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仮に今この瞬間に人気があっても(高倍率)でも、
将来のリセールを保証するものではないと思います。
何年先に売却するのか、とかその時の景気動向であるとかで、
状況は大きく異なってきます。
「売却は考えません」「将来賃貸する気もありません」
ということなら純粋に、自分の懐具合と、「住みたい」という気持ちと
相談の上、ということになろうかと思います。
ただ、
投資家的観点から言うと、たとえ1件目でも、自分が「住む」家でも、
不動産投資、と考えるべきであると思います。
その家に「賃貸ならば自分なら幾ら払って入居するか」
もしくは「誰か借りるとしたら幾らで貸しに出せるか」ということです。
例えば。
Bタイプ 57m2 を例に取って考えてみます。
この家、幾らなら借りようと思いますか?
もしくは、近隣の相場から見て、幾らかを検討してみます。
今、隣のマンションで管理費込みで21万円で募集がかかっています。仮に
この数字を使うことにしましょう。
■当該物件からあがる期待収入は21万円/月
これと同等の不動産を資産として持っていれば、
毎月21万円の収入が得られうる、と言えます。
(募集賃料ですから、確定賃料ではありませんし、このマンションと隣のマンションが
同じ賃料であるべきかどうか、については判断が分かれますし、実際には
空き家リスクだとか、賃料に対する所得税、などもありますが、まずは目安として
この数値を採用します。)
では投資サイド。
6,200万円を、住宅ローンでも(自分の預金からでも構いません)資金調達すると
考えます。仮に、全てどこかから資金調達するとしましょう。現在の金利水準だと、
仮に2.5%、元利均等35年固定として、22.2万円/月
これに、管理費 3万円/月、固定資産税、年計画税
2万円/月(想定)、合計すると、27.2万円。
毎月27.5万円の投資で、賃料21万円の収入が見込める物件に投資し、
かつ、たまたま自分は、そこに家賃21万円で賃借して入居している、ということです。
不動産事業としては、毎月6.5万円の赤字ということです。
(金利の除いた返済分は、この次点では考慮しません。売却時に考慮)
「6.5万円は、このすばらしいマンションに住む費用として納得」とか
「将来の売却益(キャビタルゲイン)で穴埋め可能!」という判断なら、
上記前提でGoでしょう。
じゃあ、キャピタルゲインで穴埋めするには、
上記前提の場合、幾らで売れれば、収支トントンでしょうか。
ちなみに、10年住んだあとにExitする、としましょう。6,200万円を
2.5%で資金調達している、という上記過程の場合、10年後の残債は、
およそ4,930万円。6.5万円の120ヶ月で780万円。
10年後、当該物件売却完了語、手元に5,710万円、手元に残れば
良さそうです。仲介手数料は、3%+消費税ですから、これを考慮すると、
大体、5,900万円で売り抜けられるとすると、収支トントンと
言えそうです。
投資を除外視する「住みたいコスト」を、今回月額で見ましたが、
絶対額でみても構いません。例えば、500万円、とか。
この場合は、物件の取得価格から500万円を除外した金額で計算を
すれば、500万円は「ここに住む費用」それ以外を投資、として
考慮可能です。
こういう観点で、いろいろ計算すると、面白いと思います。
考慮不足のポイントがあればご指摘ください。