新しい耐震基準を満たしていたのに被害を受けた建物もあります。その要因には、能登地方でここ数年地震が頻発していたことがあると見られています。建物にダメージが蓄積されていた可能性が考えられるのです。基本的に現在の耐震基準は単回の地震に対して崩壊しないことを想定しています。2回目以降は保証されていません。今後長期間を考えると、やはりハザードマップで危険地帯の建物は、現在の基準ではいくら丈夫に立てても危険ということになります。さらに、能登地震のように、長い杭を立ててマンションを建築しても、地盤が砂地等であれば周囲が液状化して結局マンションそのものにも影響してしまっています。
また、福岡は地震係数を0.8に下げているため、現在耐震性をあえて低くしているマンションがほとんどということになります。例外として警固断層上の中央区や南区のマンションは福岡市の条例で1.0で建てることが推奨され、約4割が係数アップで建てられていますが。
近いうちに福岡を含め全国的に地震係数が見直され、最低でも1.0になる予定です。