしています。
判断するのは日銀ですが、コアCPIが上昇した状態がコストプッシュによるインフレではおそらく利上げは行わない(行っても意味が無い)と考えるのが一般的かと思います。
むしろ、物価が高いがためにそれ以上の金融緩和が行えず、低金利の長期化を招きます。実際数年前のアメリカが金融緩和したお金が原油やゴールドに流れ込み、悪い物価上昇を招いた結果更なる金融緩和を行え無かった時期が有ります。