コンクリートを厚くすれば音が漏れないというのは、ウソとまでは言いませんがあまり正しくありません。例えば学校やデパートなど、人が集まる場所の建物はマンションに比べると随分と頑丈に造ってあるのですが、上階の床が防音していなければ音は素通しで聞こえて来ます。オフィスや病院で働いていて、上階の廊下をコツコツとヒールで歩く音が聞こえた経験はありませんか?集合住宅はもともと、そういうものなのです。これを嫌うホテルでは、床にカーペットを敷いています。フローリングの部屋をホテルで探すのは至難の業です。スイートくらいでしょう。音は発生源で断つのが簡単ですが、お金をかければ周囲からの音を遮断できます。10帖くらいの部屋ならば2百万円ほどの工事で、非常に静かな部屋になります。というか、実は静かすぎて落ち着きません。ビルの中のピアノ教室などに利用されています。天井スラブにウレタンを打つとか、グラスウールを貼るなどの手もありますが、充分な隙間が必要です。ここまで執念の防音をする手もありますが、夏休みが終わって、子供たちが早寝早起きになるのを待った方が良いかもしれません。