ザ・ツインに住む前は、窓が開かない、緑がない、風通しがない、狭い、閉塞感、地震、停電、火事、津波と、庭付き一戸建てに長年住んでいた立場の発想では懸念材料ばかりでした。実際に移ることに決めたのは、人生の転機で日常生活に対する発想を切り替えようと思ったからです。ザ・ツインに来て戸建ての不便さの解消度は考えていた以上に大きく、長年身に染みた緑や自然、文化、あるいは周囲との付き合い方を変えるだけの価値はあると思っています。
火事と津波こそまだ経験していませんが、その他に関しては今までの懸念はほとんど危惧であったこともわかりました。スプリンクラーの完備など対応がありますので、火事に対してはむしろ安全な気がします。実際東京で高層マンションの火事の話は余り聞きませんが、現実には3階以上では飛び降りられませんから高層だからといって特別な気はしません。地震の揺れも戸建てよりはよほど恐怖感はありませんでした。津波は直接の被害はないにしても、地域全体のインフラの問題でもあり、地域住民、あるいは日本に住む人皆の問題ですね。
現実的に残った問題は停電でした。エレベータが止まった場合ですが、通常の生活スタイルを維持しようとさえ考えなければ良いと気がつきました。これも地域全体の問題の場合が多いでしょう。暖房に関しては、寒かった今年の冬も、時折の床暖房だけで十分でした。唯一の懸念材料は夏の停電時の暑さです。
先日のやや温かい日、全ての換気を切って、開けられる窓や換気窓を全て開けて一晩過ごしてみました。高層で地表より温度が1-2度低いためか、海に近いためか、建物の構造のためか、その日は特に風が強い日ではありませんでしたが、意外にも風が良く流れ寒い位でした。私の居住が北東に面していることもあり、真夏のクーラーなしでも十分に凌げる気がしました。もっとも、実際に夏を過ごしたわけではありませんし、一日だけの経験で、しかも建物全体の電気は入っているわけですから、これは全く楽観的な停電時の予測にすぎません。実際に夏を過ごしてみてまたレポートします。